Archive for the ‘特殊な不動産’ Category

悪臭と不動産鑑定評価

2023-05-05

悪臭というと、工場からの排煙や養豚場や肥料工場、下水処理場からの臭いなどがあげられますが、それらの施設自体が嫌悪施設になることが多く、臭いのみを原因に鑑定評価額が減価されることはありません。

但し、その中でも著しい悪臭の場合、それを減価要因として不動産の鑑定評価を行うことも考えられます。

先日、お引越し先に焼肉屋さんの匂いが流れてきて、確認しなかったことを後悔されている方の記事を見ました。食べ物の匂いは中々大変で、この方の気持ちはわかる気がします。

以前、マンションを買われた方から、下階の仕出し屋さんの匂いが気になる、と聞いたことがあります。換気扇を回すと入ってきて、その点は後悔したと言っておられました。

臭いは、日照や騒音のように、測定して影響を判定することが難しく、減価が発生する場合でも数値化が困難ですが、今後、臭い測定の技術が進歩した場合、不動産鑑定評価においても臭い減価の方法が確定されるかもしれません。

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宗教法人が大規模地購入

2023-04-25

先日、宗教施設のある地域の不動産鑑定評価について書きましたが、今日、ネットで韓国の宗教法人が東京都多摩市に土地購入、との記事を見ました。

広さは約6300㎡、かってはお菓子を製造する会社の土地だったそうです。価格は不明ですが、周辺公示地価は14万円/㎡~15万円/㎡とのこと、そこから試算すると総額は約9億円になります。

この規模の土地であれば、宗教団体の本部か研修センターを建設を予定しているのでしょうか。

日本には天理教の本部のある天理市やPL教団のある富田林市などの宗教都市はありますが、よい意味で知名度の向上に寄与していると思います。

今回のケースがどのように進展していくか、注視したいと思います。

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工業地の地価が上昇

2023-04-24

製造業の海外移転が進み、日本の製造業が衰退するにつれ、工業地の地価も長らく横ばいから下落傾向が続いていました。

工業地、特に大規模地の多くは沿岸や内陸など市街地から離れたところに立地することが多く、土壌も汚染されていることが多いため、取引も限定される傾向にありました。

昨今、インナーネット売買の普及により物量倉庫の需要が増え、結果、高速道路などのアクセスに優れた大規模地が高値で取引されるケースが増えてきました。このような大規模工業地の需要増が工業地の地価を押し上げる要因となりました。

現在も物流倉庫への投資人気は続いていると思いますが、先日読んだネット記事には、物流施設の供給は需要の倍近くあり、明らかに供給過剰、と書かれていました。

オフィスも供給過剰により、賃料下落、空室率が上昇局面に入ったとのニュースもあり、今まで活況であった物流施設の需要も達観的な予測ばかりではないと思われます。

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宗教施設のある地域の鑑定評価

2023-04-23

宗教施設には色々あって、お寺や神社などのように昔から存在し、その地域に馴染んでいるものもあれば、新興宗教の施設のように、最近になって建てられたものもあります。

また、カトリック教会や天理教などの教会は、その地域のランドマーク的な存在になっており、その地域で不動産の鑑定評価をする場合、特に意識することはありません。

問題なのは社会的に問題を起こす一部の新興宗教の施設で、今でも大音響を出したり事件を起こす団体も存在しています。

では、このような施設のある地域の不動産の鑑定評価を行う場合、これらの施設の存在をどのように扱うかは難しいところです。

これらの施設が明らかに特異な建築物である場合などは市場性などで考慮することも可能かと思われますが、ビルの一室などが宗教施設の場合は、鑑定評価額の決定に迷うことになると思います。

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反社勢力の事務所の価格

2023-04-21

法律の規制が厳しくなったからか、反社会的勢力に関連する施設の閉鎖が増える中、大阪市にある反社会的勢力の事務所が売買された、との記事を見ました。

気になる売買価格土地建物で3億3000万円とのこと、建物は解体予定とのことですが、土地と建物価格配分は不明です。

このような解体予定済みの建物がある場合の土地建物鑑定評価する場合、老朽化などが進み建物の価値がないと判断される場合は建物をゼロ、又は解体費等を控除して鑑定評価額を決める場合もあります。

今回のケースでは、建物の残存耐用年数は残っていたと思われますが、特殊な不動産であり、建物の価値をどのように判定するか難しかったのでは、と思います。

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軟弱地盤の土地の鑑定評価

2023-04-13

土地は通常、建物等を建築することで有効利用できるものであり、そのためには地盤が固い方が望ましいです。

地盤が軟弱な土地、例えば田地や海岸、湖沼などの埋め立て地は、地震などで建物が倒壊したり傾いたりするリスクが高い上に、埋め立てを行っても下から湿気が上がってきて、建物の老朽化を早めることも多いそうです。

このような軟弱地盤の土地は、表層改良を行ったり、石やコンクリートを埋めたり、コンクリートを張ったり、地中にパイルを打ち込んだりして土壌を固めることになりますが、当然、費用が掛かることになり、鑑定評価を行う場合、改良工事にかかる費用を土地の価格から控除して鑑定評価額は決定されます。

先日、大阪にIR予定地が軟弱地盤であり、土壌も汚染されている、との記事を見ました。土壌汚染対策委は約790億円、膨大な金額となりました。

これほどまでの費用をかけて計画されるIR、それに見合う収益が上がるということだと思います。

世界的に成功例があるからでしょうか、IR誘致に自治体が誘致に鎬を削る理由がわかります。

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ボートハウスのお話

2023-04-09

人は陸上で生活することが殆どで、土地の上に建てられた住居で生活することが一般的ですが、世界には水上、船の中で生活している人もいます。小説などを読むと、日本でも河川にて船上生活をしていた人が出てくるシーンがあります。

この船上生活、フランスのパリにあるセーヌ川では、大富豪がプール付きの豪華ヨットで暮らしていると聞いたことがありますし、香港などでは陸上での住居費が高額なため、船上生活をしている人もいます。

先日、カナダのトロントの湖畔にてボートハウス生活している人の記事を見ました。カナダも土地の値段が高く、マリーナの使用料を考えても船上生活の方が費用が安いそうです。

地価の上昇が続いていますが、今回のカナダのケースのように日本でも船上生活する人のためのマリーナ設備の建設が増えていくかもしれません。

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反社会的勢力の事務所が売却

2023-03-09

日本各地に存在する反社会的勢力の事務所、その中でも東京にある巨大組織の旧本部事務所のビルが売却された、との記事を見ました。

地上9階、地下1階建のこのビル、売買価格は不明ですが、この記事によると40億円程度の価値と推測されます。売買後の用途も不明ですが、おそらく解体されて新建物が建つと予想されます。

反社会的勢力の事務所がある地域の周辺は地価が上がらないと言われることが多いですが、今回の売却で、周辺の地価の上昇が期待されます。

ちなみに地元の方によれば、このビル周辺は以前から治安が良く、事務所の存在による住環境への影響はなかったそうです。

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建築費高騰と工法の変更

2023-03-04

建築資材の高騰により、予定された建築物の施工業者が決まらないニュースが続いています。

2025年に開催予定の大阪万博、出展するテーマ館の入札が不成立で、予定価格を2億8000万円引き上げた、との記事を見ました。予定価格が12億6000万円となりました。

テーマ館の工法も一部変更されており、屋根の簡素化や間仕切り数の減少に加えて、基礎工事を木造から鉄筋コンクリートに変更したそうです。ウッドショックによる木材価格高騰の影響でしょうか。

建築工法ごとの建築費、鉄筋コンクリート造>鉄骨造>木造という順番になるのが一般的ですが、最近は鉄骨と木材の価格上昇が激しく、価格差が少なくなっている印象です。

特に今回のテーマ館の基礎工事、コストを減らす目的での工法変更と考えられますが、どの程度のコスト減になるのか気になるところです。

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相撲部屋の土地建物価格

2023-02-28

先日、旧相撲部屋がちゃんこ屋さんになったニュースを書きましたが、相撲部屋のような特殊な不動産鑑定評価する場合、中々難しい評価になるようです。

この相撲部屋の土地建物、過去、旧親方から新親方に売買される話があったそうですが、価格が折り合わず、売買を断念したとの記事をみました。特に建物価格への投資額と市場価値との乖離が発生したのだと思います。

相撲部屋に限らずと特殊な用途を目的に造られた不動産の鑑定評価は難しく、依頼目的なども考慮し鑑定評価額を決定することになると思います。

この旧相撲部屋の売買の際、双方の希望する価格の乖離がどの程度であったか不明ですが、売買が不成立だったことを考えると、お互いが歩み寄れる範囲内ではなかったことは事実のようです。

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