Archive for the ‘不動産の価格’ Category
旧財閥系不動産会社マンションの特徴
日本には戦前、財閥という今でいう企業グループがありました。中でも三井・三菱・住友は3大財閥と呼ばれ、経済や政治に大きな影響力を持っていました。
現在でも旧財閥系の企業は他の新興企業とは違う知名度、安心感があることは間違いありません。
これら旧財閥系の不動産会社が手掛けるマンションも、やはり競争力が高く高値で取引されることが多いです。
旧財閥系のマンションの特徴をいくつかあげると、
・資産価値が落ちにくい(中古でも値上がり率が高い)
三井不動産レジデンシャルは中古値上がり率トップ(88.3%)、三菱地所も上位。住友不動産は関西で2位となっています。
→ 長期保有・投資の観点で非常に有利と言えます。
・立地選定が厳格(都心・駅近・希少地)
最上級ブランドである三井のパークマンション、住友のグランドヒルズは「都心一等地」「希少立地」が基本です。
・建物品質が高い(大手ゼネコン施工・独自基準)
三井は鹿島・竹中・清水など一流ゼネコンの施工です。
・ブランド体系が明確(格付けが分かりやすい)
三井:パークマンション>パークコート>パークタワー>パークホームズ
三菱:ザ・パークハウス グラン>ザ・パークハウス
住友:グランドヒルズ>シティハウス>シティタワー
ブランド名でグレードが分かるため、資産価値の判断がしやすくなっています。
・管理品質が高く、長期修繕が優秀
広尾ガーデンヒルズ(住友幹事)は40年経っても新築並みに維持され、分譲時より高値で取引されています。
・販売戦略が強く、値下げしない(価格維持)
住友不動産は「完成後も値引きしない」戦略で有名。ワールドシティタワーズは10年かけて値引きなしで完売しました。
→ 中古価格が下がりにくいという特徴があります。
デメリットは以下となります。
・新築価格が高い(ブランド料)
立地・仕様・ブランド力が価格に反映されるため、他社より高めです。
・抽選倍率が高い(人気ゆえ)
メジャー7は応募が集中し、都心物件は数十倍になることもあります。
・タワー系は維持費が高い(管理費・修繕費)
共用施設が豪華なため、ランニングコストが高めになります。
・住友系は強気価格で値上がり率が低く見える場合あり
分譲時価格が高いため、値上がり率が低く算出されるケースがあります。
旧財閥系(三井・三菱・住友)のマンションは「資産価値の高さ・ブランド力・立地の厳選・品質の安定性」が最大の特徴で、デメリットは「価格の高さ・抽選倍率の高さ・車種制限や維持費の高さ(タワー系)」です。
中古でも値上がり率が高く、50年経っても資産価値が維持される物件が多いことが最大の強みです。
旧財閥系マンションは、他のマンションとの比較で高値ではありますが、
・資産価値を重視する人(長期保有・相続・投資)
・立地の希少性を重視する人(都心・駅近)
・ブランド力・管理品質を重視する人
に向ているといえます。
全国マクドナルド価格帯マップと不動産価格との関係について
日本と海外との物価を比較するのにビッグマック指数が使われることがあります。
ウィキペディアで調べると「ビッグマック指数とは、各国の経済力を測るための指数[2]。マクドナルドで販売されているビッグマック1個の価格を比較することで得られる」と書かれていました。ちなみに今年4月23日時点の価格ランキングを見ますと、54か国中、1位はスイスで1440円、アメリカは12位で970円、日本は480円で48位となっています。
先日、全国マクドナルド価格帯マップの存在を知りました。この記事でマクドナルドは全国均一料金ではなく、地域によって価格が異なることを知りました。
マクドナルド価格帯マップとは、全国のマクドナルド店舗を対象に、ビッグマック価格を500円~600円の5段階で色分けした非公式サービスだそうです。価格差の理由は公式に明言されており、立地による賃料・人件費などの店舗運営コストの違いが価格差を生むのだそうです。
不動産価格(地価)との関係は「因果が逆方向で一致」しているそうで、事実、地価が高い地域ほどマクドナルド価格が高い傾向が見られるとのことです。
例えば横浜市の分析では、商業地地価が高い横浜駅周辺・みなとみらい・関内などは“都心店”として高価格帯になっており、逆に、地価が低い地域は通常価格(500円)にとどまっています。
これは全国マップでも同様で、東京・大阪・名古屋中心部は高価格帯(530?600円)が多く、郊外や地方は500円が多数となっています。
結論として、全国マクドナルド価格帯マップは「地域の地価・賃料・人件費の高さ」を反映しており、その構造は不動産価格(特に商業地地価)と“強く連動”している。
つまり、マクドナルドの価格が高い地域=不動産価格が高い地域である傾向が明確に確認できる、との結果が得られることとなりました。
最後に、日本のビックマックの最高価格は600円ですが、例えば東京都心の地価を考えると、地方でのビックマックより100円高で食べられるのは割安ということもできます。
愛知県・名古屋市の不動産鑑定評価なら「松岡不動産鑑定士事務所」
駅徒歩15分の90坪の土地の最有効使用
昔から駅から近い土地は利便性が高く、資産性が高いので需要が多いのですが、ますますその傾向が強くなっている印象があります。都心の場合、駅徒歩15分以内を徒歩圏ということが多いのですが、徒歩15分から少し超える程度の土地の場合、最有効使用の判断に迷うことがあります。
考えられる土地の使用方法としては、
・賃貸アパート・マンション: 広さを活かして複数戸を建てる王道です。徒歩15分は都市部ではやや不利ですが、駐車場を確保しやすい郊外なら競争力があります。但し、初期投資が大きく、特に築年を経た建物の場合、空室リスクも高くなる傾向があります。
・戸建分譲(3〜4区画): 土地を分けて売る方法で、ファミリー需要が強い住宅地向きです。利益が早く確定し、長期の管理負担もありません。
・戸建賃貸(数棟): 駅から遠くても、車で暮らすファミリー層に需要があります。アパートより入居期間が長い傾向があります。最近は建築費等の高騰によりマイホーム購入を諦めた層の需要が多いとの声もあります。
・事業用定期借地: 店舗、介護施設、保育園、クリニックなどの事業者に貸します。建築費を負担せず地代が入りますが、90坪では建築できる建物の規模から小規模のものになります。
・月極・コインパーキング: 初期費用が低く、他の用途に切り替えやすい方法です。ただし収益は小さめで、税負担が重くなりやすい点には注意が必要です。
・トランクルーム・資材置き場: 手間が少なく低コストですが、収益性が低く、地価の高いエリアではメリットが小さいと考えられます。
実際に鑑定評価を行う場合、駅距離以外の地域要因(用途地域・建ぺい率・容積率、接道要件、周辺利用の状態など)や面積以外の個別的要因(形状、方位、高低差など)を総合的に判断し、対象不動産の最有効使用を判定することになります。
私見ですが徒歩15分になると賃貸アパート、特にワンルームのものは難しく、戸建分譲されるケースが多いことから分割分譲による開発法を適用し試算した価格を重視することになると思料されます。
愛知県・名古屋市の不動産鑑定評価なら「松岡不動産鑑定士事務所」
コンビニエンスストアと不動産価格
不動産の価格を決める価格形成要因で重要なものは最寄り駅からの距離であることは間違いないと思います。駅から徒歩圏であることが理想ですが、以前は徒歩15分、10分であったものが最近では徒歩5分以内の土地が人気のようです。
価格形成要因の中でも交通接近性、駅距離以外ですとスーパー、商店街などの商業施設や小学校からの距離なども考慮することがありますが、コンビニエンスストアからの距離を価格に反映させる話は聞いたことがないです。
コンビニエンスストアは24時間営業しており、急な買い物などの際、便利なのですが、地域によっては利便性以外の違う影響も懸念され、判断に迷うことが理由かもしれません。
大規模な地震の被害を受けた石川県輪島市で建設予定の公害公営住宅の抽選があった、との記事を見ました。倍率は2.7倍、コンビニエンスストアが近いところの申し込みが多いそうです。
最近、頻発している地震や大雨などの災害の際、品物を買い求める人がコンビニエンスストアに殺到するとは聞きますが、実際に災害を経験された方は、コンビニエンスストアの便利さを実感しており、近いところを希望なさるのだと思います。
現代の生活の中でなくてはならない存在となったコンビニエンスストア、不動産の価格を求める際、駅距離と同じように価格形成要因として考慮される日が来るかもしれません。
愛知県・名古屋市の不動産鑑定評価なら「松岡不動産鑑定士事務所」
タワーマンションの眺望権
「眺望」という言葉を辞書で調べると、「遠くを見わたすこと。また、見わたしたながめ。見晴らし。」とありました。人が山や展望台に上るのは、眺望を楽しむことが目的であることが多いです。
眺望は都市部でも楽しむことは可能で、夜景などの風景を楽しむことができるタワーマンションは上層階にいくほど価格がなるのが一般的です。
中でも最上階はペントハウスと呼ばれ、風景を楽しむことが購入動機の大きな要素と考えますが、そのペントハウスの室内から景色を楽しめないことを理由に裁判になった、との記事を見ました。
判決は眺望価値を認めず。請求棄却となりました。但し、この判決には「物件に眺望の価値が織り込まれていたとは認められない」とあり、裁判所は眺望権の存在価値を認めていないわけではないとも解釈できます。
今回のケースは、景色が楽しめないことを考慮した価格であり、購入価格は妥当であると裁判所が判断したと考えられます。
但し、マンションのパンフレットには、室内から周りの景観が楽しめる写真が掲載されていたとのことなので、今後の裁判の行方が注目されます。
愛知県・名古屋市の不動産鑑定評価なら「松岡不動産鑑定士事務所」
大手ハウスメーカーの建物価格
日本のハウスメーカーで大手といえば、積水ハウス、パナソニックホームズ、ダイワハウス、旭化成ホームズがあげられますが、他のハウスメーカーや地場の工務店が建てた住宅より建築費は高くなることが殆どだと思います。
大手メーカーの安心感や信頼性、耐久性も高いと言われることが多いです。
建築費の高騰が続く昨今、戸建住宅も以前より高くなっており、一般的な給与所得者には手が届かない水準になっている印象です。
今朝、大手ハウスメーカーであるダイワハウスが23道県から撤退し、東京、大阪などに集中するとの記事を見ました。需要が伸び悩む地方に見切りをつけ、堅調な都市圏に事業を集中することが目的とのことです。
新築戸建住宅の着工件数が落ち込み、中小のハウスメーカーや地場の工務店が苦戦する中、大手ハウスメーカーの売上は堅調ですが、先行きの不透明感から費用対効果の高い都市部中心に事業を再編し、収益性を高める狙いがあるようです。
愛知県・名古屋市の不動産鑑定評価なら「松岡不動産鑑定士事務所」
マンション価格が「ワニの口」?
アベノミクスによる金融緩和以降、上昇が続いている都心の不動産価格ですが、最近、売主の希望する募集価格と実際の成約価格に乖離が生じている、との声が聞かれるようになりました。
中でも中古マンションの乖離が大きく、東日本不動産流通機構が発表したデータによれば、現在、東京23区内では、売り出し希望価格と実際の成約価格に約30%の乖離が生じているとのことです。
この売り出し希望価格と実際の成約価格を折れ線グラフにすると、形が「ワニの口」に似ていることから不動産業界ではこのように呼ぶそうです。
売り出し価格は、買い希望者からの値引きの要望を加味し、やや高めの価格に設定し募集することが殆どですが、30%の乖離は大きいと思います。
ウクライナ危機のころ、地価や建築費、人件費等の上昇に伴い新築分譲マンションが高騰した際、築浅の中古マンションが購入した価格より高く売れたケースが多くあり、その話を聞いた売主が強気の価格設定をしているのだと思います。
また、中古マンションをリノベーションして再販する買取業者が30%超の価格設定を行っていたものが、ここにきて供給過多になったとの声も聞かれました。
今後、都心部の新築マンション価格は上昇が続くと思料されますが、中古マンション価格についてはどのような動向を見せるのか注視したいと思います。
愛知県・名古屋市の不動産鑑定評価なら「松岡不動産鑑定士事務所」
観光ホテルの価格
ホテルのようなホテルアセットの場合、DCF法による価格を重視して価格を決定することが多いのですが、都心のビジネスホテルや人気のある観光地にあるホテルのような収益性の高いものでない場合、十分な収益性の確保が難しく、価格も低めになることが多いと考えられます。
私も以前、岐阜市にあるホテルの価格を付けたことがありますが、市中心部からも距離があり、また、周辺にこれといった観光地もない地域にあり、ホテルがあることが不思議に感じたました。確か建物が古く、修繕費等を考慮したら価格がほとんどつかなかった記憶があります。
先日、新潟県にある一棟ホテルが売りに出たとの記事を見ました。客室は40、土地約3500㎡、延べ面積約4800㎡、駐車場は40台ありとのことです。記事では特に大規模な修繕は必要ではないとのことです。
気になる価格ですが総額9500万円、さらに仲介手数料、固定資産税は年間約520万円、さらに修繕・管理費などがかります。
地方の観光地で苦戦しているところが多い中、今回の新潟県のホテルの売買が成立するか、その場合の成約価格がいくらになるかは興味深いところです。
ひょっとしたら湯快リゾートのようなホテル経営にノウハウがある企業が興味を示すかもしれません。
愛知県・名古屋市の不動産鑑定評価なら「松岡不動産鑑定士事務所」
マンガ図書館の価格
古い建物付きの不動産の場合、その建物が使用できるか否かで価格が大きく違ってきます。そのまま現状利用できれば理想的ですが、古い建物ですと中々そうはいきません。簡易な修繕で済めばよいのですが、水回りの交換や雨漏り、耐震補強などが必要となると取り壊して再建築するケースが多いです。
但し、地方の場合は土地の価格が低いので、場合によっては解体・処分費が土地価格を上回ってしまい、不動産価格がマイナスになる可能性すらあります。
先日、山形県にあるマンガ専門図書館だった一等ビルが売りに出された、との記事を見ました。気になる価格は190万円、以前はかなりの利用者があったようで、古いマンガ本も残された価格になります。
記事を見ると建物はかなり老朽化しており、現状での利用は困難なようです。大規模な修繕、場合によっては取り壊しになるこの不動産ですが、買い手は建物を延命させてマンガ図書館として再開するのか、又はマンガ本のみを目的とするマニアが想定されるところです。
昨今の建築の高騰により再建築もままならない状況の中、この不動産に買い手が現れるのか、現れた場合の売買価格はいくらになるか、とても興味深いです。
愛知県・名古屋市の不動産鑑定評価なら「松岡不動産鑑定士事務所」
鑑定評価額より高い買収価格
不動産にかぎらず物などを売買する場合、通常、売り手と買い手がその金額に合意すれば契約は成約することになります。
但し、国や自治体などが不動産の売買を行う場合、不動産鑑定士による鑑定評価額によることが一般的です。売却する場合は公有財産、購入するための原資は税金ですから適正な価格で売買する必要があり、当然ではあります。
先日、北陸地方の自治体が鑑定評価額を1億円以上上回る価格で土地を購入してていたことが問題となりました。その経緯は不明であり、調査も行わないとのことです。
今回の件、議会での追及があるか、他の機関による調査が入るかは不明ですが、今後の経緯を見守りたいと思います。
愛知県・名古屋市の不動産鑑定評価なら「松岡不動産鑑定士事務所」
« Older Entries












