不動産の価格は1物4価
2020-07-25
今月1日、相続税の路線価が発表されましたが、この路線価より試算される相続税評価額を含めて、不動産の価格は1物4価と言われることがあります。
まず、代表的な不動産の価格として、毎年1月1日時点を基準とする地価公示価格(国土交通省)及び毎年7月1日時点の地価調査価格(都道府県)があります。この地価公示及び地価調査価格は、概ね実勢価格(時価)を表しており、取引等の指標として使われることが多いです。
次に、固定資産税路線価より試算される固定資産税評価額があります。この価格は、固定資産税等の徴収のもととなる価格で、3年に1回評価替えを実施しています。
最後に、実際の市場で取引される価格、実勢価格があります。この価格は市場価格、時価などともいわれ、上記で述べた公的価格を求める際の基礎となる価格でもあります。
不動産の価格は、相続税、固定資産税の徴収及び取引の指標など目的によって使用する価格は違っており、馴染みのない方には少し分かりにくいかもしれません。
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