鑑定評価額を上回る売買価格

2023-05-13

不動産の鑑定評価によって求める鑑定評価額は、特別な場合を除き、市場価格実勢価格)=正常価格時価を求めることになっています。

但し、不動産を実際に売買を行う場合など、時価鑑定評価額との乖離が発生する時があり、不動産価格の上昇、下落が激しいときなど、鑑定評価額実勢価格に追い付かない場合などがあげられます。

また、投資物件などの鑑定評価を行う場合、将来の予測などを慎重に判断した結果、保守的な価格が求められ、実勢価格を下回ることもあります。

先日、奈良県の市が公用地を購入した際、その購入価格鑑定評価額の3倍超であった、との記事を見ました。その経緯は不明ですが、地方の都市で、実勢価格鑑定評価額の3倍というのはやはり乖離が大きすぎると思います。

鑑定評価額は国土交通省が定めた鑑定評価基準に則って求められた価格であり、手順を守って試算作業を行えば、実勢価格から大きく逸脱することはありません。公共の土地購入で鑑定評価額が低すぎたとは考えにくく、やはり、購入価格が異常な高値であったと考えられます。

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