投資家が不動産を選ぶ条件
2020-07-18
賃貸マンションなどの収益物件からの家賃収入、いわゆる不労所得による生活を夢見る人は多いですが、上手くいっている人は少ないものです。上手くいかない理由は、まず、収益性の高いよい物件を選ぶ眼がないことですが、それ以外でも賃貸経営のノウハウがないことも理由だと思います。
先日、ネットで家賃収入11億円という税理士さんが書いた記事を見ました。シンプルな物件選びの基準を持ってみえて、私もなるほど、と思いました。
この方は、全国的な規模で不動産投資を行っていると察しましたが、人口の増えている地域の物件、特に東京を中心に投資を行っていました。以前、人口の少ない地域を中心に不動産投資を行っている人の本を読みましたが、この税理士さんは正統派の不動産投資だと思います。
また、よく言われる駅距離ですが、東京都内で徒歩15分以内、郊外で10分以内が限界だそうです。やはり東京だからでしょうか、名古屋だと徒歩10分を超えると急に競争力が落ちる印象があります。
あと、積算価格を重視して物件を見極めておられました。積算価格は、土地と建物の価格の和から構成されますが、融資の関係から土地価格(面積)割合の高い物件がよいとのお考えです。収益価格は土地建物一体で鑑定評価額がでますので、積算価格による土地建物割合も考慮し慎重な判断をしているのだと思います。
収益不動産の鑑定評価は作業量や判断を要する箇所が多く、難しい評価になることが多いのですが、やりがいもあり私は得意としています。いつかこのような投資家の方とお会いして、一緒にお仕事できたらと思います。
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