令和5年地価公示結果に思うこと

2023-03-23

昨日、3月22日に令和5年地価公示結果が発表されました。結果の詳細については、国土交通省のホームページに公表されていますし、新聞、インターネットなどでもニュースになっています。

今回の地価公示、私なりに注目していたのは、

1.アベノミクスに伴う金融緩和の影響と金利上昇の懸念

2.コロナ禍からの回復とその程度(コロナ禍前の水準に戻ったか、又は超えたか)

3.円安による物価高、建築資材の高騰が不動産価格に及ぼす影響

の3点になります。

1、2に付きましては、都心部を中心とした優良な土地(駅近や住環境のよい地域)については、金融緩和の恩恵を受け、地価は上昇しました。地価公示結果からは金利上昇の影響は見られませんが、今後、不動産価格への影響は避けられないものと思料されます。

コロナ禍の影響ですが、今回の地価公示で観光地の多くで地価が上昇しており、インバウンド需要が回復していることを反映した結果と考えられます。

3について、地価公示結果を見る限り、その影響は少なかったと思われますが、建築資材等物価高は続いており、今後の懸念材料であることは確かだと思います。

あと、愛知県をはじめ、工業地で上昇地点が多く見られまました。ネットショッピングの普及等により物流倉庫用地の需要が増えており、高速道路などへのアクセスのよい工業地の跡地で高額の取引が見られた結果だと思います。

工業地は円安により製造業の国内回帰が言われており、今後、物流倉庫用地と共に純粋な工業地の地価も上がっていくことが予想されます。

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