Archive for the ‘特殊な不動産’ Category
木造の高層ビル
最近、木造の高層ビルが増えています。建築技術の向上で耐震性や耐火性能の問題をクリアできたたことが理由のようです。また、環境負荷の低減効果も大きく、解体・廃棄の際のco2も従来より削減されるとのことです。
建築技術の向上は目覚ましく、木造の高層ビル以外でも以前は建てられなかった奇抜な形や窓の大きい建物が建築可能になった、と聞いたことがあります。
この木造の高層ビル、デメリットは建築コストで同等の性能をもつ4階建てS造の建物より建築費用は2割増しとのこと。また、昨今のウッドショックにより木材価格が高騰しており、需要は資金力のある法人に限定されるものと思われます。
記事には出ていませんが、鉄鋼で躯体を組むRC造やS造より耐久性は劣ると考えられます。従って長期的に見た場合、木造の高層ビルの方が建て替えのサイクルは短くなると思われます。
木造の高層ビル、今後普及していくか注目して見守りたいと思います。
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日本の無人島の価格
先回、スコットランドの約3億円の島のことを書きましたが、昨日、歌手のさだまさしさんが無人島を2000万円で購入したとの記事をみました。
記事からは場所などの詳細は不明ですが、大改造してそこで休日を過ごされるそうです。
無人島、通常、人がいない島なので水道などのインフラはなく、生活するためには少なくとも水と移動手段としての船が必要となります。
2000万円という価格が安いか高いかはわかりませんが、何もないところから生活の場を造り上げる楽しみはあるのかな、とは思います。
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約3億円の島
日本は島国と言われますが、中には個人が所有する小さな島もあり、実際、売買されるケースもあります。尖閣諸島や馬毛島も以前は個人が所有する島でした。
先日、ネットでスコットランドにある島が約2億9000万円で売りに出された、との記事を見ました。17世紀に建てられた邸宅やクジラの標本、その他の建物も含まれた価格だそうです。
ちなみにこの島はスコットランドの本土から約160km離れており、その島に出入りするためには船、飛行機などの移動手段として持っていることが条件になりそうです。
記事によると、発電機、浄水などの設備が備えられており、生活に支障はないとのことですが、さて、この島を購入する人はいるのでしょうか?実際の売買価格はいくらになるでしょうか?興味は尽きません。
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店舗付住居の鑑定評価
私が子供の頃、近所の商店街や路線沿いには連棟式の店舗付住居が沢山建っていて、そのお店でお買い物や食事をしたものです。内階段を使って店舗と住居を行き来するのが一般的で、お店の入口が玄関、又は家族は勝手口から出入りしていました。
個人商店の減少に伴い、店舗付住居も少なくなってきましたが、最近、店舗付住居が増えている、との記事を見ました。その記事では、そのような物件を「小商い物件」と呼んでいました。
このような店舗付物件の鑑定評価は、原価法、取引事例比較法を適用して価格を求めることになりますが、重視すべき価格の判断に迷うことが多いです。収益物件であり高めの賃料が設定されるのが通常ですが、競争力が弱い物件などでは専用住居に近い賃料であることも多く、収益価格は低めに試算される傾向があります。
このような場合は、所有者自ら店舗及び住居として使用することが一般的と判断し、積算価格を重視して鑑定評価額が決まると考えられます。
ちなみに私の事務所も2階、3階が住居となっており、今、流行りの小商い物件です。
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再建築不可物件の鑑定評価
再建築不可物件とは、建築基準法施行以前に建てられた既存の建物が現行法の建築要件を満たしておらず、既存の建物を取り壊して再建築が出来ない不動産を言い、接道要件不足やがけ地などに建つ物件が上げられます。
旗竿地や無道路地など、建築基準法上の道路に2m以上接面していない土地の鑑定評価は、道路用地を買収して接道要件を満たすことは理論上可能であるため、計算式によって減価額を求めることも可能です。また、がけ地の場合、現行の擁壁を取り壊して再構築することで建築許可が下りる場合は、それらに要する費用を土地価格から控除して鑑定評価額を求めることになります。
また、接面道路が建築基準法上の道路以外の道である場合、例えば昔からある長屋のような建物で、細い私道の奥にある土地などの場合、再建築は極めて困難となります。
このような不動産を鑑定評価する場合、建物の継続利用が可能な場合は建物の耐用年数を判定し、有期還元による収益還元法による収益価格を重視して鑑定評価額を決定することになると思われます。
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反社会的勢力事務所の価格
反社会的勢力の事務所は、その周辺の地価に影響を与えることになりますが、その事務所を自治体などが買い取る場合、その鑑定評価額が問題になります。
先日、茨城県で反社事務所として使われていた土地建物を市が買い取る和解が成立したとの記事を見ました。土地面積約145㎡、建物はS造3階建で、国道沿いで最寄り駅から約3kmに位置しているそうです。ちなみに価格は1720万円とのこと、今後の使用方法は未定とのことです。
今後の使用方法についての私見ですが、現況での継続使用は難しく、解体後、建物再築後、公共施設として利用されると考えられます。
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相撲部屋の鑑定評価
相撲部屋は、お相撲さんが生活したり稽古をしたりする建物で、稽古場はもちろん、ちゃんこ場(広めの台所?)、力士達が寝泊まりする部屋などからなっており、一般的な居住用建物とは違う造りになっています。
最近では、引退した力士が年寄りとなって部屋を起こす際、新たに土地建物を購入することが難しく、定年した年寄りから相撲部屋を購入するケースも多いようです。
このような特殊な造りの相撲部屋を正常価格で鑑定評価した場合、買い手が限定されるため何等かの減価は発生すると考えられます。相撲部屋の多くは東京の都心に位置しており、最有効使用が何であるかの判断から、その最有効使用での建物が可能であるなら、そのための費用(稽古場やちゃんこ場の撤去や他の用途への転換に掛かるリフォーム費用)などを控除した価格になると思われます。
実際に売買されることのなる相撲部屋、どのように取引価格が決定されているのか興味深いところです。
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大規模土地と複数建物の鑑定評価
大規模な工場地には、工場や倉庫、事務所棟など多数の建物が存する場合が多く、鑑定評価をする場合、土地と複数建物が評価の対象となります。
かなり前、ある研修所跡の鑑定評価書を見たことがありますが、研修棟や寮、体育館などは価値0円で評価されていました。築年を経ており、アズベストの存在が理由でした。ちなみに買い手はその建物をそのまま利用するとのことでした。
先日、旧パナソニック岡山工場が売却され、買い手は物流倉庫として利用するとの記事を見ました。売却額は非公開でした。
記事を読みますと、買い手は工場建物を物流倉庫としてそのまま利用するとのこと、売り手にとっても買い手もとってもよい取引だったと思います。また、まだ利用できる建物を存続させるという社会経済的利益保護の見地からも喜ばしいニュースだと思います。
利用できる建物が取り壊されるのは残念なこと、今回のような建物の再利用を前提とする売買取引が増えて欲しいと思います。
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物流施設用地の価格
ネットショッピングの普及によって需要の増えた物流施設用地、特に系統連続性に優れ、高速道路のインターチェンジに近い面大地の取引価格が急騰しています。今回令和4年地価公示においても、上記に当てはまる物流施設適地の公示価格が軒並み上昇しました。
先日、神奈川県綾瀬市の東名高速道路綾瀬スマートインターチェンジに隣接する土地(5582㎡)が13億7000万円で落札された、との記事を見ました。ちなみにこの土地の最低落札価格が4億9600万円、最落価格を約9億円上回る価格での落札でした。
物流施設用地に適した土地は希少性が高く、今後、ネットショッピングのますますの普及によって需要が高まることが予想されます。今回の落札結果は他の物流施設用地の土地価格決定の際の指標になるものと思われます。
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高級住宅の鑑定評価額
高級住宅は名声・品等に優れた住宅地域の存し、施行の質がよく、規模も大きい建物を有する土地建物を指し、そのような不動産の鑑定評価は難しいことが多いです。
高級住宅は総額が高く、需要者が限られるため通常の戸建住宅と比較して売買が難しく、また、施主の好みを反映した設備等が却って買い手から敬遠されることがあるため、何らかの市場性減価が発生することが多いです。このような市場性減価が発生するか否か、また発生した場合の減価率の決定に苦労することが多いです。
高級住宅地であっても不動産鑑定評価の場合、通常は建物に価値を付けることになりますが、実際の市場では購入者は開発業者であることが多く、築年が浅く老朽化や陳腐化、破損等がなくても取り壊されて分譲されることも多くあります。
過去の取引もみても、売りに出してすぐに売れているケースもあれば、中々売買が成立しない場合もあり、金融市場の動向、地域の需給動向、売り出すタイミング等も考慮しながら鑑定評価額を決定する必要があります。
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