傾斜地の鑑定評価

2022-03-02

傾斜地の鑑定評価は評価する不動産鑑定士の力が試される難しい評価になります。傾斜地は傾斜の角度によっては現状での土地利用が難しく、減価を考慮することになります。土地価格比準表、財産評価基準、固定資産税評価基準などの計算式による減価率の査定、盛土や切土、擁壁の設置で対応できる場合はその費用を積算、開発業者による見積額などを土地価格から控除して傾斜地の鑑定評価額を決定します。また、農地や山林などの場合は、傾斜の向きも考慮し減価率を査定します。

傾斜地で既に擁壁が設置されている場合は、擁壁の状態(コンクリート擁壁か石積み擁壁か、クラックや反りの有無、水抜き穴の有無など)を考慮し、鑑定評価額を決定します。擁壁の再利用が困難と判断された場合は、旧擁壁の撤去費用及び新擁壁の設置費用を考慮することになります。

先日、敷地の半分が急傾斜地に建てられた家の記事を見ました。1階部分を玄関、水回り、ビルトインガレージにした4階建ての建物でした。名古屋市でも東部の宅造区域を中心にこのような建物は多く見られますが、建物の建築費は割高になる傾向があります。

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