2020年相続税路線価

2020-07-04

今月1日、国税庁は2020年分の相続税路線価を発表しました。
あまり知られていませんが、地価公示、都道府県地価調査とともに、相続税路線価決定の元となる標準地の鑑定評価は、私たち不動産鑑定士が行っています。

今回の全国平均は前年比+1.6%で5年連続上昇し、特に訪日外国人によるインバウンド需要に沸く都市部や、北海道、沖縄県などのリゾート地を有する地域の大幅な上昇が見られました。

県庁所在地別でみると、那覇市は+40.8%、大阪市が+35.0%、横浜市が+34.5%、都道府県別ではやはり沖縄県が+10.5%で3年連続トップ、東京都が+5.0%、宮城県と福岡県が4.8%となりました。最高価格地は、東京・銀座の鳩居堂前の4592万円/㎡で35年連続トップ、トップ10に大阪の地点が6地点入ったことも今回の特徴です。

名古屋ですが、価格は名古屋駅前の「名駅通り」1248万円/㎡で16年連続トップ、上昇率は西区広井町線通りが+14.4%となりました。

路線価は、1月1日時点の価格であり、インバウンド需要等による好景気の影響を受けた結果となりましたが、その後の新型コロナウィルス蔓延の影響は反映されておらず、今後の地価にどの程度の影響を及ぼすか懸念されるところです。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」