Archive for the ‘特殊な不動産’ Category

市民農園利用権付住宅の価格

2020-07-05

最近は、趣味で農園を耕す方も増えており、私も昨年まで旧下山村で畑のお手伝いをしていました。そのような方をターゲットにした戸建住宅が売りに出された記事を見ました。

場所は埼玉県春日部市、東武伊勢崎線の最寄り駅から徒歩23分に立地しています。土地は200㎡超、テレワークに対応した書斎とスタディーカウンターを完備しています。その中でも特に特筆すべき点は、市民農園利用権付であること、その地主が栽培等のノウハウを教えるイベントもあるそうです。

市民農園は名古屋でもかなり盛んで、以前、市民農園を廃止して売買に出される方の鑑定評価をしたことがありますが、市の担当者から市民農園の継続をお願いされて困っている、と言っておられました。利用者がとても楽しみにしており、順番を待っている人もいたそうです。

最後にこの分譲住宅の価格ですが、約3000万円弱から3600万円、安いとみるか高いとみるかは人それぞれだと思いますが、私は通勤可能な方で別荘地の気分も味わいたい方にはお手頃な値段だと思います。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

用途地域1低専のマンション

2020-06-25

市街化区域は都市計画法に基づいて用途地域が定められており、その中でも住居系の用途地域である第1種低層住居専用地域(1低専)は、建蔽率、容積率などが他の用途地域よりきつめになっており、良好な居住環境を有する地域が多いのが特徴です。

1低専におけるその他の規制として、主に10mの建築物の高さ制限がなされており、通常の建物ですと3階建てが上限になります。

先日、ネットで1低専にある4階建てマンションの1階に居住する方が、台風19号で住居が水没し、死亡したとの記事を見ました。このマンションは10mの高さ制限をクリアーするため、1階を半地下にしており、大雨で水が流れ込んだそうです。

建築基準法の緩和の影響もあり増えてきた半地下の住居、水害のリスクを考えると避けた方が無難なようです。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

保育園は鑑定評価で嫌悪施設になるか?

2020-06-24

先日、お世話になっている方から保育園のことで相談を受けました。内容は、仕事場付住居の近くに保育園の設置が予定されており、その反対運動についてでした。反対者の話では、保育園の設置で地価が10%下がったとの統計がある、との主旨でした。

ちなみに、私は地価が10%下がることは大変なことで、余程の嫌悪施設(火葬場など)が設置された場合だと考えています。おそらく、この反対者の方は、財産評価基準の「著しく利用価値を減じた土地」について10%減額を認める、の文言を引用したのでは、と思います。

以前、小学校の隣の土地建物鑑定評価したことがありますが、減価はなしと判断しました。子供の声は日中の限られた時間内であり、近隣に悪影響を及ぼすとは考えにくいことが理由です。ちなみに、地価公示などでは、小学校が近いと増加要因なります。

先日、東京都練馬区の保育園の近隣住民が騒音差し止めと損害賠償の請求訴訟で、東京地裁は「騒音は我慢の範囲内」と請求を棄却した記事が出ていました。園側の騒音レベルを抑制する努力も評価したようです。

保育園は、園児の声以外にも、父兄の送り迎えの車の迷惑駐車などの問題はあると思いますが、これは保育園以外でもありえる事象であり、減価は難しいと思います。

但し、鑑定評価は地域性などを個別に判断することになるので、保育園の規模や時間なども考慮して価格は決定することになります。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

欠陥マンションの鑑定評価額

2019-11-29

耐震性の不足や雨漏りなど、欠陥マンションの問題が増えています。販売会社が大手のディベロッパーであれば、建て替えなどで問題を解決するケースもありますが、中小の不動産会社であれば修繕で済ます、又は裁判で責任を否定するケースもあります。

滋賀県で、耐震性や雨漏りによる瑕疵が発生したマンションが裁判になっているケースがあります。販売会社が施工を請け負った企業を訴えたケースだそうです。

この欠陥マンションの価格ですが、最上階で3800万円だったものが、資産価値50万円まで下落したそうです。減価額はどのように査定したのでしょうか?

区分マンションを鑑定評価する場合、いくつかの手法を使いますが、減価額は、原状回復費用に加えて市場性の減価を加算して求めることになると思います。今回の査定額50万円ですが、買い手が現れてたらこれくらいの価格では?との推定値のような気がします。

欠陥のある住宅は売るのも難しくなるので、購入は慎重に行う必要があると思います。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

豪邸の鑑定評価額

2019-10-03

一般的な個人住宅ではなく、実業家や旧家の方のお屋敷の鑑定評価することがありますが、非常に難しい評価になります。このような不動産は需要が少なく、特に建物は耐用年数が残っていても取り壊されて更地後、区画割して販売されたり、マンション用地として販売されることが多いことが理由となります。

売主としては、建物にも費用を掛けていますから現状での売買を望むことが多いのですが、そのまま建物を利用する買主は少なく、取り壊し費用分を控除した金額で売買されることがほとんどとなります。

私の遭遇したケースでも、建物の価値はつかず取り壊し最有効での評価となりました。需要の弱い地域でもあり、とても低い評価額になったことを覚えています。

お金をかけた建物が取り壊されるのは辛いですが、代替わりが進んでいくにつれ、このようなケースは増えていくと思われます。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

地下埋設物のある土地の鑑定評価

2019-09-30

地下埋設物のある土地の鑑定評価は、通常、更地の価格を求めた後、地下埋設物を除去する費用を控除し、埋まっていた物によってはさらに減価(心理的嫌悪感・スティグマ)して求めることになります。

地下埋設物のある土地は、例えば鉄塔敷地の基礎などになると撤去費用が相当な金額になることが多く、場合によっては更地の価格を上回って鑑定評価額がマイナスになることも考えられます。

先日、茨木県筑西市の市売却地にごみが埋まっており、土地購入者の損害賠償として2010万8000円を支払う議案が可決されたとの記事が出ていました。今回の損害賠償額の算定方法としては、鑑定評価と同様に撤去に係る費用の実額を求めることになると思います。

今回のケース、記事に詳細は出ていませんが、実際の算定額をどのように求めたのか興味深いです。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

エリザベス女王が過ごした住居の価格は特殊価格

2019-06-26

不動産の鑑定評価によって求める価格(価格の種類)には、正常価格(市場性を有する不動産市場価値)、限定価格(不動産を併合や分割する際に市場が限定される場合の市場価値)、特定化価格(法令等による社会要請を背景とした不動産の経済価値)、特殊価格(文化財等の市場性を有しない不動産の経済価値)があります。

先日、イギリスのエリザベス女王が結婚後数か月過ごしたマルタ島の住居が7億円超で売りに出されたとの記事がありました。広さは約1,560㎡、1900年頃に建てられた歴史的建造物だそうです。ちなみに修繕は行われたばかりで利用できる状態だそうです。買うのは居住目的の大富豪か、商業施設、宿泊施設として使用する実業家でしょうか?

このような不動産ですが、歴史的な文化財として利用しない場合は特殊価格ではなく正常価格として価格を求めることができる場合があります。今回のケース、やはり居住目的であっても何等かの価値は付き、特殊価格になると思います。ちなみに日本の芸能人の家などは正常価格でしょうか?特殊価格でしょうか?実際に遭遇したら判断に迷うと思います。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

慰安婦像設置の土地の評価

2018-09-06

何かと政治問題となっている慰安婦像ですが、韓国ではなく台湾にも設置された土地があるそうです。
その慰安婦像が設置された土地建物について、競売が実施されたそうです。ただし、入札者はなく、再度入札を行う予定となっています。

この土地建物、日本でいう競売評価人の方が評価する場合、慰安婦像をどのように扱うかで迷うのではないでしょうか?像に価格をつけるのか、それとも撤去費を価格から控除するか・・。また、慰安婦像を見ることを目的に観光地化していて、ここで何かお店でもやれば収益があがるのか・・。興味深いところです。

不動産の価格は典型的需要者による最有効使用で決まることになりますので、そのあたりの分析・検討が重要になってくると思います。

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解体費と不動産の価格

2016-06-01

土地建物を対象とした鑑定評価を行う場合、原価法(再調達原価・費用性に着目した手法)だと土地価格建物の価格をそれぞれ求め、その合計額から必要な場合は減価(市場性等)を行って試算価格を求めます。

ですが、建物が古かったり陳腐化していたりして取り壊して更地にした方がよい場合もあります。その場合は、更地価格から取り壊し・撤去費用を控除して価格を求めることになります。

先日、ネットでアメリカの解体屋さんの動画を見ました。対象建物は湖畔に建つ別荘、広さは100㎡強あったでしょうか。現場で入札を行っていましたが、業者さんは、利益として2000ドル、入札額8500ドルと言っていましたが競り合いの中で6500ドルで落札・・・。原価割れを補うため別荘に残るお宝を探しすのですが、当てにしていたボートが無くなっていたり・・・。結局、工事代金+残留物の売却代金で750ドルの利益になったようです。

日本の標準的な戸建住宅の解体処分費が150万円~200万円位でしょうか。そう考えると、アメリカの解体処分費を8500ドルは安いということになりますが、建物がツーバイフォーで構造が単純ですし、処分場の余剰なども考慮すると概ね妥当な金額なのかと思いました。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

殺人事件が起きた不動産

2016-05-18

殺人、自殺を含めてそこで人が死んだ不動産は事故物件と呼ばれ、瑕疵のない通常の物件と比較した場合相当の減価が発生します。取引価格はおそらく市場時価の5割以下になるのではないでしょうか。

事故物件であってもそこで居住等するには何ら問題はないのですから、そのような事情を気にしない人にはお買い得な物件だといえます。実際、事故物件のみを取り扱っているHPサイトもありますから。

先日、ネットニュースに殺人事件が起きた豪邸がネット公売で売り出された、との記事が出ていました。売り出し価格(最低入札価格)は756万円、新築時の価格が約2億円、現在でも4000万円程度の価値はあるとのことです。ちなみにこの物件は1111万1100円で落札されたそうです。相場の4分の1程度の価格になります。

落札者の属性はわかりませんが、自己使用目的なのか転売目的なのか、建物は取り壊すか、など興味は尽きません。将来的な転売を目的とした投資目的の可能性も否定できないと思います。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

 

 

 

 

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