旗竿地の鑑定評価
2020-09-07
旗竿地とは、間口に対して奥行が長い土地などを分割する場合などで、手前側の画地の側方を通路や駐車場、その奥の土地を建物敷地とするL字型の土地を言います。
建物の建築には建築基準法で2m道路に接する必要があり、旗竿地の間口は2m以上であることが通常ですが、建築基準法が施工される前の古い土地で尺貫法の時代の土地などでは間口2m未満のものも見られます。
このような間口が2m未満の土地ですが、私も鑑定評価で何度か遭遇したことがあります。再建築ができない場合、土地の減価は大きく、価格は安くなることになります。また、鑑定評価の対象となった土地の隣地が間口狭小の旗竿地だったこともあります(その隣地は、間口要件を満たすために境界杭を移動させて越境していました。)。このような悪意のケースはまれですが、旗竿地は間口が2mあるかないかで土地の価格が大きく変わってくるので、所有者も悪いことを考えるのだと思います。
通常の間口2m以上の旗竿地の鑑定評価額は、間口と路地上部分の長さが重要となります。間口が広ければ駐車が可能だったり日照・通風にも有利ですから。このような旗竿地は当然、当然価格は割安になります。日照・通風等に目をつむるのなら道路から奥まっている分静かですから、静かな土地が好きな人にはお買い得に感じるかもしれません。
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