東京都心の地価に思うこと
2020-07-11
今回の新型コロナウィルス蔓延の影響及びそれに伴う東京オリンピックの延期、中止の可能性により東京都心の地価の先が読めない状況です。
先日、経済評論家の森永卓郎氏が書かれた東京都心の地価についての記事を読みました。東京都心の地価は、東京オリンピックの前に大暴落を起こすとの予想です。森永氏は、収益性の観点から都心の地価はバブルだ、とのお考えのようです。
バブル経済崩壊の言葉のもととなった「バブル」とは、日本語で「泡」、実態無く膨らんだものが、最後弾けて終わったという意味で的を得た表現だったと思います。
森永氏はインカムゲインとキャピタルゲインの言葉を使って説明しておられましたが、記事で興味深かったのは、
1.今回国税庁から発表された相続税路線価の最高価格地、銀座5丁目ですが、約坪1億5154万円、バブルのピークだった1992年が坪1億2045万円、地価はバブル期を超えている。
2.東京都心の物件は、表面利回りが3%を下回っているものが沢山あるが、5%の利回りを確保しておきたい。
特に2.ですが、表面利回りが3%ということは、実質利回りは当然それ以下になりますから、物件によっては収支がマイナスになってしまいます。それでも買い手が付くということは、地価の上昇、すなわちキャピタルゲインを狙っての不動産投資となってしまい、地価が下落に転じた時、前回のバブル崩壊と同じ結果となってしまいます。
実際、将来の地価動向は誰にもわかりませんが、バブル崩壊の過去を参考に、慎重に不動産の動向を見極めることが必要になると思います。
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