解体費の鑑定評価額

2022-02-10

建物の鑑定評価において老朽化及び陳腐化等の程度が激しく、修繕などを行っても継続使用が困難で、建物を取り壊すことが最有効使用と判断された場合、解体費を積算し鑑定評価を行うことになります。

解体費の内訳は、主に、仮設費、解体費、運搬及び処分費に分けられ、ここ近年値上がりしており、特に処分費が高騰しています。RC造や鉄骨造の場合、鉄骨部分はリサイクル可能であることから売却予想額を解体費から控除することもありますが、コンクリート片や木くずは処分されることになります。

先日、ネットで旧岐阜県庁舎の再利用に関する記事を見ましたが、解体した場合、約1億7600万円かかるとのことでした。但し、建物保存を前提に免震工事などを行った場合の工事費は約32億~52億円とのこと、この建物を鑑定評価するとした場合、最有効使用は取り壊しということになります。

この旧庁舎は歴史的建造物であり、保存を求める声も多いのですが、費用対効果を考える取り壊される可能性が高いと思われます。

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