Archive for the ‘不動産の価格’ Category

人口と地価の関係

2024-04-01

先日発表された地価公示、三大都市圏や地方中心都市においても上昇が続きましたが、一般的に人口が増えているエリアの地価は上昇し、減っているエリアの地価は下落する傾向があります。

今後、ますます少子高齢化が進み、都市部でも人口が増えるところと減るところとの二極化(地方の過疎地を含めると三極化)が進むことが予想されています。

先日、ネットで女性(25~39才)の人口が減る政令指定都市について書かれた記事を見ました。2015年から2025年の間に人口が15%以上減ると予想される政令指定都市は、北九州市、仙台市、神戸市、札幌市、新潟市、静岡市、相模原市、浜松市、堺市となっています。中でも神戸市と堺市は、三大都市圏の一つである大阪圏に属しており、意外な印象を受けました。

女性人口が減るということは、少子化による人口減少が進むということであり、不動産の需要も減り、地価の下落と経済の停滞が進むことになります。

昔、「産めよ栄よ」というスローガンを掲げた国がありましたが、ますます進む少子高齢化、既に止めることができない段階に入ったのかもしれません。

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築年数と中古マンション価格の関係

2024-03-18

新築マンション価格の高騰の影響を受け、中古マンションの価格も上昇しています。特に築浅マンションの場合、購入価格を上回る価格で売却できたとの話も聞きます。

中古マンションを含め、中古の不動産の場合、当然、築年が古くなるほど価格は安くなるのですが、先日、築年数が10年古いと中古マンション価格は15~20%安くなる、との記事を見ました。10年毎に15~20%安くなり、30年~40年で半額程度になるそうです。

最近は駅近物件など需要の多いマンションの場合、築20年程度でも新築時に近い価格で取引されるケースも散見されますが、30年~経つと新耐震基準のマンションでも大きく価格は下がるようです。

マンション価格高騰以前、築30年~の中古マンションは新築価格の半値以下の取引が普通だったと思いますが、最近は築年を経たマンションでもそれなりの価格が付いている印象です。

この記事の中では、駅距離と価格との関連についても書かれていますが、首都圏のある中心都市の駅で駅徒歩5分と15分で30%、価格水準が違ったそうです。15分~の場合、30%を超える大きな価格差が出てくると推測されます。

コロナ禍で一時、駅近より郊外の物件が好まれる、との記事をよく見ましたが、今回の記事をみて、改めて利便性のよい駅近物件の資産性が高く、需要も多いことが明らかになったと思いました。

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愛知県の建築住宅着工統計結果

2024-03-05

建築住宅着工統計は、国土交通省が各都道府県の新設される建築物の着工数と延べ床面積を統計結果として発表しているもので、不動産市場の動向を知る上で重要な指標となっています。

今年2024年1月の愛知県の統計結果は、新設住宅着工戸数は4,742戸(前年比+11.9%)、建築物着工床面積は497,732㎡となりました。

ちなみに構造別ではRC造が1,687戸で非木造の住宅では最も高い戸数でした。

戸数の内容ですが、持家が-8.1%、貸家+24.0%、分譲住宅が+16.8%。RC造比率が高い貸家と分譲住宅の上昇の結果がそのままRC造の戸数の増加に反映されたと考えられます。

不動産業者の方の話では、建築費は以前の1.5倍から1.8倍になっており、計画が上手く進まない、とのことですが、下がる気配のない建築費、今後どうなるか注視していく必要があります。

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新築マンション価格の動向

2024-03-01

先日、不動産経済研究所が新築マンションの平均価格を発表しました。2023年の全国平均は5911万円(前年比+15.4%)、7年連続の上昇で過去最高を更新したそうです。

地価や資材価格、人件費等の高騰に加え、東京などの都心を中心に億超えの物件も多くなり、マンション価格を押し上げる要因になっています。

注目すべき点は、地方主要都市の内、名古屋市を除き平均価格は軒並み下落しました。価格の上昇を抑えるため、延面積を小さくした結果と解されます。

ちなみに名古屋市は4108万円(+14.5%)、以前より延面積は狭くなっていますが、価格が下がるほどの面積縮小にはなっていないようです。

バブル期には80㎡超えは普通で、延面積100㎡を超えるマンションも多くありましたが、最近は70㎡未満のものが多くなりました。少子化や単身者の増加で広いスペースが必要なくなったのかもしれませんが、やはり、価格を抑える結果と考えた方がよさそうです。

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神奈川大学ひらつかキャンパス跡地の売買価格

2024-02-26

大学の都心回帰が進む中、閉鎖された神奈川大学ひらつかキャンパス跡地の記事を見ました。

当キャンパスは市街化調整区域内にあり、用途の制限があることから売買は難航しているとの話でしたが、都市計画法に定められた地区計画の策定により用途緩和を目指す方向で買い手を募るようです。

名古屋市近郊の長久手市や日進市でも、市街化調整区域内の大規模地に地区計画を定めて住宅団地になっているケースは見られます。

プロポーザル方式により売却先を決定するとのことです。

売却希望価格は示されていませんが、約31ヘクタールの土地+建物+造成費の簿価の合計182億3600万円が参考価格として記載されています。

私も不動産鑑定士の仕事を始めたころ、大規模な学校跡地の鑑定評価に関わったことがありますが、買い手がその土地建物を学校として利用する目的だったため、売り手はよい売買ができたと思います。

今回のひらつかキャンパスのケース、建物をそのまま使う買い手の想定は難しく、実際の売買価格土地価格-建物解体費になるのでは、と思われます。

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約500億円の不動産

2024-02-14

海外では天文学的な金額の不動産売買が相次いでいますが、日本でも東京都心部において高額な不動産の取引が見られます。

その殆どが、マンション用地として活用できる不動産になるのですが、先日、東京都港区で約500億円の不動産が売買された、との記事を見ました。

この不動産土地は約5000坪、敷地内の建物は洋館1棟と2軒の日本住宅で、特に洋館は歴史的建造物との声が高い素敵な建物だそうです。

この土地の利用方法は未定だそうですが、この洋館は取り壊されるようです。

都心の一等地の面大地であり、マンション等にて開発されるのは時代の流れだとは思いますが、歴史的価値のある古い建物が取り壊されるのは残念に思います。

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地方の商業地の地価

2024-01-24

都市圏と地方との格差が広がる中、人口減少の続く地域の商業地の衰退が続いています。名古屋圏でもトヨタをはじめ大企業の恩恵に与れない地域は衰退が見られ、駅前商店街もシャッター街となっている市町もあります。

先日、山形県で2021年に破産した商業施設の跡地の売買交渉が難航、との記事を見ました。市の中心部に位置しており、跡地の購入を希望する企業は地権者に坪10万円弱の買取価格を提示しているそうです。

この坪10万円弱という価格更地の価格か老朽化が進む建物の存在を前提とした建付地の価格かは不明ですが、3万円/㎡という土地の価格、地方の不動産市場を反映した価格なのか安く感じます。

今回のケース、話し合いは何度か行われているそうですが、物価の高騰による経費の増大を理由に条件はどんどん悪くなるとのことです。

最悪、購入希望者が話を白紙にする可能性もあり、地権者は苦渋の選択を迫られそうです。

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事故物件の家賃

2024-01-21

都心部を中心に不動産価格の高騰が続く中、より割安な不動産を求めて事故物件に注目が集まっています。

自己物件とは、以前、自殺や犯罪などがあった不動産を言い、忌み物件とも言われます。このような不動産は当然、市場性が劣ることになるため、通常の不動産より安い価格で取引されることが多いです。

先日、事故物件の家賃について書かれた記事を見ました。賃貸であっても市場性は劣ることになり、価格と同様安くなることが多いですが、この記事では、通常家賃の20%~30%安いとのことでした。

自己物件の価格ですと、通常価格の50%以上安くなることが多いですが、賃貸は所有価値ではなく使用価値になるので、この程度の減価になるものと思われます。

専門に扱う不動産業者もある程人気にある事故物件、霊感の無い人やその物件の過去を気にしない人にはお買い得な不動産なのかもしれません。

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2030年までに名古屋がなくなってしまう?

2024-01-10

今回の能登半島で起きた地震、揺れと津波により大きな被害が発生しました。被災者の方が一日も早く通常の生活に戻れることを願うと共に、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。

東日本大震災の時も、沿岸部を中心に津波により街が流されるという痛ましいことが起こりましたが、今朝、ネットで衝撃的な記事を見ました。

2030年までに海抜上昇でなくなる可能性のある世界の街に、名古屋が入っていました。確かに名古屋は海に面し、沿岸部や市の西部は海抜が低く、伊勢湾台風の時も大きな被害を受けました。

その後も東海豪雨の際にも河川付近の地域を中心に被害を受けましたが、今後、想定外の台風などが通過した際など、従来、安全と言われている地域が被害を受ける可能性はあります。

災害リスクから需要が弱いとされていた地域の地価も上昇に転じており、東日本大震災も風化されつつあります。

今回の能登半島地震を教訓に、災害に対する備えをもう一度見直す必要があると思います。

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駅徒歩15分、築40年のマンション価格

2024-01-05

新築マンションの高騰の影響を受け、立地や施工、管理の良い中古マンション価格も上昇しています。築浅マンションの場合、売却額が購入額を上回り、売却益が出た、という話も聞きます。

先日、JR快速停車駅から徒歩約2分の中古マンションの鑑定評価をしました。築約20年でしたが、施工も管理もよく、やはり比準価格は高めの価格にて試算されました。

先日、駅徒歩15分の中古マンションの記事を見ました。築40年、リフォーム済みのマンションでした。

駅徒歩15分というと、名古屋圏ですとギリギリ徒歩圏というところで、市場競争力は普通でしょうか。築40年はかなり古く、管理の良否、大規模修繕の履歴や内容が重要となります。

このような条件の中古マンションの場合、フルリノベーションをかけても修繕しきれない箇所は出てきます。なので、長い期間住み続ける気持ちがあり、価格も納得できる場合は買ってもいいかな、と思います。

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