ため池の鑑定評価額

2023-02-21

ため池は昔、用水の整備が十分でなかった頃、主に農業の灌がいを目的に造られたもので、現在も水源に乏しい地域では貴重な水がめとして用いられています。

このため池、最近では用水の整備も進み、又、農業用水の需要も減ったことから放置されているものもあると聞いたことがあります。また、災害の際、被害を発生させる可能性があるとのことで、管理する自治体も頭を悩ませているそうです。

先日、京都府にある農業用のため池を売却、との記事を見ました。ため池を住宅用地に転用し、その売却益集会所の建て替え費用に充てる意向だそうです。

このため池は広さ約4700㎡、売却に向けて今年度中に不動産の鑑定評価を受けるそうです。

今回のような宅地化を目的とした鑑定評価の場合、不動産の種別は宅地見込地として評価することになりますが、宅地としての需要が弱い地域であれば、池の取引事例から比準した比準価格を重視して価格が決まることになると思います。

このようなケースは今後増えていくと思われますが、地方のため池の需要者の想定は難しく、実際に売買が成立するケースは少ないと思われます。

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