Archive for the ‘鑑定評価の話’ Category

差し押さえた高級ボートの値段は3160万円?

2019-10-08

税金を滞納すると課税庁から財産を差し押さえられ、公売により売却されて納税額に充てられますが、ネットに差し押さえた高級ボートのオークション開始価格3160万円と出ていました。

この高級ボートはイタリア製、7月には4840万円、8月には3880万円に値下げされて出品されましたが買い手無しで今回の価格設定となりました。

公売で高額なものはやはり不動産となりましが、今回落札されて場合、不動産を除いて最高額になるもようです。ちなみに今までの動産の最高額はフェラーリの2280万円だそうです。

豪邸と同じく買い手が限られる高級ボート、果たしてこの価格で落札されるか興味深いところです。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

葬儀場は鑑定評価上の減価要因?

2019-10-07

鑑定評価を行う上での減価要因として、反社会的勢力の事務所やごみ処理場などがあげられます。墓地は減価要因になることが多いですが、地方では、ご先祖様に守られている、との理由から増加要因になる地域もあるそうです。また、警察署は治安が守られることから好まれるのでは?と思いましたが、減価要因という意見もありました。

先日、奈良市の遊園地跡地が葬儀場になることから、地域住民が反対運動をしているとの記事が出ていました。確かに葬儀場は悲しみの場であり、近くに住みたいとは思わないかもしれません。

最近では葬儀場は路線沿いの商業地域に建てられることが多く、住宅地域に建つことはないと思われますが、商業地域であれば葬儀場の存在による減価は発生しないと考えます。

但し今回のケースは、公有地の売却であり、遊園地跡地であったことからこのような反対が起きたと思います。オークションでの売買だったそうですが、今後の推移を見守りたいと思います。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

市街化調整区域内の山林の鑑定評価

2019-10-06

現況山林の鑑定評価は、市街化山林で宅地化が可能な場合、宅地見込地として造成費等を考慮して価格を求めることが一般的であり、市街化調整区域では現況山林として評価するか、伐採・造成後、雑種地としての利用が可能であればその掛かる費用を控除して価格を求めることになります。

先日、ネットに滋賀県甲賀市で市が取得した、登記地目山林私有地を宅地としての鑑定評価額で取得したとの記事が出ていました。現況宅地であったとのことですが、市街化調整区域内の土地であったと考えられます。

市街化調整区域内の土地の場合、既存宅地等宅地と認められれば建物等建築が可能ですが、それ以外ですと通常の建物の建築はできません。今回のケース、ある市議は宅地での評価は山林での評価より1700万円高額であったと主張しています。

市街化調整区域内の土地の評価、地目が宅地であるか否かが価格に大きな影響を与えます。慎重な鑑定評価が求められます。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

バンクシーの絵画が13億円で落札

2019-10-05

バンクシーは匿名の芸術家で、出没先でかいた落書きが本物かどうか話題になります。そのバンクシーがかいた「猿の議会」という絵画が13億円で落札されたとの記事が出ていました。バンクシー作品で過去最高額だそうです。

絵画は不動産と同様に、個別性(非同質性、非代替性)があり、本物は同じものが二つないという特性を持っています。この競売では、13分間に10人による入札合戦が繰り広げられたそうです。

相場のない絵画、落札価格に実際の価値があるか否かは落札者の目利きに頼ることになります。次回、この絵画が売買された場合、今回の落札価格より上か下か興味深いところです。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

道路の鑑定評価

2019-10-04

道路を鑑定評価する場合、その対象となる道路を現況利用するか否かで鑑定評価額は異なることになります。現況利用する場合は、道路であることの減価を行い、転用して宅地化する場合は宅地としての評価になります。これは軌道敷でも同じことが言えます。

先日、ネットに長崎市の住宅団地内の私道を、私道の所有者が一部を封鎖したとの記事が出ていました。面積は約3,700㎡、かなり大規模な団地であるようです。住宅団地であったも、道路は自治体に移管されることがほとんどなので、このような問題が起きることはないと思うのですが。

住宅団地内の住民は、使用する道路が私道(他人の土地)である以上、何らかの対価(通行使用料、負担金等)を支払う必要があると思います。そうでないと私道の所有者は、維持管理費等を一方的に負担することになってしまします。

今回のケースでは、市は現状のまま寄付を受け付けて市道認定するのが最善の方法と思われます。

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豪邸の鑑定評価額

2019-10-03

一般的な個人住宅ではなく、実業家や旧家の方のお屋敷の鑑定評価することがありますが、非常に難しい評価になります。このような不動産は需要が少なく、特に建物は耐用年数が残っていても取り壊されて更地後、区画割して販売されたり、マンション用地として販売されることが多いことが理由となります。

売主としては、建物にも費用を掛けていますから現状での売買を望むことが多いのですが、そのまま建物を利用する買主は少なく、取り壊し費用分を控除した金額で売買されることがほとんどとなります。

私の遭遇したケースでも、建物の価値はつかず取り壊し最有効での評価となりました。需要の弱い地域でもあり、とても低い評価額になったことを覚えています。

お金をかけた建物が取り壊されるのは辛いですが、代替わりが進んでいくにつれ、このようなケースは増えていくと思われます。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

こどもの城の鑑定評価額

2019-10-02

少し前ですが、東京都が2015年に閉館した国立児童館「こどもの城」の土地建物を525億円で買い取る契約を結びました。全面改修後、生涯学習などの複合施設として活用する予定だそうです。

この「こどもの城」の当初購入費は609億円、不動産鑑定を考慮し約15%減額した価格にて契約に至りました。総額が大きいだけに、減価額も大きくなりました。

当初は取り壊し前提での跡地活用であった旧こどもの城、築約35年とリニューアルによる建物利用は可能であると考えられます。活用できる建物が取り壊されることが多い昨今、今回のケースがよい流れになってくれたらと思います。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

YS11の価格は5000万円

2019-10-01

先日、インターネットオークションに飛行可能なYS11が出品されました。YS11は国産の双発プロペラ機で、国内線で活躍した旅客機です。直近のフライトは6月20日、耐用年数は約10年とのことです。

このYS11ですが、3500万円から開始され、即決価格は5000万円、有名人も落札に興味示すなど話題になりましたが、入札なく終了しました。結局、5000万円で売買は成立したそうです。

飛行機は買って終わりではなく、整備や保管、パイロットの人件費などに莫大な費用が掛かります。月数百万円の維持費だそうです。5000万円、高いか安いか分かりませんが、買ってからの費用が購入費用を直ぐに上回ることは事実のようです。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

地下埋設物のある土地の鑑定評価

2019-09-30

地下埋設物のある土地の鑑定評価は、通常、更地の価格を求めた後、地下埋設物を除去する費用を控除し、埋まっていた物によってはさらに減価(心理的嫌悪感・スティグマ)して求めることになります。

地下埋設物のある土地は、例えば鉄塔敷地の基礎などになると撤去費用が相当な金額になることが多く、場合によっては更地の価格を上回って鑑定評価額がマイナスになることも考えられます。

先日、茨木県筑西市の市売却地にごみが埋まっており、土地購入者の損害賠償として2010万8000円を支払う議案が可決されたとの記事が出ていました。今回の損害賠償額の算定方法としては、鑑定評価と同様に撤去に係る費用の実額を求めることになると思います。

今回のケース、記事に詳細は出ていませんが、実際の算定額をどのように求めたのか興味深いです。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

越後湯沢のリゾートマンションの鑑定評価額

2019-09-10

以前、越後湯沢のリゾートマンションの評価をしたことがあります。その際、市場調査を行いましたが、圧倒的に売りが多く買いが少ない状況でした。その鑑定評価の依頼者のお話しでは、新築で買った時は相当高かったそうです。

先日も、越後湯沢のリゾートマンションを相続した方の記事が出ていました。購入価格は約3000万円、不動産業者の査定額は10万円だったそうです。おそらく、鑑定評価を行っても同じ結果になると思います。

ちなみに、そのリゾートマンションの年間維持費(管理費・修繕積立金)は60万円、さらに固定資産税が毎年かかってきます。通年居住していない建物の負担としては重すぎます。

このリゾートマンションを手放す方法として考えられるのは、所有者全員の合意による取り壊しか、ある程度の負担(代金の支払い)を覚悟して新たな所有者を探すことになると思います。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

 

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