Archive for the ‘不動産のお話’ Category

アパートの極小物件のお話

2025-06-27

私の住んでいる名古屋市名東区やお隣の長久手市などでは、築年を経た古いマンション・アパートが取り壊され、戸建分譲されるケースが増えています。

古いアパートは設備も老朽化し、空室率も高くなるので収益性も落ち、地価の高い今のうちに売りさばこうという考えなのか、と思います。

先日、東京にある広さ約3畳(約9㎡)のマンション記事を見ました。シャワーとトイレはありますが、最低限の私物以外置くスペースはなさそうです。家賃は69,500円/月~、管理費等は別になります。

このアパートの入居率はほぼ100%、入居者殺到になるほど人気があるそうです。

ちなみにこのような極小物件を激せまアパートともいうそうですが、大家さんとしては部屋数が多い程収益性も上がるので、立地がよければ投資採算性のよい優良物件と言えます。

日本の標準的な住宅の年々延面積が狭くなっていますが、この傾向はワンルームマンションにも及んでいると実感した出来事でした。

不動産価格のAI査定

2025-06-25

今まで人が行っていた作業をAIが行う場面が増えています。以前は簡単な内容のものが殆どでしたが、最近では文章を作ったり、小説を作ったり、イラストを造るものまで現れました。

近い将来、AIに仕事を奪われる場面は増えていくと思われますが、士業のような専門職も例外ではなく、不動産鑑定士も無くなってしまうかもしれません。

先日、漫画「サザエさん」の家をAI査定した場合の価格が出ていました。場所は東京都世田谷区、土地約220㎡、建物約110㎡、価格は2億2383万円だそうです。

漫画の中のサザエさんの家は、築年を経た木造の平屋建てであり、建物価格はゼロ、取り壊し最有効になると思われますが、やはり東京の都心は土地だけで2億円超えになりますね。

AI査定、今後どのように進化・普及していくかは不明ですが、私たち不動産鑑定士もうかうかしていられない、と思う出来事でした。

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総戸数の少ないマンション

2025-06-19

マンションを建てられる土地は、容積率や前面道路、駅距離などに優れることが望ましいのですが、マンションの建物は規模が大きいので、土地の広さも重要になってきます。

昨今のマンション開発ブームで、マンション適地と呼ばれる開発素地は少なくなり、面積の狭い土地にもマンションが建てられるようになりました。

このような土地は当然、戸数が少なくなり、賃貸マンションと変わらないような規模のものも出てきました。

先日、買ってはいけないマンションの特徴について書かれた記事を見た際、総戸数30戸以下のマンションはスルーすべきとありました。1戸あたりの修繕積立金の負担が大きいことが理由だそうです。

物価高によりマンションの修繕積立金の額も上がっており、今後、更に上がっていく可能性もあります。

規模の小さいマンションは、比較的割安なものが多いですが、長い目で費用負担を考えると、お買い得ではないのかもしれません。

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データセンターのある街

2025-05-29

データセンターと言うと、以前は土地の安い地方に造られることが多かったと思いますが、最近は駅前の一等地に計画されることが増えているそうです。

駅前の土地であっても集客力の劣るエリアの場合、広大な空地の再開発は難しく、固定資産税等を徴収できる大規模なデータセンターの進出に好意的な声が多かったそうです。

一方、景観や日照の問題、建設の際、変電所や高圧ケーブルが整備されることから住民から反対の声が上がるようになりました。

データセンターはIT化が加速する昨今、必要となる設備であり今後、増えていくことが予想されますが、全国各地で見られる高層マンションの建設反対運動のように社会問題化する可能性があります。

私はデータセンターの存在によりどのような影響が出るか分かりませんが、行き過ぎた反対運動は国の発展を妨げる面があることにも留意する必要があります。

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マンションの延面積のお話

2025-05-28

マンションのメリットは、その構造の多くがRC造であり耐火性・防犯性に優れ、気密性にも優れることから夏や冬にも快適に過ごせるなどがあげられます。一方、デメリットとしては、ここ最近の地価や建築費等の高騰により価格が急騰したことや、庭がなかったり、間取りや設備の自由度がない、などがあります。

延面積に関しては、かってのバブル期などには100㎡を超える物件も珍しくなかったのですが、最近はますます狭くなる傾向が強く、家族向けの分譲マンションでも賃貸マンション並みの60㎡程度のものも多くなりました。

延面積60㎡ですと、子供二人の4人家族で住むには狭いと感じますが、最近は売りやすく貸しやすい広さとして需要が多いそうです。

マンション価格の高騰により70㎡以上のマンションの価格が上がりすぎ、買いにくい価格帯になっていることに加えて、広めのマンションを需要する単身者や夫婦世帯から好まれていることが理由だそうです。

物を持たないシンプルな生活スタイルが流行る昨今、60㎡程度の広さのマンション、日本のスタンダードになるかもしれません。

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大規模スーパーの跡地価格と利用方法

2025-04-07

地方都市の中心部の空洞化が進む中、主要駅徒歩圏であっても大規模商業施設の撤退が続いています。

先日、富山県高岡市のダイエー跡地を市土地開発公社が購入した、との記事を見ました。土地の規模は約9500㎡、購入価格は8億6000万円とのことです。㎡単価は約9万526円、坪当たりにすると約30万円になります。

マンション需要の少ない地域なのか、建築費等の高騰により事業採算性が合わないからか高度利用ではなく、コインパーキングとして当面利用されるそうです。

コインパーキングは暫定的な土地利用であり、その後の土地利用方法が決まり次第他の用途に転換される予定とのことですが、先行きが不透明な状況が続いており、新たな利用方法の決定は難航しそうです。

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大規模住宅団地の開発が白紙に

2025-03-18

建築費、人件費の高騰により事業計画の見直しや中止が相次ぐ中、大規模住宅団地の開発が白紙になったとの記事を見ました。

鹿児島市で計画されていた戸数372戸のニュータウン、物価高高騰などを理由に開発が中止されたそうです。

このニュータウン計画は開発許可から経過23年、市街化調整区域を市街化区域に編入し計画されたもので、7地区からなる巨大なニュータウン計画になります。

計画された7地区のうち4地区は開発終了、2地区は事業中止、1地区は事業継続に向け協議中とのことです。

円安や物価高、金利の上昇など経済が停滞する中、人口減少が続く地方の不動産市場は苦戦が続いていますが、鹿児島市のニュータウン開発、事業中止は賢明な選択だったのかもしれません。

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バッティングセンターのお話

2025-01-06

私が子供の頃、学校から帰ってやることといえば野球でした。グラウンドでやる軟式ボールを使った野球もあれば、公園の広場でカラーバットや軟球でやることもありました。

野球が盛んなお土地柄、バッティングセンターもあちこちにあり、ナイターが終わった後など野球好きの大人や子供で賑わったものです。

最近、あまり見かけなくなったバッティングセンター、私の住む名東区の東山通背後にまだありました。中から金属バットでボールを打つ音が聞こえてきます。

先日、東京都の新宿歌舞伎町にあるバッティングセンターの記事を見ました。地価を考えると利益が出ているのか不思議に思いましたが、来客は多いそうです。

ちなみに来客が2000人以上の日もあるとか。1打席25球で400円とのことなので、一人1打席打つとして1日80万円の売り上げになります。

名古屋市内でもゴルフの練習場とともに少なくなったバッティングセンター、私も久しぶりにバットを振ってみたくなりました。

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コイン精米機投資のお話

2025-01-01

物価や金利が上昇している中、サラリーマンの賃金は中々上がらないとの声をよく聞きます。税金や社会保険料の上昇により可処分所得が減り、それを補うための副業に関する記事を目にすることが多くなりました。

先日、コイン精米機投資について書かれた記事を見ました。コイン精米機、農協の駐車場の片隅などに設置されているものを見たことはありますが、私は利用したことがありません。おそらく、お米の鮮度にこだわっている方で玄米から購入する人が利用しているのだと思います。

このコイン精米機、年間利益が200万円、との情報があるそうです。自宅などの空いた土地に精米機を設置するだけで200万円の利益なら投資としての効率はよさそうです。

この情報を真偽を確かめるため、記事では各方面への取材を行ったそうです。結果、コイン精米機経営に係る経費は年間100万円前後、減価償却期間内に純利益200万円を得るのは中々難しいとのことでした。

コイン精米機以外でも、最近流行りのフランチャイズ事業の収益モデル、成功例が書かれていますが、殆どの人は赤字経営の後に撤退となるようです。

インターネットには夢のような成功談について書かれた副業を見かけますが、楽にお金を稼げるケースはなく、地道に生きていった方がよさそうです。

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3階建ての戸建住宅の建築費

2024-11-28

都心部を中心に、狭小化が進む戸建住宅ですが、狭い土地に十分な延面積を確保するため、3階建てにした建物が増えています。

3階建ては2階建ての建物に比べて建築コストは高くなるのですが、延面積を同じとした場合に必要となる土地面積が小さくて済むので、地価が高いエリアなどでは総額の比較で安くなるケースも考えられます。

先日、3階建ての一戸建て建物の建築費について書かれた記事を見ました。その記事によると建築費単価は坪45万円~107万円と幅が見られました。施行の質や量、仕様や設備の差を反映した結果と考えられます。

最近では戸建住宅でも延面積60㎡程度とマンションより狭いものも見られるようになりました。

今後、土地価格の上昇により土地の細分化が進めば、日本でも3階建て住宅が一般的になる時代が来るかもしれません。

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