土壌汚染された農地の鑑定評価

2022-08-14

前回、「病院跡地の鑑定評価」記事で書きましたが、土壌汚染された土地の鑑定評価を依頼される場合があります。このような汚染された土地は、土地の価格から土壌汚染を除去し現状に回復費用と心理的嫌悪感(スティグマ)の減価を控除して鑑定評価を行うことになります。

先日、土壌汚染された農地の鑑定評価を行いました。この土地は、市街化調整区域内にあって、農振・農用地、本来であれば農地以外の使用は困難なはずですが、違法転用されて産廃の一時保管施設として使用されていました。現況は産廃物や建物は全て撤去されており、元通り農地となっています。

市街化調整区域内の農地、特に農振・農用地は農地として鑑定評価を行うことが原則であり、今回も農地として評価を行いましたが、当然、回復費用及びスティグマによる減価を考慮して鑑定評価額を決定しました。

今回のケースはプラスの鑑定評価額という結果になりましたが、土壌汚染地の原状回復費用は想像以上に多額であり、場合によっては土地の価格を上回るケースがあることも考えられます。

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