Archive for the ‘不動産のお話’ Category

延面積30坪未満の戸建住宅

2023-05-08

30坪というと、㎡にすると100㎡になるでしょうか、都市部における平均的な戸建住宅の延べ床面積だと思います。間取りにして4LDKが確保できる広さだと思います。

この30坪が広いか狭いかは家族構成や生活スタイルなどによって違ってくると思いますが、30坪未満のなぜ増えた?との記事を見ました。地価建築費の高騰に加えて、マイホーム購入希望者の優先順位の変化が関係しているそうです。

少し前であれば、来客用の寝室のために和室が一部屋あるが多かった気がしますが、最近は和室はもちろん予備の客間の無い家が殆どになりました。インターネットなどで過去の失敗例を検索することにより、合理的で無駄のない間取りのが増えたことも要因のようです。

戸建住宅の延べ床面積、マンション程の縮小率ではありませんが、今後、ますます狭くなっていくことが予想されます。

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不動産の無い高のお話

2023-05-07

不動産に限らず、物の価格は需要と供給で決まると言われており、需要>供給であれば価格は上がり、逆であれば価格は下がります。

現在の不動産市場をみても、金融緩和でお金が余っており、都心部の不動産は需要過多となっているため、不動産の価格も上がっていると考えられます。

一方、地方では人口減少で供給が増え、需要が少ないため不動産の価格は下がっていくことになります。

地方であっても、一定の需要があるにも関わらず、供給が少ない地域では、不動産価格が下がらず、いわゆる無い高と呼ばれることがあります。名古屋圏ですと、岐阜県の高山市は無い高の地域と言われていました。

先日、広島県呉市の家賃が高い、との記事を見ましたが、呉市は平地が少なく、不動産の供給が少ないことが家賃の高い理由と考えられます。

不動産、特に土地は需要に応じて供給を増やすことが難しく、地価は需要の強弱で決まる傾向が強いと考えられます。

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地価と建築費高騰のマイホームへの影響

2023-05-06

日本の地価は戦後、一貫して上がり続け、バブル経済の崩壊により大幅に価格が下落して以降、何度かのミニバブルやリーンマンションなどを経て、上がったり下がったりしてきました。

その後、アベノミクスによる金融緩和により都心部の地価は上昇が続き、ここに来ての建築費の上昇により、マイホーム購入希望者には厳しい時代となっています。

先日、全国の自宅購入希望者に調査した結果、約6割が地価の高騰がマイホーム購入に影響した、とのことでした。予算が限られているとすると、1.敷地面積を狭くする、2.地価の安いところで土地を探す、3.建物の延面積を狭くする、4.施工の質や量を落とし、建築費を探す、などの方法を取ったと考えられます。

最近は狭小戸建住宅といわれる、庭のない3階建ての住宅や、家族向けマンションであっても、延面積が70㎡未満の物件が多くなっていますが、地価と建築費の高騰の影響であることは間違いありません。

この記事によれば、8割以上の人が中古住宅のリノベーションに前向きであると書かれていますが、リノベーション工事費も上がっており、安易な選択は注意が必要かと思います。

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悪臭と不動産鑑定評価

2023-05-05

悪臭というと、工場からの排煙や養豚場や肥料工場、下水処理場からの臭いなどがあげられますが、それらの施設自体が嫌悪施設になることが多く、臭いのみを原因に鑑定評価額が減価されることはありません。

但し、その中でも著しい悪臭の場合、それを減価要因として不動産の鑑定評価を行うことも考えられます。

先日、お引越し先に焼肉屋さんの匂いが流れてきて、確認しなかったことを後悔されている方の記事を見ました。食べ物の匂いは中々大変で、この方の気持ちはわかる気がします。

以前、マンションを買われた方から、下階の仕出し屋さんの匂いが気になる、と聞いたことがあります。換気扇を回すと入ってきて、その点は後悔したと言っておられました。

臭いは、日照や騒音のように、測定して影響を判定することが難しく、減価が発生する場合でも数値化が困難ですが、今後、臭い測定の技術が進歩した場合、不動産鑑定評価においても臭い減価の方法が確定されるかもしれません。

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家の屋根のお話

2023-05-03

日本の戸建住宅の屋根は、以前は瓦葺の切妻屋根が殆どでしたが、輸入住宅をはじめとする洋風の建物が増えるにつれ、招き屋根と言われる屋根の左右の長さが違うものや、横から見た形が台形の片流れ屋根も増えてきました。

瓦屋根は雨や台風の多い日本の気候にあっていると言われていますが、最近、めっきり減ったように思います。

屋根の形も、狭小戸建住宅や3階建ての建物の多くは、切妻屋根でないものも多く、施工の手間や費用を抑えれる特徴があります。

かなり前、開発業者の方と屋根の話をした際、その方は切妻屋根を勧めていました。理由は、招き屋根や片流れ屋根は、屋根のメンテナンスが難しいため、とのことでした。確かに屋根が破損した際など、工事は難しそうですね。

屋根をはじめ、工法のメリット、デメリットはネット記事などから調べることも可能ですが、実際に建築工事に携わる方からの意見は貴重だと思っています。

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擁壁のある土地の鑑定評価

2023-05-02

土地が地盤面より高い場合、土が流れないように擁壁を打って建物を建てることになりますが、土地の高さが高いほど、擁壁にかかる費用は高くなります。

また、擁壁は修繕維持の状態が悪いとクラックが入ったり、最悪の場合、反りが入り倒壊する危険性があります。

このような土地の鑑定評価をする場合、擁壁の高さや状態によって程度はことなりますが、減価を行うことになります。

先日、関東の限界団地内の擁壁のある土地が売れない、との記事を見ました。その土地を写真でみると、確かに擁壁は売ってありますが、擁壁の高さは1m程度、反りやクラックもなく、状態は悪くないように感じました。

今回の限界団地の土地が売れない理由、擁壁の存在も考えられますが、その他の要因もあるのでは、と思いました。

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高低差のある土地の鑑定評価

2023-04-30

市街地の鑑定評価の場合、高低差は等高か+1m程度のものが多く、特に格差率で差をつけることはありませんが、GLからマイナスの土地はもちろんプラスであっても2mを超えるような高さの土地は減価することになります。

高さがマイナスの土地は、大雨の際、水が溜まったり、日照や通風の確保でも劣り、道路への出入りも難儀なため、減価は当然ともいえますが、その減価の算定として、等高の土地を標準とした場合、同じ高さの土地にするために要する造成費分を引くという方法をとることもあります。

高低がプラスの土地の場合、水の侵入を防げたりして良い面もありますが、高すぎる土地は擁壁の設置にお金がかかったり、土地上の建物の建築費が割高になったりとマイナスの面もあり、やはり減価の対象となることが多いです。

また、最近は、高齢化社会が進み、上り下りに苦労する地域や土地の価格が下がり気味であるという特徴もあげられます。

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戸建住宅の土地と建物価格のお話

2023-04-29

戸建住宅土地の上に居住用の建物のある不動産であり、通常は個人が自己の居住用として利用することになります。

その戸建住宅の価格ですが、当然、その存する地域によって異なることになり、地方の土地価格が安い地域であれば、総額に対する土地価格の割合は小さくなります。結果、地方の戸建住宅は総額も安く、敷地面積も広くなる傾向があります。

先日、大分県にある土地代無料の分譲地のことをネット記事で見ました。この自治体は住みたい田舎ランキングの上位の常連で、移住者を増やすためにこのような施策をしているようです。

完全無料ではありませんが、バブル経済が崩壊し、長らく不動産不況が続いていたころ、岐阜県にも一画地買うともう一画地が無料でついてくる住宅団地がありました。ちなみにこの住宅団地、売れ残った画地は全て価格一律で、早いもの勝ちで好きな画地を選んでよい、との特典もありました。何だかバーゲンセールで売れ残った福袋を買うイメージです。

不動産の二極化は進む中、地方を活性化するためには、このような思い切った施策が必要なのかもしれません。

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旧耐震基準のマンションの鑑定評価

2023-04-29

日本でも阪神淡路大震災、東日本大震災という2度の大きな地震により、建物の耐震性に関心が高まるようになりました。

建物の耐震性については、昭和56年に建築基準法が改正され、それ以降の建物は耐震性が向上しており、旧耐震基準のマンションは地震の規模によっては倒壊の恐れがあるとされています。

旧耐震基準のマンションのメリットそしては、築年が40年を超える建物となり、価格が十分にこなれていること、敷地に余裕があったり、専有部分も広めであることがあげられます(中には60㎡程度のマンションも多く見られますが。)。

デメリットとしては、耐震性が劣ること(特にピロティー式の駐車場の物件は地震に弱いと言われています)に加えて、間取りや設備に古さを感じさせることだと思います。

先日、旧耐震基準のマンションの鑑定評価を行いました。施工の質や量がよく、修繕維持の程度もよいマンションであり、ここ最近のマンション価格の上昇の影響を受け、価格も上がっている印象を受けました。

マンションは築年ではなく管理を買う、という言葉もありますが、地盤のよい敷地に建つ旧耐震基準のマンションで程度のよいものを探すのも面白いかもしれません。

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大手建設会社の3Dプリンターの家

2023-04-27

3Dプリンターの、日本ではまだ発売が始まったばかりですが、先日、大手建設会社である大林組が3Dプリンターのを完成させた、との記事を見ました。

この3Dプリンターのは、日本で初めて建設基準法に基づいた構造形式のであり、実用化され、一般に普及する可能性の高いであると言えます。

価格は記載されていませんでしたが、従来工法の価格が変わらないのでは意味がないと思います。

思い切った価格設定で、日本の新たなスタンダードになるを期待したいと思います。

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