建築確認がない不動産の鑑定評価
2020-08-05
不動産、建物の売買の場合、通常は契約の際、権利証とともに建物に関する書類(確認済証や設計図書)を売り主から引き継ぐことになりますが、古い建物や転売(前の所有者が紛失してしまった)の場合、これらの建物書類がない場合があります。
このような建物の鑑定評価を行う場合、書類の有無が鑑定評価額に影響を与えるかが問題となります。私も何度か書類のない建物の評価に遭遇しましたが、建物がかなり古く価値ゼロであったため、減価は行いませんでした。対象建物が築浅物件で価値が残っている場合は、何等かの減価を行う必要があると思います。
もちろん、調査によって違法建築物であるとわかれば市場性減価、場合によっては適法な建物に戻す費用や除去費用を控除して鑑定評価額を求めることになります。
建物の鑑定評価額は、確認済証はもちろん設計図書や請負契約書等書類の有無で精度が違ってきます。鑑定評価を行う際は、依頼者に可能な限り書類を準備して頂くようお願いしています。
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