Archive for the ‘不動産のお話’ Category

東京の不動産価格はお手頃?

2023-09-27

日本の不動産、都市部や特に首都圏の不動産価格は上昇を続けており、東京都区内の戸建住宅マンションは、一般的なサラリーマンでは手の出ない所まで高くなっている印象があります。

先日、東京の住宅価格は世界の大都市の中でもお手頃、との記事を見ました。度々ブログでも書いていますが、ニューヨークをはじめ世界的な大都市の不動産価格家賃は東京以上に高騰しており、都市部での生活を諦める人が出始めているそうです。

以前、アパホテルグループの経営者の方が、日本のホテルをはじめ投資物件の価格は世界的にみて割安、と仰られていましたが、世界的に事業を行っている企業にとって、為替が円安に振れている現在は特に日本の不動産価格は割安に感じていると思います。

長らく経済成長の止まった日本経済、日本の世界的地位がますます低くなっていると実感した瞬間でした。

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空き家がないほど人気の離島

2023-09-25

先日発表された地価調査、上昇したエリアがある一方、地方圏の地価は一部を除き相変わらず下落が続いているとの結果となりました。

四国の香川県も地価の下落は続いていますが、唯一上昇した地点があります。そこは意外にも瀬戸内海に浮かぶ離島、直島です。

ここは外国人観光客も訪れる程人気の島なのですが、移住を希望する人が増えていて、空き家バンクにものがない状態だそうです。

空き家バンクに登録されていた物件の殆どが1000万円以下という割安感から人気があり、現在も約50人が空き不動産を待っているそうです。

人口減少が続く地方圏、過疎化が深刻な社会問題となっていますが、何とも羨ましい話ですね。

愛知県でもアートの島として有名な佐久島が移住を募っていますが、永住が条件であったり、中々ハードルは高そうです。

昔、片岡義男さんが書かれた「彼のオートバイ・彼女の島」にでてくる島も岡山県沖の瀬戸内海に浮かぶ小島でしたが、中にはこの小説に憧れて移住を希望した人がいるかもしれません。

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他人の土地を賃貸借

2023-09-22

他人の土地を自分の土地と勘違いして使用しているケースはあり、私も鑑定評価の仕事の中で2件遭遇したことがります。

一つは市街化調整区域内の宅地で、大規模な土地の中に一部他人の土地が入っているケースでした。時効取得の要件を満たしていましたが、その土地を購入なさいました(過去、ブログでも書きました。)。

もう一つは、開発されて期間を経た古い住宅団地内の土地で、土地の登記が移動していないのに自宅用地として利用しているケースでした。このケース、売買されていたか不明でしたが、時効取得の要件は満たしていました。結局、占有者はこの土地を購入しました。

先日、静岡県で問題になっているのは、駐車場として賃貸している土地は市有地か民地かということです。登記上の所有者は市ですが、賃貸人は自己所有の土地であると主張しています。

通常、固定資産税は登記上の所有者に納税義務がありますので、土地所有を主張する賃貸人は固定資産税等は払っていなかったようです。

賃貸人は過去の売買契約書などを土地所有の証拠としており、今後の裁判の行方が注目されます。

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オフィス需要低迷と不動産価格

2023-09-21

コロナ禍で普及したリモートワーク、現在も行っている企業もありますが、殆どの大企業はコロナ禍前と同様、原則出社して仕事をしているようです。

一方、先にリモートワークが普及したアメリカでは現在もオフィス需要が低迷しており、特に中規模都市では税率の上昇と不動産の資産価値の下落をもたらすと警告する経済学者もいます。

私が見た記事の中では、アトランタ、シカゴ、デンバーがあげられており、オフィスの空室率がかつてないほど上がっており、商業用不動産の市場に深刻な影響を与えているとのことです。

日本でも先日発表された地価調査では、インバウンド需要の回復が商業地の地価を押し上げる要因になったと分析されていますが、オフィス需要が本格的に回復したとは言い難い状況です。

インバウンド需要頼みになっている日本の商業地の地価、日本の経済が衰退に入っていることは間違いなさそうです。

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前面道路の狭い土地

2023-09-15

住宅地の場合、前面道路は6mであることが多いですが、既存の集落地域や古い住宅団地などには道路幅員が6m未満の土地も多くあります。

また、中には幅員4m未満のいわゆる2項道路という道路に面した土地もあり、特にセットバックが進んでいない地域などでは車の通行が困難なだけではなく、圧迫感を感じることがあります。

先日、4m程の幅員の道路に面した土地に家を建てた方の悩みを書かれた記事を見ました。車が家の前を通行する際、敷地に入ってくることがあるそうです。

昔は車の今ほど大きくなく、4m幅員の道路でもすれ違えたようですが、敷地に塀などがない場合、敷地に入って通行する車が出てくること、私も経験したことがありますが、あまりよい気をはしません。

また、幅員が6mあっても、敷地の反対側が擁壁などの場合、青空駐車している車の存在で、幅が実質4m程度しかないケースもあります。こうなると、車庫入れも一大事で、大きな車では敷地に車を入れれない問題も発生してきます。

土地に接面する道路の幅員は価格形成要因の一つであり、幅員が狭いと土地価格も安くなる傾向がありますが、車を使う頻度が高い方などは避けた方が無難かもしれません。

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不整形地の鑑定評価

2023-09-11

不整形地の鑑定評価は難しい評価の一つで、形状が同じであっても土地の規模が違う場合、減価額も違ってくることが多いです。

規模の小さい過小地の場合、元々、有効利用率が低い上に不整形により土地の利用が制限若しくは通常の使用が困難となると、減価は限りなく大きくなります。

一方、ある程度の規模のある面大地のような土地であれば、不整形であっても建物や駐車場敷地として利用することが可能となり、過小地の場合より減価率は小さくなります。

また、形状が悪くても乗入れ可能な間口を確保できる土地であるか否かも重要になります。

先日、ネットで変形地に物流倉庫を建てた記事が載っていましたが、需要増により物流倉庫適地は少なくなっており、苦肉の策だったようです。

都心の住宅地でも不整形過小地戸建住宅を建てるケースも増えており、今後、不整形地の有効利用を提案するコンサルタントが増えていくかもしれません。

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建築費の高騰と3Dプリンターの家

2023-09-10

建築費の高騰が続いています。先日も札幌市に計画中の複合施設が建築費の高騰を理由にホテルの誘致を断念した、とのニュースがありました。

ホテルオフィスビルなどの大規模なものだけではなく、個人が居住する住宅の建築費も高騰し、マイホームを検討中の方が見積もりを取ってその金額に驚いた、との話もよく聞きます。

今後、下がる見込みのない建築費、その救世主として3Dプリンターの家が注目を集めています。

先日、愛知県小牧市にある3Dプリンターの家を販売する会社の記事を見ましたが、この3Dプリンターの家、構造はRCで造られたパーツからなり、作業時間は44時間、価格は550万円とリーズナブルな価格設定となっています。

広さは約50㎡、内部空間は3つに分かれているそうです。単身、夫婦又は小さい子供のいる家族向けになりそうです。

3Dプリンターの家を実際に見かけたことはありませんが、ハイブリッド車が一気に普及したように、今後、日本の住宅のスタンダードになる可能性はあると思います。

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建築費とスターハウスのお話

2023-09-08

建物の建築費は延面積が同じであれば形状がシンプルなほど安くなる傾向があり、箱型の建物は壁面積も少なくて済み、屋根の施行も複雑ではないため施工期間も短いことが多いです。

先日、ネットでスターハウスの記事を見ました。スターハウスとは星形アパートの通称で、戦後、多く建てられた大規模団地の中に見られた共同住宅になります。

構造はRC造で、エレベーターはなく比較的狭い延面積のものが多いです。

このスターハウス、現在は老朽化が高層アパートへの建て替えが進んでいますが、確保できる延面積に対して必要な土地面積が大きく、また、構造が星形のため建築費がかかるため新建物の殆どが箱型になっています。

星形のスターハウスは名古屋にも多く存在し、平針住宅や鳴子団地などに多くありました。各戸、3方に開放窓を確保することができ、日照や通風に優れた住みやすい住戸だったと思います。

高度成長期に多く開発された住宅団地の建て替えが進む中、スターハウスの記事をみて昭和の時代を懐かしく思い出しました。

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ニューヨークの家賃事情

2023-09-01

家賃地価と同様、その地域によって一定の相場が形成され、例えば60㎡程度の家族向けマンションで築3年だと月8万円程度、と言った具合です。

また、支払家賃にはある程度上限が決まっていて、法人需要などの特殊なケースを除くと、その上限を超えると需要が無くなると言われています。家賃が高すぎると賃借ではなく不動産の購入を考えるからだと言われます。

先日、アメリカ・ニューヨークの家賃中央値が54万6000円との記事を見ました。日本人の平均年収が443万円だそうですが、持ち家の人を除くと日本人の多くが家に住めないことになります。

この記事によると、広さ約14㎡のロフト付きのアパートで月36万5000円とのこと、凄まじい物価高になっていることが分かります。

物価高の影響が叫ばれる日本経済、このまま給与があがらず物価のみが上昇した場合、貧困社会が現実のものとなりそうです。

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水害リスクのある地名に多い動物の名前

2023-08-31

災害リスクのある地名として、川や沼、洞、田など水に関わる漢字はよく言われますが、先日、水害リスクのある二つの動物の名前について書かれた記事を見ました。

まず、「鶴」という漢字のつく地名は「水流」に由来しており、洪水に見舞われる歴史があることが多いようです。名古屋市にも「鶴舞」という地名がありますが、ここも昔、低湿地帯であり、精進川という川が流れていたそうです。

確かに鶴というと、釧路湿原のような湿地帯にいるイメージもあります。

次に、「曲」(クマ)という漢字ですが、川が曲がっている状態を指しているそうです。川は氾濫した結果、流れが曲がるイメージなので、確かに危険な地名なのかもしれません。実際、千曲川、球磨川など大きな河川の名前に使われていますし。

地球環境の悪化から大規模な自然災害が多発するようになった昨今、災害リスクを判断するため動物の名前に着目する方法が普及するかもしれません。

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