不動産鑑定評価とAIによる価格査定

2020-08-30

最近、AIによる価格査定が増えているようです。以前コラムで書いた骨とう品や貴金属はもちろん、車もナンバープレートと走行距離で相場金額がわかるそうです。但し、車の傷や汚れなどの状態は実車をみて判断することになるため最終的な金額は決まることになります。

不動産の価格の場合、価格形成要因のうち駅距離や道路幅員、用途地域(建蔽率や容積率)など、具体的な数字がわかる要因については、AIによる査定も可能だと思います。但し、地域の品等や隣接地の状態など数値化できないものに関しては、現時点ではAI査定は難しいと思います。

不動産の存する地域が異なる場合、駅距離や道路幅員、容積率など数字上同じであったも、偶然の一致を除いてその不動産の価格は同じになることはほとんどなく、通常価格差は発生することになります。

但し、AIが発展し、品等などの地域性や土地及び建物の詳細な個別性を判断できるようになった場合、不動産の鑑定評価の仕事も不動産鑑定士からAIに取って代わられることになると思います。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」