路線価と土地の時価との関係
2020-10-24
路線価には、国税庁が発表する相続税や贈与税の基準となるものと、市町村が発表する固定資産税等の基準となるものがあります。以前は、路線価というと国税庁というイメージでしたが、最近はホームページから市町村の固定資産税路線価も見ることができ、また、納税意識の高まりから身近になってきました。
この路線価ですが、一般的に相続税路線価は時価の8掛け、固定資産税路線価は時価の7掛け、と言われることが多いです。納税者有利という考え方と、基準額が時価を上回ることがないようにとの配慮からこのようになっていると考えられます。
先日、ネットで土地価格の試算方法として、路線価×面積、と書かれた記事見ました。確かに評価額はこのように試算しますが、必ずしも時価とは一致しないことには注意する必要があります。
理由は、相続税路線価は時価の概ね8掛けであることに加えて、10万円/㎡を超える路線価は5000円単位であること、方位が考慮されていないことなどがあげられます。
路線価はホームページから手軽に調べられますし、簡易に土地の価格を知りたい場合には便利ですが、正確な時価が知りたい場合には不動産鑑定士にご相談することをお勧めします。
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