法面や擁壁のある土地の鑑定評価

2021-06-25

法面とは、水平ではない土地をいい、通常の平面の土地と同様の利用ができないため、不動産鑑定評価において減価することになります。

その減価額ですが、傾斜度や傾斜面の向き(方位)を考慮して試算することになります。傾斜度が緩く、耕作や資材を置く程度のことが可能か、建物を建築するとした場合、盛り土や擁壁の設置にどの程度費用が価格か、などを考慮します。

今朝、大阪市で法面が崩れ、土地上の建物が倒壊したとの記事を見ました。幸い、住民の方は避難していて無事だったそうです。写真を見る限り、擁壁はかなり古く痛んでいたようです。

擁壁のある土地を鑑定評価する場合、宅地造成工事規制区域であれば許可番号や設置された年月日を調べます。宅造区域以外の場合、記録がないので建築許可の記録を調べますが、保管期間が過ぎたものは記録がなく、聞き取りや過去地図、航空写真、開発された経緯などから設置された時期を推測することになります。

擁壁は設置された土地の属する自治体によって設置基準が異なるため、建築時期などから一律に判断することが難しく、場合によってはとても難しい鑑定評価になります。

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