Archive for the ‘不動産のお話’ Category
オフィス市場の動向予測
コロナ禍においてはリモートワークがトレンドとなり、オフィス需要が急激に落ち込みましたが、コロナ禍が落ち着いた今時点の日本のオフィス市場、もとに戻った感があります。
先日、愛知県豊橋市でオフィス誘致に本腰、との記事を見ました。豊橋市は東海道新幹線の停車する市ではありますが、お隣の浜松市からも近く、オフィス需要が見えないと感じていました。
また、広島市中心部でもオフィスビルの建築計画があると聞き、地権者や投資家、不動産業者は今後、オフィス需要が増加すると予想していると思われます。
日本の国力が低下する中で、これからの日本経済を予測するのは難しいですが、都市部を中心に再開発が無くなることはなさそうです。
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戸建住宅市場の将来予測
従来の戸建住宅の常識を破る価格設定で市場を圧巻したパワービルダー、安いだけではなく品質も悪くないという声を多く聞きます。
良いものが安いのですから、売れるのは納得ですが、ここに来てパワービルダー系の格安戸建住宅の売れ行きが落ちているそうです。
地価の上昇により仕入れ素地の価格も上がり、その他建築費や人件費などが上がっていることに加えて、金利の上昇懸念、上がらない給料など様々な要因が考えられます。
また、将来的にも少子化による宅地需要の減少懸念などよい要素の無い戸建住宅市場ですが、先日、住宅ローンに関する記事をみて感じたことがあります。
1.返済期間が50年の住宅ローン
2.夫婦での住宅ペアローンが利用が増えている
自己資金が豊富な人を除いて、住宅購入の際には多くの人がローンを組むと思いますが、上記1.2とも、資金的に余裕のない需要者が増えているのだと思います。
このような状況が続けば、戸建住宅市場は苦戦が予想されますし、パワービルダー系の企業の淘汰が進むかもしれません。
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延面積約8.2平米のマンション
狭小戸建住宅を始め、ファミリー向けマンションも延面積が狭くなる昨今、単身者向けのワンルームマンションまでその影響は及んでいるようです。
ワンルームマンション、私は延面積20㎡が目安と考えていて、この数値を下回る部屋は狭い物件と考えています。
先日、東京都区部内にあるワンルームマンションが3畳半(約8.2平米)との記事を見ました。住人によれば収納スペースも殆どなく、レンジや電子レンジ、キッチンも利用できない(それくらい狭い)状況のようです。
室内写真を見ると、ウォークインクローゼットで生活している感じでしょうか、とにかく狭く感じました。
以前、海外では家賃の高騰により車で生活している人について書きましたが、日本でも今後、家賃が上昇すれば車中生活や狭小ワンルームでの生活者が増えてくるかもしれません。
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温泉の掘削費用
本日発表された令和6年度の路線価でも、観光地の多くで地価が上昇しました。その中でも外国人旅行客から人気にある温泉地の地価は大きく上昇しました。
このように温泉は、観光地の目玉なのですが、先日、能登半島地震で温泉が出なくなった、との記事を見ました。
場所は新潟県、新たな掘削には約2億円かかるそうです。ここの温泉は観光客より地元の方の利用が多く、新たな掘削は未定のようです。
昔、竹下内閣が行ったふるさと創生基金の1億円で温泉を掘った自治体がありましたが、その後、大繁盛したと聞いたことがあります。
あれから約35年経ちますが、温泉の掘削費用も2倍になったということでしょうか?
その後、地方に温泉施設が増えましたが、最近はライバル施設も多く、修繕維持に費用も掛かることから所有する自治体にとって再開するか否かは悩ましい問題のようです。
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PCBと鑑定評価
PCBはアスベストと並び、建物の鑑定評価を行う際、調査することになりますが、PCBは1973年の製造が中止されており、実際に使用されているケースは少ないようです。
PCBは変圧器などに使われていたそうで、高額な処分費が掛かることから古いビルなどの倉庫に保管されているケースもあるので鑑定評価の際には注意が必要です。
先日、小学校などの公共施設でPCBが使用された照明器具が最近まで使われていた、との記事を見ました。使われていたのはグラウンドの夜間照明で、他にも使われている可能性があるとのことです。
使用を禁止される以前は当たり前のように使われていたPCB、処分できる施設も少なく、財源の少ない自治体にとっては頭の痛い問題です。
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幅1.8mの狭小住宅
都心部の地価や建築費の高騰により急速に増えてきた狭小戸建住宅、中には延面積が60㎡以下の見られるようになりました。
先日、アメリカの首都ワシントンD.C.に、一番狭いところの幅た1.8m(約1間)の住宅という記事を見ました。敷地は約65㎡、かって私道だった土地とのことで、建物は長細い帯状地に建っているようです。
気になる価格ですが、売り出し価格は約80万ドル、現在は値下げして約57万ドル(約8千9800万円)だそうです。
狭小住宅は物を極力持たないことで快適な生活ができるとの意見もありますが、生活スタイルは戸建住宅よりもマンションに近いイメージがあります。
日本でも今後ますます増えるであろう狭小戸建住宅、物価上昇が続くアメリカでも増えていく予感がします。
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一宮市で宅地開発
一時の勢いはないもの、都市部を中心に宅地開発は行われています。利便性や住環境に優れた面大地は、購入した開発業者によって宅地分譲され、瀟洒な戸建住宅が建ち並ぶ住宅地域になります。
宅地が開発される場合、以前はマンションが建設されることが多かったのですが、建築費の高騰の影響か、最近は容積率や前面道路に優れた土地を除いて、宅地分譲されることが多いようです。
先日、愛知県一宮市で企業用地跡地が宅地分譲される、との記事を見ました。名鉄名古屋本線駅から徒歩約6分に位置し、面積は約2700㎡、16区画の分譲が予定されています。
一宮市中心部からも比較的近く、名古屋への利便性もよい地域における今回の宅地開発、経済が衰退傾向に向かう中、売れ行きの如何は今後の不動産市場を占なう意味でも注目されます。
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新築マンションの成約率
空前の金融緩和の影響により、特に都市部を中心に新築マンションが乱立する状況となりました。名古屋市でも駅近や路線沿いの立地のよいエリアを中心に、老朽化した大規模商業施設やガソリンスタンド、路線店舗などが取り壊され、マンションになるケースが相次ぎました。
その間、新築マンションの売れ行きは好調で、人気のあるマンションだと即日完売するものありました。
ちなみに販売開始の初月までに契約率が70%超であれば好調、80%、90%なら絶好調と言われています。逆に70%以下だと不調、50%以下だと絶不調なのだそうです。
初月までに70%の契約が取れれば、竣工までに完売できる見込みが立つそうですが、それ以下の場合は売れ残り、そして値引して完売を目指すことになると思います。
地価や建築費、人件費の高騰による販売価格の上昇に加えて金利も上がりつつある状況下、新築マンションの成約率は不動産市場の動向を知る有力な指標であり、注視していく必要があります。
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駅近の目安は?
不動産鑑定評価の仕事していて、最近、不動産の二極化の傾向がますます強まっていると感じます。私の住んでいる名古屋市名東区でも、地下鉄東山線沿線、その中でも人気のある星ヶ丘駅、一社駅、藤が丘駅の駅近はびっくりするほどの高値での取引が見れら、郊外、特に最寄り駅までバスを使用する圏域は値頃感があり、価格も横ばい傾向に感じます。
先日、駅近の定義は徒歩5分以内、と書かれた記事を見ました。昔は徒歩15分以内であれば十分徒歩圏でしたが、最近は10分を超えると競争力が落ちる印象があります。
私は名東区内の同じ町内で引っ越しをしたのですが、駅徒歩約8分から約13分と遠くなりました。今は慣れましたが、当初、徒歩10分超の上、歩く時間が5分長くなったこと、辛く感じました。
ちなみにこの徒歩圏の定義も地域差があり、春日井市に精通している不動産鑑定士の方の話では、春日井市は徒歩20分でも十分徒歩圏とのことです。
ますます短くなる駅近の目安、日本人が忙しくなったのか、体力が無くなったのか分かりませんが、駅近物件が好まれる傾向はますます進んでいくと思われます。
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生活保護受給者向け施設のお話
所得の格差社会が進む中、失業や疾病などを理由に生活困窮者をなり、生活保護を受給する人が増えています。
収入が少なくなると、食費や住居費の支払いに困ることになり、名古屋市など大都市の場合、市営住宅など公営の住宅を優先的に割当て、家賃などを減額または免除して生活困窮者を保護しています。
但し、自治体によっては公営住宅がない、又は少ないなどを理由に、新たに生活保護受給者向け施設の建築計画がなされることがありますが、やはり反対の声はあるようです。
先日、京都で生活保護受給者向け施設の建設が近隣住民の反対や建築費の高騰を理由に断念された、との記事をみました。
反対の理由は色々考えられますが、居住環境の悪化の心配や、中にはこのような施設の存在による周辺地価への影響を懸念する人もいるようです。
私も不動産の鑑定評価の仕事の中で沢山の不動産を見ますが、やはり地価への影響はあると感じています。
公共の福祉と個人の財産権の保護、どちらも尊重すべきことであり、反対による建設中止は苦渋の決断だったと思います。
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