Archive for the ‘特殊な不動産’ Category
隣地利用の状態の鑑定評価額への影響
周辺利用の状態は対象不動産の鑑定評価額への影響が大きく、忌み施設などの存在は減価要因となります。また、反社会勢力の事務所などの存在も市場性が下がるため、鑑定評価評価額は下がることになります。
忌み物件など、外観から明らかに利用状態がわかる場合はいいですが、最近、隣地の住民や利用状態など、聴き取り調査などからでないとわからない事情が問題となるケースが増えています。最近はリモートワークなどで自宅で過ごす時間が多く、隣地の利用状態は気になるものです。
騒音や悪臭などはもちろんですがが、お隣の土地建物があまり好ましくない利用がされている場合など、その存在を鑑定評価において何等かの反映をさせる必要があると思います。
私はこのような状況に遭遇したことはありませんが、聴き取り調査にも限界があり、難しい鑑定評価になると思います。
愛知県・名古屋市の不動産鑑定評価なら「松岡不動産鑑定士事務所」
ゴミ屋敷の鑑定評価
時々見かけるゴミ屋敷、庭にゴミや不要物がいっぱい置かれており、中にはゴミが道路にはみ出ているケースも見られます。このようなゴミ屋敷は近隣でも有名になっているケースが多く、鑑定評価を行う上で考慮する必要があります。
鑑定評価の手順としては、まず、土地・建物の価格を出した後、ゴミの撤去・処分費を控除し、そこから必要に応じて建物内外の清掃費などを控除することになりますが、心理的嫌悪感(スティグマ)をどう見るかが問題となります。
先日、ネットで学習塾を開く目的で購入した物件が元ゴミ屋敷だった、との記事を見ました。このような場合、減価の対象になると思われますが、ゴミ屋敷の程度や近隣の認知度などから判断することになると思います。このケースでは、ゴミはもちろん、排泄物の臭いも残っていたそうで、建物を再利用するケースでは、現状回復が可能か否か、また、回復に必要となる費用も含めて慎重に判断する必要があります。
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1円の空き家のお話
空き家の増加が深刻化する昨今、リモートワークの普及によりセカンドハウスや生活の拠点とすることを目的に空き家を探す人が増えているそうです。
このような目的で空き家を探す人は、完全な移住が目的ではないため都心の職場への移動が困難ではない地域を探すことになるため、首都圏では東海道新幹線での移動が可能である静岡県熱海市に注目が集まっているそうです。
その熱海市で1円の空き家を購入、とのネット記事を見ました。JR熱海駅から車で約10分に位置し、建物は築29年、これだけ見れば破格といえますが、難点もあり、高台の傾斜地で敷地内に入るにはゴンドラを利用する必要があり、駐車場はなし、建物の雨漏り、且つ、大量の残置物の処分が必要だったそうです。
メリットは高台であり景観が素晴らしく、相模湾が一望できるそうです。自然も豊かで、リモートワークの拠点としては申し分ない環境のようです。
このように一見訳ありの物件も、購入者の方の満足感は高く、空き家の購入をお考えの方はご参考になさっては如何でしょうか?
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ロンドンの狭小住宅の価格
日本の都心部でも地価の高騰に伴い増えてきた狭小戸建住宅、その多くが30坪以下の敷地で3階建て、駐車場一台という構成になります。
先日、ネットにロンドンの狭小住宅の価格が記事で出ていました。地下1階、地上4階建てで、最も狭いところで幅1.6m、写真でみると日本の狭小戸建てを更に細くした建物です。
ちなみにこの住宅の売り価格は95万ポンド(約1億4000万円)、高額な印象ですが、ロンドンの不動産市場では常識の範囲だそうです。
この建物は19世紀末から20世紀初頭のものであり、歴史的価値も含めての価格のようです。内部は現在風に改装されており、生活に問題はないようです。この建物、いくらで売れるでしょうか?興味深いところです
200億円の不動産
土地の鑑定評価を行う場合、標準的な面積の土地に対して極めて過少な土地をは端角地(エッジロット)、過大な土地を面大地(広大地)などと呼ぶことがありますが、先日ネット記事を見た土地は、14万2000エーカー(約574平方キロメートル)、なんと兵庫県神戸市全体より広いそうです。
この土地と建物はアメリカのテキサス州にあるのですが、現在売りに出されており、価格は200億円、「6666牧場」と呼ばれる牧場だそうです。
昔、ジェームスディーンが準主役で出た「ジャイアンツ」という映画では、譲り受けた牧場の一部の土地から石油が出て大金持ちになる、というシーンがありますが、テキサス州でこれだけの広さがあれば、石油が出るかもしれません。但し、価格は200億円、投資目的の買い手は見つかるでしょうか?
ネバーランドの不動産価格
あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い致します。
少し前のニュースですが、歌手のマイケルジャクソンが生前、自宅兼遊戯施設として利用していたネバーランドが売却されました。売却価格は2200万ドル(約23億円)、当初2015年の売り出し価格は1億ドル、2017年に6700万ドルに値下げ、そして今回売買成立となりました。
買い手はマイケルジャクソンと交流のあった富裕投資家だそうですが、このネバーランド、どうなるのでしょうか?1100ヘクタールの広大な敷地、コロナ禍ではありますが、遊園地としてリニューアルオープンしたら意外と注目を集めるかもしれません。
バンクシーの新作が描かれた家の価格
ストリートアーティストで名高いバンクシーですが、壁や橋などの公共物だけではなく、個人の家にも絵を描くようです。
先日、ネットにイギリスでバンクシーの新作が描かれた家の資産価値が5億5000万円と出ていました。当初約4160万円で売りに出される予定だったそうですが、絵が描かれたことによって価値が13倍になったそうです。
この家の家主は興奮に沸き立っているとのことです。さて、この家は新たな観光名所になるのでしょうか?
極小住宅の問題点
最近人気の狭小戸建住宅、土地面積が50㎡を切る物件もあり間取りもコンパクトに造られているものが多いのが特徴です。
この狭小戸建住宅よりさらに小さい極小住宅、別荘地などで見かけるトレーラーハウスのようなものを指すと考えれらます。この極小住宅、私も以前、別荘を探していた時期があり、ある別荘地にある極小住宅に注目しました。値段は割安で別荘地の中にテニスコートもありましたが、名古屋から遠く、かつ別荘地の管理費がかかることから断念しました。この別荘地のトレーラーハウスは建物の固定資産税がかからないとのことでしたが現在はどうなのでしょうか?
このようなトレーラハウスを住居にしている人は日本では少ないですが、海外では結構いるようです。映画などでもよく出てきますし。先日、ネットでトレーラーハウスのような極小住宅の問題は寒さ対策だそうです。確かに、快適なものばかりではなく、台車に小屋を載せたような簡素な造りのものも多いですから。
トレーラーハウスは移動が自由であるというメリットがある反面、冬の寒さには何らかの対策をたてる必要があるようです。
過疎地のお寺の鑑定評価額
以前、お寺の境内地の鑑定評価をしたことがあります。境内地といっても本堂のある敷地内ではなく、境内の片隅の一部の土地でお寺を修理する建築業者の方が使う事務所の敷地でした。とは言っても境内の中、木々がうっそうと茂り昼間でも薄暗い土地でした。ちなみに鑑定評価額は、かなり安かったと記憶しています。
そのお寺ですが、ネットで島根県の過疎地にある休眠中のお寺の境内地が国有化されるとの記事を見ました。そのままにしておくと災害の際など被害が発生する恐れがあること、宗教法人の特権を狙った悪意の取得者が現れる可能性もあり、今回の措置となりました。
このお寺、土地と建物の引き取り手を探したそうですが、資産価値が低く引き取り手はなかったそうです。以前ブログで書いたような、建物の老朽化が激しく、立地的にも合宿施設などとしての利用もできなかったようです。
今後、少子化に伴う人口減少により、休眠するお寺が増えていくものと思われますが、解決策としての国有化も増えていくことが予想されます。
1階がコンビニエンスストアのマンションの価格
以前、1階が飲食店などの店舗の鑑定評価額について書きましたが、今朝、1階がコンビニの物件の住み心地記事を見ました。
私は、1階にコンビニエンスストアのマンションに住んだことはありませんが、建物の道路を挟んだ向かいにコンビニの物件に住んだことはあります。夜中にコピーや切手を買いたいときなどとても重宝しました。
マンション不動産の鑑定評価を行う場合、1階にコンビニエンスストアがあっても増加要因にはならず、場合によっては騒音などを理由に減価するかもしれません。但し、今後テレワークの普及などで日中在宅で仕事する人が増えた場合や、コンビニエンスストアのインフラとしての役割が増すようになれば、コンビニエンスストアの存在が不動産の鑑定評価において増加要因になる日が来るかもしれません。
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