容積率の緩和のお話

2020-07-21

容積率とは、敷地面積に対する建築延べ面積(延べ床)の割合のことをいい、建蔽率とともに建築可能な建物の規模を規定するものとなります。この容積率は、不動産の鑑定評価土地価格を求める際、大きな決定要因となります。

最近、容積率緩和の話を目にすることがおおくなりました。名古屋市ですと名駅や栄地区などで高級ホテル等を誘致するため、京都では大規模マンション建設のため、また、最近多発している水害対策の施設整備を目的とするために容積率を緩和する、又は緩和の検討中とのことです。

容積率は、道路等の公共施設の能力に対応した機能の維持と増進を図ることを目的としており、既に既存の容積率を前提に建物建築を行った事業者との公平性を図るためにも、安易な容積率の緩和は認められるべきではないと思います。

都市の活性化も重要だと思いますが、美しい街並みを守るためにも容積率の緩和は慎重な検討の上行って欲しいと思います。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」