Archive for the ‘不動産のお話’ Category
AIと不動産鑑定士の将来
AIの普及により、私たちの生活が豊かになるという予想がある一方、AIに代わられることにより、不要となる仕事が出てくることも予想されています。
既にスーパーのレジがセルフレジになったり、ガストの配膳がロボットになったりと昔は人が行うことが普通であった仕事が無くなってしまったケースがあります。
先日、不動産鑑定士がいらなくなる職業かも、との記事を見ました。この記事に限らず、不動産鑑定士の将来については悲観的な予測が多く見られます。
私の私見ですが、ビックデータを不動産の鑑定評価に活用できるようになれば、地価公示などの公的評価が無くなってしまう可能性はありますが、裁判鑑定などでビックデータでは対応できない特殊な鑑定評価や、鑑定評価を活用した試算コンサルのような業務は無くならないのでは?と思います。
時代の移り変わりの早い昨今、意外と早い時期にこの答えは出るのかもしれません。
愛知県・名古屋市の不動産鑑定評価なら「松岡不動産鑑定士事務所」
私道のお話
私道はその名称のとおり、国や自治体などではなく私が所有する道になります。所有が私人であるので、当然、管理もその所有者がすることになり、関係者の許可なく一般の通行が出来ないことになります。
この私道ですが、中には恩恵的に準公道のように一般の方が通っている道もあり、私が子供の頃住んでいた街にも私道が抜け道として利用されているケースがありました。
先日、京都祇園にある私道が観光客の通行禁止、との記事を見ました。ネットドラマの舞台にもなった有名な小路だそうです。
この小路、地区が管理する道であり、生活道路としての利用は可能のようです。
以前にも古い住宅団地内の私道の通行で争いになったケースがありましたが、道路の維持管理は費用が掛かるため、恩恵的な通行から通行者の何等かの費用負担を求めるケースが増えていきそうです。
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市街化調整区域に編入された地域
市街化調整区域は都市計画法で市街化を抑制する区域とされており、線引き前から建物等が建っていた土地や、法律で認められたものを除き建物等を建築することができません。
先日、神奈川県海老名市の市役所周辺のエリアが市街化調整区域から市街化区域に編入された、との記事を見ました。広さは約39.4ヘクタール、編入されたエリアにはマンションや商業施設の建設が予定されています。
編入されたエリアはブロックごとに機能分担が図られているとのこと、おそらく地区計画も定められているのだと思います。
今回のような市街化調整区域から市街化区域への編入は度々話題になっており、愛知県内でも豊田市など市街化調整区域の多い自治体では市街化編入の要望もあるようですが、線引きの判断が難しく、公平性を害する恐れがあるからか実現することは困難なようです。
以前、愛知県大府市で市街化区域に編入されてケースがありましたが、それ以前から市街化編入の話が広がっており、投機目的からか農地が高値で取引されていました。
土地が動くとお金も動くことになりますが、海老名市のケース、今回も大量の土地成金を生んだのでしょうか?興味深いです。
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近隣不動産のお話
自宅近隣にある店舗、例えばスーパーやコンビニエンスストアだと便利でよいという人もいれば、道路の混雑や風紀の点から敬遠する人もいます。
飲食店も場合も、焼肉屋さんなどの臭いのでるお店だと洗濯物を干すのも大変、と聞いたことがありますが、若い人でお酒が好きなので居酒屋の近くに住みたい、と言った人もいます。
飲食店が用途地域で建築可能な地域であれば、規制することは難しいのですが、先日、引っ越したら隣がヤギの飼育場だった、との記事を見ました。飼育場ということはある程度の数のヤギがいるのでしょうが、臭いも鳴き声もありますし、良好な住環境とは言い難いところがあります。
賃貸であれば他に引っ越すことも可能ですが、所有物件になると簡単に引っ越すことも難しく、争いになることも多いみたいです。
ちなみに私がヤギの飼育場の隣の土地を鑑定評価した場合、やはり住環境などの項目で減価することになると思います。
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産業廃棄物が埋まった土地
最近、度々ニュースになる地下に産業廃棄物などが埋まった土地、土壌汚染された土地と並び不動産鑑定士泣かせの土地でもあります。
不動産の鑑定評価を行う場合、その土地がガソリンスタンドなどの場合は土壌汚染の浄化レポートなどを頂けることが多いですが、通常の鑑定評価でエンジニアリングレポートを頂けることは稀で、鑑定評価を終了した後に土壌汚染や地下埋設物の存在がわかると問題になることがあります。
先日、新庁舎に移転した岐阜市役所の跡地駐車場から大量の産業廃棄物が見つかった、との記事を見ました。市は撤去費用として約1億9000万円を予算に見積もったそうです。
土壌汚染、地下埋設物は、私が不動産鑑定士の2次試験に受かった頃からニュースになるようになりました。それ以前は殆どの不動産鑑定士が不動産の鑑定評価を行う際、独自調査も行っていなかったと思います。
土地の規模が大きくなるほど高額な費用となる産業廃棄物の処分費用、資金力のない法人にとって辛い出費になるのは間違いありません。
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湧き水の出る土地のお話
土地に建築物を建てる際、地盤は強固な方が望ましく、軟弱地盤に家などを建てると時間の経過と共に傾く可能性があります。また、大地震などで最悪倒壊する可能性も高くなります。
このような理由から、地盤の弱い、田地や湖沼など埋め立てた土地は表層改良などを行って土地の強度を得ることになりますが、先日、分譲地の庭から湧き水が出た、との記事を見ました。
この湧き水の原因は不明ですが、表層改良を行った土地で、晴れた日でも水たまりができる程だそうです。
かって田地などで地中に残った水分は上がってきているのか、それとも地上近くに地下水脈が通っているのかは不明ですが、建物基礎などへの影響を考えると、湧き水発生の原因は知っておきたいところです。
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2030年までに名古屋がなくなってしまう?
今回の能登半島で起きた地震、揺れと津波により大きな被害が発生しました。被災者の方が一日も早く通常の生活に戻れることを願うと共に、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。
東日本大震災の時も、沿岸部を中心に津波により街が流されるという痛ましいことが起こりましたが、今朝、ネットで衝撃的な記事を見ました。
2030年までに海抜上昇でなくなる可能性のある世界の街に、名古屋が入っていました。確かに名古屋は海に面し、沿岸部や市の西部は海抜が低く、伊勢湾台風の時も大きな被害を受けました。
その後も東海豪雨の際にも河川付近の地域を中心に被害を受けましたが、今後、想定外の台風などが通過した際など、従来、安全と言われている地域が被害を受ける可能性はあります。
災害リスクから需要が弱いとされていた地域の地価も上昇に転じており、東日本大震災も風化されつつあります。
今回の能登半島地震を教訓に、災害に対する備えをもう一度見直す必要があると思います。
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工場の進出と住宅地価格
地価上昇が著しい北海道千歳市、半導体工場の進出により工業地の地価が上がっていますが、マンション建設ラッシュにより、住宅地の地価も上がっています。
大規模な工場が進出すると、その工場で働く方向けのマンションが建てられたり、インフラが整備されるのでその自治体は繁栄するので、誘致に積極的になるのもわかります。
千歳市のケース、昔から日本にある企業城下町と言えるかもしれません。大規模な工場があると、その自治体は税収で潤いますし、従業員と家族の消費により経済も活性化することになります。
都市圏と地方との二極化が言われますが、今回の千歳市のように工場の進出によって地方であっても地価が上昇するケースは今後も増えると予想され、都市部と地方(過疎地)、地方(新企業城下町、観光地等)との三極化の時代になると思われます。
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道路と不動産の運気のお話
不動産の運気を上げるために風水がよく利用されます。よく言われるのが、土地の形状(整形が望ましい)、日照、通風、土地の高さ(高台が望ましい)などですが、ネットで周辺の利用状態について書かれた記事を見ました。
住みやすい良い土地(四神相応の土地)
・東に河川(青龍がいるといわれている)
・西に大きな道路(白虎がいると言われている)
・南に低地(池や沼、平地など)
・北に山(風を遮るため)
住宅の場合、南側が道路だと日照に優れるため居住環境がよいとされていますが、風水的には西道路が望ましいようです。
ちなみに私の事務所兼住居は西側で幅員12m道路に面しており、風水ではよい家のようです。
あと、南が低地、北が山に位置する土地は、地勢が南垂れになることが多く、日照がよく、災害リスクからもよい土地だと思われます。
風水でよい土地は価格も高くなる傾向がありますが、例えば名古屋市内で風水と地域の土地価格の関係を調べるのも面白いかもしれません。
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地中からがれきが見つかった土地
がれきは解体された建物のコンクリート片などで、「がら」と言うこともあります。
先日、兵庫県の球場建設予定地の公園の地中から、大量のがれきが見つかった、との記事を見ました。その量は最大約1万8000トンと推定され、撤去費用は約8億円とのことです。
今回見つかったがれきは、戦時中に空襲で焼失した工場基礎と推定され、建物解体後、基礎をそのまま地中に埋めたものと思われます。
不動産鑑定評価で行う地歴調査では、過去地図や航空写真などを使用しますが、地図や航空写真で取得できるものは主に戦後のもので、土地から戦前や戦時中の埋設物が出てきた場合、不動産鑑定士はお手上げ状態になります。
このような埋設物の推定するため考えれるのは、周辺住民などの地元精通者からの聞き取り調査になりますが、その当時を知っている方の多くが鬼籍に入り、今後、このような聞き取り調査も難しくなると思われます。
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