駐車スペースと商業地の地価との関係
2020-10-13
商業地にとって集客は最も重要な課題であり、駅近や交通量の多い路線沿いの商業地は集客力に優れるため地価も高くなる傾向があります。
その中でも路線商業地域内の商業地は、車での来客が中心となるため、駐車場の設置は必須であり、逆に駐車スペースを確保できない小さな土地は商業地としての需要が少なく、商業店舗ではなく住宅が建つこともあります。
先日、沖縄県で県道の歩道拡張工事を妨害するため置かれたブロック塀やコンクリートが行政代執行で撤去された、との記事を見ました。その歩道拡張用低地を駐車スペースとして使用していた地権者が置いたようです。
その地権者は、駐車場がなくなることで建物の財産価値が下がることを懸念していたとのこと、土地の買収単価も不満だったようです。
不動産鑑定評価を行う場合、駐車スペースの有無が建物価値に影響することはなく、商業地をしての利用価値が落ちることから土地価格から規模で減価することになると思います。駐車場の有無による収益への影響が大きい場合、市場性を考慮するかもしれません。
今回のような道路拡幅、駐車場の問題以外にもその商業路線が衰退する可能性を心配する声も聞かれます。
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