がけ地を含む土地の鑑定評価

2020-08-04

先日の大雨は全国に大きな被害をもたらしましたが、がけ地の斜面を支える擁壁が崩れる被害も相次ぎました。

京都で崩落したがけ地の擁壁は、約50年前に造成された住宅団地の端で、玉石済みの上にコンクリートブロックの積み増しで、長年、基礎に負担が掛かっていたようです。水抜き穴もなく違法建築の可能性が高く、工事時期も不明、今回の大雨で崩落が起きました。

崩落が起きた地域は都市計画区域外、宅地造成区域外であり造成許可も不要、建築確認申請も行っていないと思われます。

がけ地を含む土地鑑定評価は、そのがけ割合やがけの傾斜度、擁壁があればその維持管理や補修の状態を調査して行います。今回のような違法の可能性の高い擁壁の場合、有効利用できる土地価格から既存擁壁を取り壊し費用及び、擁壁の再工事にかかる費用を控除して求めることになります。おそらく今回のケース、土地価格が低い場合、鑑定評価額もマイナスになると思われます。

がけ地の鑑定評価は、何件か遭遇しましたが、中々難しい評価になることが多いです。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」