病院跡地の鑑定評価
2024-04-08
自治体が不足する財源を確保するため、老朽化した行政施設を統廃合し、不要となった不動産を売却する動きが加速しています。
その中でも公営の総合病院は、土地も広く立地によっては開発業者による需要が想定されることから、高額での売却を期待して強めの価格設定がされることが多いです。
一方、買い手である不動産業者は、当然、土地を安く仕入れたいですし、土壌汚染や心理的瑕疵(スティグマ)による市場性減価を考慮した価格を提示してくることになります。
このような病院跡地を鑑定評価する場合、土壌汚染に関しては、ボーリング調査により汚染の程度を調べ、除染や土の入れ替えに掛かる費用を土地の価格から控除することになりますが、スティグマについては評価主体の判断に委ねられることが多いです。
先日、東京で小学校が病院跡地に移転する計画に反対の声、との記事を見ました。土壌汚染による子供たちへの健康被害が心配、とのことです。
病院跡地の土地利用、土壌汚染は除染することが可能ですが、過去の歴史的経緯などを踏まえると、小学校への転用は簡単に進まないかもしれません。
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