不動産鑑定評価額を決定する要因
2019-09-02
先日、ネット記事で「お金持ちは不動産を物件ではなく街で選ぶ」と書かれた方がいました。
ここでいう物件は不動産の個別性(土地なら主に方位や規模などの画地条件、建物なら構造・品等・施工の質、築年等)、街は不動産の地域性(駅距離、前面道路幅員、住環境等)の違いが価格の差となって現れることになります。
その地域に鉄道駅ができる、道路が拡幅される、など将来その地域の発展が確実な場合、将来性も価格形成要因となることがありますが、将来性は地域性に含まれることになります。
土地は永続性がありますが、建物は年月が経つと老朽化に伴う価値の下落は避けられず価格は下がることになります。また、土地も、人口減などによる地域の衰退により需要が減ると、価格は下がることになります。このような点から、資産性の高い不動産を購入するためには個別性ではなく地域性を重視する必要があります。
「不動産にお買い得はない」とはよく言われますが、住宅地域であれば利便性、居住性、商業地域であれば収益性に優れた不動産は価格も高くなっています。不動産をお探しの方は、一度、いくつか見て住みたい街にある不動産に順番を付けた後、それぞれの価格を調べてみることを勧めします。その順番はおそらく一致していると思います。
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