Archive for the ‘特殊な不動産’ Category

建物の特殊な構造のお話

2020-09-06

建物の構造は、木造(W)、鉄骨造(S)、鉄筋コンクリート造(RC)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC)などがあります。それ以外の構造の建物として、レンガ造やコンクリートブロック造がありますが、私も鑑定評価で遭遇したことはあります。もっとも、物置やガスボンベ置き場としての小さな建物でしたが。

先日、三菱地所ホームが、木と鉄骨のハイブリッド工法を開発したとの記事を見ました。シンプルで丈夫な造りだそうです。

このような工法として木造と鉄筋コンクリート混構造がありますが、ある不動産業者さんから、最近はこのような混構造の建物は、確認許可が下りにくい、との話を聞きました。混構造の建物は、接合部が発生するため強度が弱くなる、との認識があるようです。実際はどうなのでしょうか。

新たに開発された木と鉄骨のハイブリッド工法、日本の標準的な工法になるのでしょうか?この工法による強度とデザイン性を両立させた建物が増えることを期待したいと思います。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

フランク・ロイド・ライト設計の住宅の価格

2020-08-31

先日、アメリカの有名な建築家フランク・ロイド・ライトが息子夫婦のために設計の住宅が7億7000万円で売却された、との記事が出ていました。この家は、ライト最後の傑作住宅といわれ、通称「らせんの住宅」と言われています。

このらせんの住宅は、過去、取り壊しの危機にあっており、今回の売買価格は、2018年に売買された価格の半分の値段であり、建物は保存される計画です。

日本でも、このような歴史的価値のある建物の保存運動は起こりますが、お金の問題で取り壊されることが多いのです。アメリカは理解のある富裕層が多いのか、古い建物が多く保存されていますね。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

容積率700%の豪邸の鑑定評価

2020-08-28

施工の質や品等がよく、延べ面積の広いいわゆる豪邸の鑑定評価は難しい場合が多いです。このような高額な一般住宅を買う需要者が限られますし、類似性の高い取引が少なく、価格を把握することが難しいことが理由となります。

ネットで、東京の皇居前の80坪の豪邸が競売に付されるとの記事を見ました。土地の面積は約80坪、建物は2階建て、1階部分は9部屋あるそうです。ちなみに売却基準値価額は4億5千万円だそうです。

この不動産が存する地域の容積率は700%、鑑定評価でいう最有効使用は現行の一般住宅ではなく高層ビルかホテルになると思います。従って、この不動産の建物は落札後、取り壊されることになると思います。

このように取り壊されることを前提とした鑑定評価上の最有効使用を、取り壊し最有効といいい、更地価格から取り壊し費用を控除して求めることになり、現行使用を前提とした場合とは鑑定評価の方針が違ってきます。

ちなみに不動産業者の話では、この今回の競売不動産、資金力のある業者なら8億円出すかもしれない、とのことですが、いくらで落札されるでしょうか?興味深いですね。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

建物の間取りと鑑定評価額

2020-08-25

戸建住宅などの建物鑑定評価をする際、築年数、構造や使用、設備に加えて建物の老朽化・陳腐化などを考慮して価格を決定することになりますが、間取りに関しては、特に特殊な場合以外、価格形成に影響しないと考えられます。

先日、細く区切った間取りのマンションは売れにくい、との記事を見ました。昔の家族は子供が多く、それぞれ独立した子供部屋を確保する必要から狭い部屋が多くなったようです。このような鑑定評価の場合でも、特に減価が生じることは少ないですが、著しく狭小な部屋、例えば4.5畳程度の部屋が複数ある場合などは、市場性の減価が生じる可能性はあります。

間取りと鑑定評価額との関係ですが、その対象不動産が存する地域にもよると思います。例えば、都心の高齢世帯が需要者となる地域では、余裕のある間取りが好まれますし、子育て世帯が多い地域では部屋数を望む需要者が多いと思います。

また、リノベーションによる間取り変更も考えられますが、パーテーシ費用も掛かりますし、耐震性などの構造上の問題が発生する可能性があるので注意が必要です。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

新型コロナウィルス対策のホテルの賃借料

2020-08-21

先日、横浜市の新型コロナウィルス感染症対策のホテルの賃借料について書きましたが、広島県でも賃借料の問題が出ているようです。

広島県が療養用に借り上げたホテルの賃借料が、3か月で2億9400万円だったそうです。ホテル1棟貸で130室、利用者は12人だったそうです。

今回のような新型コロナウィルス対策用のホテルの借り上げは、国が1室あたりの基準を作っているそうですが、今後もこのような高額な賃借料に対して批判がでることが予想されます。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

占有権のついた土地の鑑定評価

2020-08-19

占有権のついた土地の鑑定評価は、その使用権原が無権利であった場合、その占有者に専有物の撤去を請求費用分を控除した価格になるのが一般的な考え方になります。

先日、県道沿いに設置された所有者不明の大鳥居等を、市が強制代執行で撤去するとの記事を見ました。費用は約1100万円、建造物の規模等を考えると高いと思います。

この大鳥居、高さ約12mで確認申請不要であり、1975年の建てられたこと以外は不明、とのことです。県道等の官地に建っているのなら、建築時点に土地使用契約は結ばなかったのでしょうか。大鳥居という特殊な建造物で所有者不明、というのも不思議に感じました。

今回のような公道に鳥居や石柱、石灯篭などが建っているケースがありますが、どのような扱いになっているのでしょうか。一度、調べてみたいと思いました。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

鑑定評価と地歴調査のお話

2020-08-18

先日、ネットで江戸時代の処刑場跡地に建つホテルに霊が出るとの記事を見ました。霊感の強い人には成仏できなかった霊が見えたそうです。

不動産の鑑定評価を行う際、対象不動産とその周辺の地歴調査を行います。その際、資料として閉鎖登記簿、過去地図、必要な場合には過去の航空写真や過去の地形図などを使用して、地歴を調べます。但し、資料の収集には限界があるので、過去地図のある戦後以降の地歴を把握することが限界の場合が多いです。かなり前、ある地方で聞き取り調査をした際、対象不動産が屠殺場だったことがありました。山間の昼間でも暗い土地で、そこに向かう細い道は、牛や馬とそれを引く人が通れる広さにしたそうです。

現在は、名古屋でも江戸時代の地図などを見ることは可能なので、対象不動産がその当時どのような用途で使われていたかは知ることはある程度できますが、その当時の用途を鑑定評価額に反映させることはなく、また、あまり意味のないことだと思います。

もちろん、前記の屠殺場跡地は土も汚れていますし、市場性が著しく劣ることから相当の減価が発生しました。売却目的の鑑定評価でしたが、結局売れなかったと記憶しています。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

地価40億円の土地と再開発のお話

2020-08-14

大規模再開発が続く東京で、今年2月に新たな再開発計画が竣工しました。場所は東京の大手町1丁目、周辺の土地の価格は地価公示価格で1坪訳9091万円だそうです。

その開発計画ですが、平将門の首塚を残す形で計画されているそうです。何でも、過去、このような開発計画が起こる度に事故が多発し、一部は強化ガラスで保護されています。ちなみに、その首塚の広さは約44坪、公示価格ベースで40億円強になります。

今回のような大規模な再開発の場合、期間も長期に及びますし、工事期間及び開業後の安全を考慮したものではないかと考えられます。

このような畏敬の念から残されているものとして、今回の首塚の外、ご神木があげられます。大阪や名古屋でも、ご神木を残す形で道路の整備を行った場所があります。

そういえば、リニモ新幹線の工事に伴い移転されることが決まった名古屋市中村区の椿神社ですが、ご神木を伐採する業者が決まったと聞いたことがあります。神社の移設の際には丁重にお祀りして、無事に工事が終わることを祈っています。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

部屋の間取りと不動産価格の関係

2020-08-13

先日、ネットでおかしな間取りについて書かれた記事を見ました。お風呂やトイレの入り口の前に洗濯機置き場があったり、幅約90cmの4畳の廊下の部屋があったり、2.5畳の三角形の部屋だったり・・、家の形状から苦肉の設計だったのでしょうか。

建物がこのような特殊の間取りの場合、当然、市場性は劣ることになり不動産価格は安くなります。リフォームで修正できるのであれば、その分の費用+アルファが減価額の目安になると思います。

また、家族向けの建物の場合、浴室やトイレは必要として、LDKと個室(寝室)の数と広さはチェックポイントになると思います。なので、一般的なエンドユーザーを需要者とする建売住宅の間取りは、汎用性の高い使いやすい設計にすることが多いです。

不動産鑑定評価をしていて、前記のような特殊な間取りに遭遇したことはありませんが、思わず驚くような間取りを見てみたいと思いました。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

30年前の遺体が発見された不動産の鑑定評価

2020-08-12

フランスのパリで、競売により落札された不動産の地下室で30年前の遺体が発見された、との記事をみました。落札価格は3510万ユーロ(約44億円)、歴史的に重要な建物で、中庭や個人庭園を完備する高級住宅だそうです。

この競売を担当した弁護士の見解は、発見された遺体は30年前のものであり、案件に影響はない、とのことです。歴史的建物であり、18世紀半ば以降人が住んでいなかったことも考慮したのではないかと思います。

このような過去の遺体が発見された場合の不動産の鑑定評価ですが、居住用不動産あれば当然減価は発生すると思います。但し、死亡の原因(自殺か他殺かなど)によっても減価額は変わってきますし、不動産の用途が居住用ではなく、他の用途(博物館などの公共施設等)の場合は、減価なしの鑑定評価額になる可能性もあります。

減価額算定の一つの方法として、今後、地下室を使用しないことを前提に、閉鎖するための工事費を求めることも考えられると思います。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

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