解体費と不動産の価格

2016-06-01

土地建物を対象とした鑑定評価を行う場合、原価法(再調達原価・費用性に着目した手法)だと土地価格建物の価格をそれぞれ求め、その合計額から必要な場合は減価(市場性等)を行って試算価格を求めます。

ですが、建物が古かったり陳腐化していたりして取り壊して更地にした方がよい場合もあります。その場合は、更地価格から取り壊し・撤去費用を控除して価格を求めることになります。

先日、ネットでアメリカの解体屋さんの動画を見ました。対象建物は湖畔に建つ別荘、広さは100㎡強あったでしょうか。現場で入札を行っていましたが、業者さんは、利益として2000ドル、入札額8500ドルと言っていましたが競り合いの中で6500ドルで落札・・・。原価割れを補うため別荘に残るお宝を探しすのですが、当てにしていたボートが無くなっていたり・・・。結局、工事代金+残留物の売却代金で750ドルの利益になったようです。

日本の標準的な戸建住宅の解体処分費が150万円~200万円位でしょうか。そう考えると、アメリカの解体処分費を8500ドルは安いということになりますが、建物がツーバイフォーで構造が単純ですし、処分場の余剰なども考慮すると概ね妥当な金額なのかと思いました。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」