投資物件の概算値

2025-06-18

不動産の鑑定評価を行う場合、まず、その不動産の概算値を周辺相場などから把握することが多いです。私は市街化区域の土地であれば路線価や公示地価、売り希望価格などから大体の相場観をもって試算作業を行っています。

先日、日産自動車の本社ビルの売却予想額を概算している記事をみました。場所は横浜市のみなとみらい地区、オフィス平均賃料及び空室率は三鬼商事のデータを使用して査定されていました。

試算の前提は三鬼商事発表の数値に加えてオフィス経費率を25%、期待利回り3%、4%にてそれぞれ試算されていました。

期待利回りですが、不動産価格が今後も上昇すると予想すれば低くなりますし、下落を予想すれば高くなります。それぞれの試算値の価格差は約200億円、1%の違いで大きな乖離が生じることになります。

東京圏では大規模なオフィスビルの売買が多くあり、利回りなどの把握も可能であることからある程度精度の高い概算値を求められると聞いたことがあります。

今回の売却予想額、今後のオフィス市場の動向を把握するためにも注視したいと思います。

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