先日、暴力団事務所新設反対のパレードがあったとの新聞記事が載っていました。実際、暴力団事務所の存在は土地の減価要因になります。抗争などの心配もあるからと考えられます。
鑑定評価を行う際にも、このような施設の存在は注意するのですが、問題があります。まず、前提として暴力団事務所がどこにあって、本当にこのような施設なのかの判断。これは、建物の外観などから判断し、周辺の聞きとりなども行って確認することになります。
次に、このような施設であった場合、どの程度の減価を行うかの問題があります。過去、同様のケースがあれば参考になるのですが、数が少ない上に表に出てこないことも多いのです。悩みどころになるかと思います。
暴力団事務所に限らず、このような施設の減価率決定は実証的なデータが少ないのですが、出来るだけ論理的な説明が出来るように決定することが大切だと思います。十分な検討を重ねた後は、評価主体(不動産鑑定士)が判断することになります。