30年前の遺体が発見された不動産の鑑定評価
2020-08-12
フランスのパリで、競売により落札された不動産の地下室で30年前の遺体が発見された、との記事をみました。落札価格は3510万ユーロ(約44億円)、歴史的に重要な建物で、中庭や個人庭園を完備する高級住宅だそうです。
この競売を担当した弁護士の見解は、発見された遺体は30年前のものであり、案件に影響はない、とのことです。歴史的建物であり、18世紀半ば以降人が住んでいなかったことも考慮したのではないかと思います。
このような過去の遺体が発見された場合の不動産の鑑定評価ですが、居住用不動産あれば当然減価は発生すると思います。但し、死亡の原因(自殺か他殺かなど)によっても減価額は変わってきますし、不動産の用途が居住用ではなく、他の用途(博物館などの公共施設等)の場合は、減価なしの鑑定評価額になる可能性もあります。
減価額算定の一つの方法として、今後、地下室を使用しないことを前提に、閉鎖するための工事費を求めることも考えられると思います。
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