Archive for the ‘不動産の価格’ Category
築浅マンションの鑑定評価
中古マンションを含め土地と建物の鑑定評価を行う場合、建物の施行の質、品等と並び築年数も価格に大きな影響を与えます。
不動産業界では、築浅の中古マンションは残価率が大きく、新築マンションとの比較で価格の値頃感が少なく売りにくいというのが一般的でした。但し、昨今の新築マンションの高騰に引っ張られる形で中古マンションも値上がりしています。話では、駅近物件などは築浅マンションが新築マンションを上回る価格で取引されているケースもあるそうです。
確かに中古マンションの鑑定評価を行うと、ここ数年で取引価格が大きく上昇したと感じます。特に鉄道路線の良い駅近物件や学校の良い物件で高額での取引が目立ちます。
ちなみにデータでは、築30年以上のマンション価格は新築マンション価格の3分の1程度まで下がるそうです。築30年であれば躯体や設備の老朽化や陳腐化もあり、もっと価格が下がる印象ですが、意外に思いました。
リモートワークの普及で戸建住宅の人気が高まったとの声がある一方、中古マンションも高値で取引されるとの記事を見ると、マンションの人気はやはり根強いと思いました。
愛知県・名古屋市の不動産鑑定評価なら「松岡不動産鑑定士事務所」
京都市の不動産価格上昇
京都市の不動産価格が上昇し、子育て世帯の市外への流失が増えている、との記事を見ました。富裕層による投資目的での需要が増加したことが要因のようです。
記事によると、70㎡程度の家族向けマンションの相場は6000万円、一般的なサラリーマンでは手が出ない水準まで高騰しています。市中心部では7000万円~1億円の物件も見られ、異常な高値での取引が続いています。家族向けマンションの価格は10年間で1.6倍に上昇したそうです。
京都市は別荘・空き家に課税することで不動産価格の高騰を抑え、財政難に対応する方針ですが、金融緩和による金余りが続く限り、マンション価格の上昇は続くものと予想されます。
愛知県・名古屋市の不動産鑑定評価なら「松岡不動産鑑定士事務所」
3Dプリンターで造られた建物の価格
鋼材価格の上昇に始まり、最近ではウッドショック、木材価格が上昇しています。このような原材料費の上昇は建物価格の上昇をもたらすことになりますが、これからも続くであろう建築費の上昇を抑える代替手段として、3Dプリンターによる建物建築が注目されています。
海外では施工実績のある3Dプリンターの建物、日本では建築基準法の関係もあり普及していませんでしたが、先日、国内初の3Dプリンターで造られた建築物の記事を見ました。
その建築物は、高さ3m、延面積17㎡、施工期間は1ヶ月とのことです。価格は約600万円、規模が小さいからか価格的な割安感はないように感じます。
現時点において価格の有利性は少ないかもしれませんが、今後、国内においても3Dプリンターで造られた建物が増えていくものと思われます。
愛知県・名古屋市の不動産鑑定評価なら「松岡不動産鑑定士事務所」
山の鑑定評価額
最近のキャンプブームの影響か、「山を買う」に関連する記事が増えています。巷のキャンプでは飽き足らないベテランキャンパー、プライベートキャンプ場をもつことは夢なのかもしれません。
昔は山持というと、お金持ちの象徴というイメージがありましたが、国内林業の衰退で長らく山の買い手がつかない時代が続いていました。処分したい山をお持ちの方にとって、昨今の山ブームは朗報だと思います。
現状の山での使用を前提とする純山林の鑑定評価ですが、周辺の類似性を有する山の取引事例から比準する取引事例比較法(比準価格)で鑑定評価額が決まることが多いです。林地希望価方式と呼ばれる収益還元法(収益価格)は、立木の価格から伐採費や運搬費などを控除した純収益を還元して価格を求めますが、収益性を確保できるほどの十分な純収益を得ることが難しく、ほとんどの場合収益価格はマイナスになると思われます。
ある記事に「山は値段があってないようなもの」と書かれていましたが、山のような特殊な不動産は取引価格に個別性があり、俗にいう相場がないのが特徴です(必要なければタダでもいらない、という人が多いと思います。)なので山の鑑定評価は、難しい評価になることが多いです。
また、山は道路付きや傾斜、伐採の可否や受電、給排水の可否などの個別性があり、境界や面積も曖昧なことが多いです。山の購入の際には、これらのことに十分注意することが重要です。
愛知県・名古屋市の不動産鑑定評価なら「松岡不動産鑑定士事務所」
新築戸建住宅の鑑定評価
新築戸建住宅の鑑定評価は、土地の価格に建物の価格を加算して求めることになりますが、このような戸建住宅の販売価格は土地と建物の総額で表示されることが多く、その配分が問題になることがあります。
最近増えてきたパワービルダー系の戸建住宅の場合、建物価格が1000万円を下回るものの多く、また、建物にかかる消費税を極力少なくするためか、可能か限り建物価格を安くする傾向があります。
土地と建物のほかに、開発者利益の扱いが問題になることがありますが、鑑定評価の場合は開発者利益を含んだ価格が鑑定評価額になります。
先日、東京で2億円超の建売戸建住宅5戸が即日完売したとの記事を見ました。そのうちの2億7000万円の戸建住宅は12月のHP開設時に約4000人がエントリーし、5組の申し込み、抽選で購入者が決まったそうです。名古屋で2億円の不動産というと主に投資物件が該当しますが、やはり東京は富裕層の数もその資産の額も違いますね。
愛知県・名古屋市の不動産鑑定評価なら「松岡不動産鑑定士事務所」
区分マンションの位置による鑑定評価額への影響
区分マンションの鑑定評価を行う場合、高層階ほど日照や眺望が優れるため鑑定評価額は高くなるのが一般的ですが、階層と同じく、位置も鑑定評価額に影響を与えます。角部屋は窓などの開放部を多く設置できるため、日照や通風に優れ、鑑定評価における増加要因となります。方位も重要で、タワーマンションなどの超高層階を除き、南東角の部屋の価格が高くなるのが一般的です。
先日、ネットで角部屋のデメリット、弱点について書かれた記事を見ました。窓が多くなると家具の配置が難しくなったり、隣家からの騒音や風雨の際の音や雨水の問題があると書かれていました。確かに窓が多いのはいいのですが、窓の位置によっては家具の配置は難しくなりますね。
あと、角部屋は夏暑く、冬寒いとのことですが、隣の家がなく窓が多い家は冷暖房費が多くかかる印象です。マンションの最上階は夏暑いと聞いたことがありますが、同じ理由だと思います。
区分マンションの鑑定評価額に影響を与える位置別効用比、今回のようなデメリットを考慮して査定することは難しいのですが、今後、角部屋と中部屋との価格差は小さくなっていく可能性はあると思います。
愛知県・名古屋市の不動産鑑定評価なら「松岡不動産鑑定士事務所」
百貨店そごう西武の鑑定評価額
コンビニエンスストア大手のセブンイレブンやイトーヨーカドーを運営するセブン&アイ・ホールディングスが、傘下の百貨店、そごう・西武を売却する方針であるとの記事を見ました。入札を実施し、一括での売却を希望しているそうです。
今回のような傘下の百貨店を一括で資産評価する場合、百貨店や配送センターなどの不動産の鑑定評価を行い、さらに、附属する動産や営業権(のれん)の価値を試算することになると思いますが、その大部分は不動産の価値が占めると思います。
その百貨店など不動産の鑑定評価ですが、立地の良し悪し、路線沿いなど集客力があり百貨店経営が継続できるか否かが鑑定評価額に大きな影響を与えることになります。考えられるパターンとしては、①繁華性があり建物の当面の大規模修繕が不要→百貨店として継続使用を前提とした鑑定評価、②駅近など立地は良いが建物の老朽化などで継続使用が困難→取り壊し最有効による鑑定評価、③人口減が進む地方などに位置し、建物も老朽化足、十分な収益性が望めない→ゼロ円に近い鑑定評価額、になりそうです。
郊外型のショッピングモールの存在、人口減、ネット通販の普及など百貨店に厳しい時代が続く中、今回のような百貨店の一括売却の話はこれからも出てくると思われます。
愛知県・名古屋市の不動産鑑定評価なら「松岡不動産鑑定士事務所」
高層マンションの鑑定評価
マンションなどの共同住宅の場合、階層によって不動産価格が異なるのが一般的です。特にタワーマンションなどの高層建物の場合、眺望がよかったり、ステータスの点からも高層階ほど価格は高くなります。また、防犯面でも低層階よりも安全だと考えられます。
先日、ネットで1階に住むメリットが書かれた記事を見ました。騒音・振動を気になくて済みますし、荷物の搬入や搬出が楽とのことでした。また、専用庭が付いている物件もあり、家族向け物件として人気が上がっているみたいです。
区分マンションを鑑定評価する場合、一棟建物及びその敷地の価格を求め、その価格を対象不動産の階層と位置の効用比を求め、一棟建物及びその敷地の価格に乗じることで積算価格を求めます。階層は上層階、位置は南方位や窓などの開放口の数が多い物件が高くなりますが、タワーマンションなどの超高層階になると眺望を重視する傾向が強く、市街地の夜景が楽しめたりする物件の価格が高くなります。
コロナ禍でも売れているタワーマンション、金融緩和に加えて都心回帰と高いところに住みたいという人々の欲求が続く限り、売れ続けるのではと思います。
愛知県・名古屋市の不動産鑑定評価なら「松岡不動産鑑定士事務所」
故細木数子さん所有の不動産価格
今月8日、六星占星術で有名な細木数子さんが亡くなりました。六星占星術、私も占いに凝っていたころは購入し運勢を占ったものです。細木さんのご冥福をお祈りいたします。
細木数子さんは生前、占い関係の著作やテレビ出演などで莫大な財産を築かれたそうです。その中でも不動産は、ここ最近の地価上昇の影響で、高額な評価額となることが予想されます。
東京神楽坂の土地建物は、通り沿いに面しており約3億5千万円だそうです。規模や建物の詳細は不明ですが、やはり東京の不動産は高いですね。
あと、京都にある豪邸2つは、周辺の土地と併せて約12億円の不動産価格になるとのことです。この価格は土地建物の価格なので、土地の最有効使用によっては増減する可能性があります。
主な相続不動産で約15億円、その他の金融試算に合わせたら、相続財産はいくらになるのでしょうか?想像もできませんね。
愛知県・名古屋市の不動産鑑定評価なら「松岡不動産鑑定士事務所」
農地の鑑定評価
農地の鑑定評価は、市街化調整区域内であれば農地法の縛りがあり、価格は農地としての価格となります。但し、市街化の影響が強く、農業振興地域外で農用地でなければ雑種地としての転用可能性があり、雑種地に近い価格になることがあります。
先日、畑でエビを養殖するとの記事を見ました。休耕地を有効利用することを目的に始めたそうです。以前、インドネシアで田をエビの養殖場にしたところ、結局、うまくいかず、元の農地に戻すこともできないとのことでした。但し、今回の千葉県のケースでは、巨大な水槽を利用し、排水も流さないとのことでした。環境に優しい農地の有効活用ですね。
今回のような自然に配慮した農地の有効活用、もっと普及して欲しいと思います。
愛知県・名古屋市の不動産鑑定評価なら「松岡不動産鑑定士事務所」
« Older Entries Newer Entries »