隣地境界線と鑑定評価額との関係

2020-07-28

建物を建築する場合の、陳地境界線と外壁との距離は民法では50mと定められています。但し、用途地域が第1種低層住居専用地域では、1.0m乃至は1.5m離すよう定められており、良好な住環境は確保されますが、敷地利用率は落ちることになります。なので鑑定評価額収益価格)は低くなります。

先日、ネットで建物西側の敷地に集合住宅が建築中で、隣地境界との距離が91cm~126㎝と近接している、との記事を見ました。建築中の建物は木造であり、耐火建築物ではないため隣地境界から離した設計にしたと思われます。

今回のような収益物件の場合、敷地の有効利用率はそのまま収益率に反映することになるので、オーナーは少しでも隣地に近づける形で建物を建てることを考えると思います。隣地境界から平均で約1.1m離して建物を設計しており、隣地所有者への配慮はみられるのでは、と思います。

隣地境界との距離ですが、50cm未満で建物を新築される方もあります。今回のケース、これ以上の設計変更は難しいと思われます。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」