地下埋設物と土地の鑑定評価

2023-12-17

地下埋設物のある土地鑑定評価する場合、依頼者からコンクリート基礎等が埋まっていることを確認できる場合は稀で、実際に工事が始まってから埋設物の存在を知ることが殆どだと思います。

先日、東京の旧英国大使館跡地から弥生時代の遺跡が発見された、との記事を見ました。おそらく試掘で埋蔵文化財が埋まっていることが確認されたと思われますが、本掘に係る費用は事業者負担となるため、さらなる費用の負担と事業の遅れが発生することになります。

福島県では、産業団地の予定地から巨石が見つかった、との記事を見ました。この巨石は少なくとも10m以上ある上、硬く砕くことが難しいため砕石は断念するとのことです。

この石のある場所は調整池予定地で、貯水量を確保するためより深く土地を掘るため、費用が2億7100万円から9億9900万円に増加したそうです。

地下埋設物は地上からその存在を確認することが難しく、特に遺跡や石のような自然物の場合、地歴調査では何ともならない不動産鑑定士泣かせの土地であるといえます。

土壌汚染地と並び度々裁判になる地下埋設物のある土地鑑定評価、少しでもその可能性のある土地はより慎重な調査及び鑑定評価の実施が求められます。

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