駅距離と不動産価格との関係
2020-08-08
過去に何度も同じテーマで書いたと思いますが、今回も駅距離と不動産価格との関係を書きたいと思います。不動産の価格は価格形成要因が複合的に関連して掲載されますが、その中でも大きな要因の一つに最寄り駅からの距離があります。最寄り駅から近いと、通勤や通学便利ですし、買い物などの用事で都心に出るのにも有利です。なので、駅から近い土地は需要が多く、価格も高くなります。
もちろん商業地であれば、駅には通勤や通学客が集まってくるので収益性が高く、こちらも土地の価格は高くなります。容積率や道路などの条件が良ければ、共同住宅などの複合建物の想定も可能となります。
最近、新型コロナウィルス感染症の影響によるテレワークの普及で、需要者が重視する点が、駅距離ではなく居住環境や建物に変わった、との声が聞かれます。このような記事のほとんどがアンケート結果に基づいているようですが、実際のところはどうなのでしょうか?
私は、最近の駅距離を重視しない傾向は、一過性のものと考えています。駅から遠いところは値ごろ感があり、テレワークのみに徹するならお買い得かもしれませんが、駅から近くてもテレワークはできますから。
駅距離と不動産価格との関係、実際の不動産の取引から分析した正確なデータが望まれるところです。
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