不動産の理論的物件価格

2022-09-08

不動産の鑑定評価を行う際、その価格の種類として主に積算価格(不動産の再調達原価に着目する原価法を適用)、比準価格(不動産の市場性や比較可能性に着目する取引事例比較法を適用)、収益価格(不動産の収益性や投資採算性に着目する収益還元法)が上げられます。

先日、あるネット記事で「不動産の理論物件価格」という言葉を目にしました。初めて知る言葉だったのでよく読んでみると、中古マンションの家賃中央値から算出した価格とのこと、おそらく収益(家賃)を還元利回りで還元して出された価格だと思われます。

この不動産の理論的物件価格とは、鑑定評価における収益価格のことだと思います。確かに以前は収益価格を理論値と書いた鑑定評価書を多く見ましたが、最近はめっきり見なくなりました。理論値では価格に説得力がなく、鑑定評価額の信頼性が損なわれることが理由だと思われます。

不動産の収益価格は、採用する還元利回りが重要ですが、このこの不動産の理論的物件価格を求める際の還元利回りはどのように求めているのか、とても興味深く思いました。

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