景観権のお話

2024-06-10

最近、タワーマンションなどで夜景を楽しむことができることを売りにするものが多くなりましたが、これも景観権の一種と言えると思います。

このような景観権は、風景を楽しむことができる権利であり、当然、遮るものがあればその価値が無くったり半減してしまいます。

但し、このような景観権そのものを価格で表すことは難しく、景観権の阻害を理由に補償を求めても認められないことが殆どだと思います。

先日、東京で完成間近のマンションが解体される、との記事を見ました。富士山の眺望や日照阻害を理由に反対運動が起きていたそうです。

ちなみにこのマンションは10階建て、戸数は18戸と規模は大きくはなく、周辺住民は富士山が見える眺望の中にマンションが入ることを嫌がったようです。

マンションの建設計画が持ち上がると、周辺住民からの反対運動が起こることは多いのですが、完成間近での解体は稀なケースだと思います。

マンション建設が続く昨今、今回のようなケースが続くのか、注視したいと思います。

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