国登録有形文化財の鑑定評価
2024-06-03
国登録有形文化財は、国が建築物等の中でも歴史的・文化的価値のあるものとして指定するものですが、所有者が修繕・維持にかかる負担が大きく、手放すケースもあると聞いたことがあります。
先日、京都の学校法人が明治時代に建てられた国登録有形文化財とその土地を売却した、との記事を見ました。売却額は数十億円とのことです。
買い手である開発業者の方は、文化財としての価値を保つ方向で協議するとのことで、直ちに取壊しての開発は考えていないようです。
今回のような文化的価値のある不動産を鑑定評価する場合、建物の価値をどう見るかがポイントになると思いますが、拝観料などが取れるような認知度のある寺社と違い、建物に価格をつけることは難しいのでは、と思います。
日本の国力が衰退に入り、企業など法人の余力が無くなっており、今回のような国登録有形文化財の売却の話は増えてくると思われます。
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