Archive for the ‘鑑定評価の話’ Category

地下埋設物のある鑑定評価

2022-04-25

土地の鑑定評価をする際、基礎杭がある等、外観から明らかに地下埋設物の存在を推測させる場合は少なく、その殆どが地中に存在していることになります。エンジニアリングレポートを頂けたり、聞き取り調査から地下埋設物の存在がわかるケースもありますが、鑑定評価においては過去地図や閉鎖登記簿、過去の航空写真などを頼りに地歴調査行います。

もちろん、依頼者の方から費用を頂ける場合はボーリング調査なども可能ですが、広い土地の場合にはその費用も膨大となってしまうという問題もあります。

先日、長野県の空き家解体中に地中よりコンクリート破砕機が出てきた、との記事をみました。当初は拳銃、筒状のダイナマイトの可能性があるとのことでした。

名古屋市でも、リニモの工事現場から不発弾が発見されたり何かと問題になる地下埋設物、後から発見されることも多く地下埋設物のある土地は不動産鑑定士泣かせの土地といえます。

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最高裁が路線価方式を否認

2022-04-19

相続税路線価は、土地の相続税や贈与税の算定の基礎となる価格で、実勢価格(時価)の8割程度とされています。なので、納税者は時価より2割安い価格を基準に算定された税額を支払っていることになります。

今日、最高裁が路線価方式にて算定されて相続税を否認し、鑑定評価書に基づいた相続税額を適正とする判決を下しました。行き過ぎた節税対策を前に、鑑定評価額をもって相続税を計算するという例外規定を認めた判決となりました。

相続税等の申告の際、鑑定評価書は通常、個人の方が時価が相続税評価額を下回っていると判断した場合、例えば相続財産ががけ地や無道路地などの場合に依頼されることが多く、今回は国税庁が鑑定評価書を用いるといった点で珍しいケースとなりました。

今回の判決によって、今後、富裕層の節税目的での不動産購入に一定の歯止めがかかるものと思われます。

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船の鑑定評価

2022-04-17

日本の不動産鑑定士は、不動産の価格賃料、権利などの価値を判定することが主な業務ですが、お隣の韓国の鑑定士は、不動産以外の動産、宝石や美術品、船舶などの鑑定も行っていると聞いたことがあります。

先日、ロシアの沈没した巡洋艦の価値が約950億円との記事を見ました。軍用艦の場合、ベースとなる部分に加えて装備が加わるため、価格も高額になると思われます。それにしても高額ですね。

軍用艦は船の価格に加えて軍の装備品の知識が必要となるので、鑑定評価は極めて難しいものになると思います。

ちなみに今回の巡洋艦の価値ですが、同クラスの他艦から推定したそうです。不動産の鑑定評価でいう、取引事例比較法の考え方と同じですね。

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大規模土地と複数建物の鑑定評価

2022-04-15

大規模な工場地には、工場や倉庫、事務所棟など多数の建物が存する場合が多く、鑑定評価をする場合、土地と複数建物が評価の対象となります。

かなり前、ある研修所跡の鑑定評価書を見たことがありますが、研修棟や寮、体育館などは価値0円で評価されていました。築年を経ており、アズベストの存在が理由でした。ちなみに買い手はその建物をそのまま利用するとのことでした。

先日、旧パナソニック岡山工場が売却され、買い手は物流倉庫として利用するとの記事を見ました。売却額は非公開でした。

記事を読みますと、買い手は工場建物を物流倉庫としてそのまま利用するとのこと、売り手にとっても買い手もとってもよい取引だったと思います。また、まだ利用できる建物を存続させるという社会経済的利益保護の見地からも喜ばしいニュースだと思います。

利用できる建物が取り壊されるのは残念なこと、今回のような建物の再利用を前提とする売買取引が増えて欲しいと思います。

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継続賃料の鑑定評価

2022-04-07

家賃の賃料改定に伴う継続賃料の鑑定評価は、作業量や評価主体の判断を要する箇所も多いため難しい評価になることが多いです。

継続賃料の鑑定評価を行う前提として、対象不動産を新規で借りる場合の賃料(新規賃料)を求めることになりますが、地価上昇及び建築費の高騰により、積算賃料が著しく上昇している印象があります。また、スライド法による料も、原油価格の上昇をはじめ各種物価が上昇しており、高めの賃料が算出される傾向にあります。

このような実態を反映して、継続賃料の鑑定評価額も上昇傾向にあると判断されますが、先日、東京赤坂の議員宿舎の家賃が値下げされたとの記事を見ました。3LDKで延面積約82㎡、月額家賃13万8066円から12万4652円になったそうです。東京都心の一等地で家賃12万5000円、破格の安さだと思います。

国家公務員宿舎法では、経年劣化を家賃に反映させると規定されているとのことですが、コロナ禍で国民が疲弊している中での議員宿舎の家賃の値下げ、世間からの批判は免れそうもありません。

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高級住宅の鑑定評価額

2022-03-26

高級住宅は名声・品等に優れた住宅地域の存し、施行の質がよく、規模も大きい建物を有する土地建物を指し、そのような不動産の鑑定評価は難しいことが多いです。

高級住宅は総額が高く、需要者が限られるため通常の戸建住宅と比較して売買が難しく、また、施主の好みを反映した設備等が却って買い手から敬遠されることがあるため、何らかの市場性減価が発生することが多いです。このような市場性減価が発生するか否か、また発生した場合の減価率の決定に苦労することが多いです。

高級住宅地であっても不動産鑑定評価の場合、通常は建物に価値を付けることになりますが、実際の市場では購入者は開発業者であることが多く、築年が浅く老朽化や陳腐化、破損等がなくても取り壊されて分譲されることも多くあります。

過去の取引もみても、売りに出してすぐに売れているケースもあれば、中々売買が成立しない場合もあり、金融市場の動向、地域の需給動向、売り出すタイミング等も考慮しながら鑑定評価額を決定する必要があります。

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大規模工場地の鑑定評価

2022-03-16

自動車などを製造する大規模工場地の鑑定評価は難しい評価の一つになり、土地建物の価格に付属する機械・器具等の価格を加算し積算価格を試算します。このように工場財団は鑑定評価は特殊な評価にあたり、膨大な資料を分析検討する必要があることから、主に大手の鑑定事務所が行うことが多いです。

先日、岐阜県坂祝町の旧パジェロ製造の岐阜工場が大王製紙に売却されるとの記事を見ました。売却額は40億円前後、土地建物の価格だそうです。

今回のような買い手が製造業の場合、既存の工場などの設備を使用できるため建物にも価値が付きますが、工場以外の他の用途に転換する場合には取り壊し・撤去費を土地価格から控除するのが一般的です。

旧パジェロ製造の工場は、立地的に他の用途への転換が難しく、地域の雇用維持や建物等の経済的利益保護の点からも、大王製紙への売却でよかったのでは、と思います。

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路線沿いの土地の鑑定評価

2022-03-14

幅員が広く交通量の多い路線沿いの土地は、一般的に郊外であれば低層店舗、市街地で駅距離や容積率に優れた土地あれば店舗付きマンション、中心市街地であればオフィスビルとして利用されることが多いと思います。最近は中心市街地であっても高層マンション、コロナ禍前であればホテルになることも多いです。

路線沿いの土地、交通量や背後地に優れ、収益力のある地域であれば商業系施設として利用されることが多いですが、路線が衰退傾向にあったり、商業性、収益力に劣る地域になると、最近は分割されて戸建住宅になるケースも多く見られます。

このような土地を住宅地として鑑定評価するとなると、やはり騒音や振動、車庫の出し入れの容易性が劣ることから、背後の住宅地との比較で低めの鑑定評価額になることが多いです。

路線沿いの住宅地、騒音や振動に加えて、風水的にもよくないとの記事を見ました。風水を鑑定評価額決定の要因にすることは難しいですが、やはり住宅地として好ましくない土地は価格に織り込まれており、取引価格も低くなるように感じます。

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特殊な設備のある建物の鑑定評価額

2022-03-12

建物の鑑定評価を行っていると、時々、特殊な設備のついた建物に遭遇することがあります。私が経験したのは、防音設備のあるスタジオのある建物、同じく防音設備のあるピアノルームのある建物、地下にトレーニングルームのある建物、リビングに滑り台、庭にツリーハウスのある建物等、全て所有者の趣味で造られたものでした。

このような建物の場合、設備に多額の設置費をかけていても増加要因にはならず、汎用性が著しく劣る場合などは減価要因になります。所有者の趣味で内装などが豪華であっても、それが一般の人には奇抜ととられるような場合、市場性が劣ることから減価要因になるのと同じ理屈です。

先日、屋上に天体観測用のドームがある不動産についても記事を見ました。天体観測用のドームがある建物、名古屋でも時々見かけます。

このような建物を鑑定評価する場合、ドームを物置などに使用できる可能性はありますが、やはり一般の買い手は敬遠すると考えられ、市場性減価を考慮し、鑑定評価額は低めになると考えられます。

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築浅マンションの鑑定評価

2022-03-08

中古マンションを含め土地と建物の鑑定評価を行う場合、建物の施行の質、品等と並び築年数も価格に大きな影響を与えます。

不動産業界では、築浅の中古マンションは残価率が大きく、新築マンションとの比較で価格の値頃感が少なく売りにくいというのが一般的でした。但し、昨今の新築マンションの高騰に引っ張られる形で中古マンションも値上がりしています。話では、駅近物件などは築浅マンションが新築マンションを上回る価格で取引されているケースもあるそうです。

確かに中古マンションの鑑定評価を行うと、ここ数年で取引価格が大きく上昇したと感じます。特に鉄道路線の良い駅近物件や学校の良い物件で高額での取引が目立ちます。

ちなみにデータでは、築30年以上のマンション価格は新築マンション価格の3分の1程度まで下がるそうです。築30年であれば躯体や設備の老朽化や陳腐化もあり、もっと価格が下がる印象ですが、意外に思いました。

リモートワークの普及で戸建住宅の人気が高まったとの声がある一方、中古マンションも高値で取引されるとの記事を見ると、マンションの人気はやはり根強いと思いました。

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