Archive for the ‘鑑定評価の話’ Category

不動産の鑑定評価と駐車場の有無

2020-09-04

私の住んでいる愛知県は、自動車産業の盛んな地域であり、車普及率の高い県でもあります。なので新築の戸建住宅は、駐車2台可能な物件が一般的なイメージがありました。

最近、マンション価格土地価格の上昇により、俗に狭小戸建住宅の需要が増えてきました。このような狭小戸建住宅は敷地規模が狭く、駐車場が1台、中には駐車場がない物件も見られるようになりました。名古屋市内の場合、地下鉄やJR,名鉄沿線の最寄駅から徒歩圏であれば、車を持たない世帯も増えているそうです。また、空き駐車場も増えており、車が必要になった場合でも、以前のように貸駐車場を探す苦労がなくなったことも理由かと思います。

先日、ネットで大都市圏以外の地方で家を購入する際重視する点の記事を見ました。結果は、駐車場付き(60.4%)、日当たりのよさ(53.3%)、治安の良さ(46.5%)、部屋の数(45.9%)となりました。やはり地方は車で移動する機会が多いためか、駐車場の有無を気にする人が多いようです。あと、部屋数については、テレワークで在宅する機会が増えたためでしょうか?大都市圏と同じ風潮となっています。

最後に、鑑定評価を行う場合、駐車場の有無の価格への影響ですが、駐車スペースの有無が直接価格形成要因になることはなく、敷地が狭小であることや、需要が劣ることなどを理由に市場性で減価することになります。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

不動産鑑定評価とAIによる価格査定

2020-08-30

最近、AIによる価格査定が増えているようです。以前コラムで書いた骨とう品や貴金属はもちろん、車もナンバープレートと走行距離で相場金額がわかるそうです。但し、車の傷や汚れなどの状態は実車をみて判断することになるため最終的な金額は決まることになります。

不動産の価格の場合、価格形成要因のうち駅距離や道路幅員、用途地域(建蔽率や容積率)など、具体的な数字がわかる要因については、AIによる査定も可能だと思います。但し、地域の品等や隣接地の状態など数値化できないものに関しては、現時点ではAI査定は難しいと思います。

不動産の存する地域が異なる場合、駅距離や道路幅員、容積率など数字上同じであったも、偶然の一致を除いてその不動産の価格は同じになることはほとんどなく、通常価格差は発生することになります。

但し、AIが発展し、品等などの地域性や土地及び建物の詳細な個別性を判断できるようになった場合、不動産の鑑定評価の仕事も不動産鑑定士からAIに取って代わられることになると思います。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

容積率700%の豪邸の鑑定評価

2020-08-28

施工の質や品等がよく、延べ面積の広いいわゆる豪邸の鑑定評価は難しい場合が多いです。このような高額な一般住宅を買う需要者が限られますし、類似性の高い取引が少なく、価格を把握することが難しいことが理由となります。

ネットで、東京の皇居前の80坪の豪邸が競売に付されるとの記事を見ました。土地の面積は約80坪、建物は2階建て、1階部分は9部屋あるそうです。ちなみに売却基準値価額は4億5千万円だそうです。

この不動産が存する地域の容積率は700%、鑑定評価でいう最有効使用は現行の一般住宅ではなく高層ビルかホテルになると思います。従って、この不動産の建物は落札後、取り壊されることになると思います。

このように取り壊されることを前提とした鑑定評価上の最有効使用を、取り壊し最有効といいい、更地価格から取り壊し費用を控除して求めることになり、現行使用を前提とした場合とは鑑定評価の方針が違ってきます。

ちなみに不動産業者の話では、この今回の競売不動産、資金力のある業者なら8億円出すかもしれない、とのことですが、いくらで落札されるでしょうか?興味深いですね。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

木造住宅簡易鑑定士

2020-08-27

不動産の鑑定評価は、不動産の価値を貨幣額で表す、すなわち不動産の適正な価格を求めることで、不動産鑑定士価格を求めていますが、木造住宅簡易鑑定士という資格があることを知りました。

主に築年数の経た木造建物の劣化状況を調べ、再生可能か解体かの判断をするそうです。社会問題となっている空き家の流通や適正管理につなげることを目的としているようです。

空き家の数は、今後ますます増えていくことが確実であり、私たち不動産鑑定士も含めて官民一体で取り組む必要があると思いました。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

不動産の鑑定評価と適正価格

2020-08-26

不動産鑑定士鑑定評価を行う上で指針となる不動産鑑定評価基準によれば、不動産の鑑定評価とは、「現実の社会経済情勢の下で合理的と考えられる市場で形成されるであろう市場価値を表示する適正な価格を、不動産鑑定士が的確に把握する作業に代表されるように、練達堪能な専門家によって初めて可能な仕事であるから、このような意味において、不動産の鑑定評価とは、不動産の価格に関する専門家の判断であり、意見であるといってよいであろう。」とされています。このように、不動産の鑑定評価は、不動産適正な価格を求めることであるということができます。

この適正価格ですが、不動産の鑑定評価以外でも重要だと思います。例えば、飲食店のメニュー表には、その料理の値段が記載されていますが、材料の原価+費用(人権費や光熱費等)+利益で構成されるかと思います。その値段が、明らかに高い場合、消費者から適正価格ではないと判断されてしまいます。

競争が厳しい飲食業界、つぶれずに残っているお店は、適正価格で料理を提供している場合が多いと思います。もちろん、それ以上の価値、味や量があるお店は繁盛していますね。

私も依頼者から頂く鑑定報酬以上の仕事をするよう常に意識し、信頼を維持するよう仕事をします。

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建物の間取りと鑑定評価額

2020-08-25

戸建住宅などの建物鑑定評価をする際、築年数、構造や使用、設備に加えて建物の老朽化・陳腐化などを考慮して価格を決定することになりますが、間取りに関しては、特に特殊な場合以外、価格形成に影響しないと考えられます。

先日、細く区切った間取りのマンションは売れにくい、との記事を見ました。昔の家族は子供が多く、それぞれ独立した子供部屋を確保する必要から狭い部屋が多くなったようです。このような鑑定評価の場合でも、特に減価が生じることは少ないですが、著しく狭小な部屋、例えば4.5畳程度の部屋が複数ある場合などは、市場性の減価が生じる可能性はあります。

間取りと鑑定評価額との関係ですが、その対象不動産が存する地域にもよると思います。例えば、都心の高齢世帯が需要者となる地域では、余裕のある間取りが好まれますし、子育て世帯が多い地域では部屋数を望む需要者が多いと思います。

また、リノベーションによる間取り変更も考えられますが、パーテーシ費用も掛かりますし、耐震性などの構造上の問題が発生する可能性があるので注意が必要です。

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トランプ大統領の元側近のヨットが30億円

2020-08-24

日本の不動産鑑定士不動産の鑑定評価が主な仕事になりますが、お隣の韓国の鑑定士不動産以外、例えば船や宝石などの鑑定評価をしても良いそうです。

ネットで、トランプ大統領の元側近の高級ヨットの売り希望価格が2790万ドル(約30億円)との記事を見ました。但し、あくまで希望価格で成約価格はこの金額より安くなると予想されています。一般的な不動産売買の場合と同じですね。プレミア価格が付くほどの有名人ではないようです。

ヨットは日本でも時々公売や競売で売りに出ることがありますが、あまり数はないようです。今回のニュースはアメリカですが、けた違いの富裕層の多い欧米や中東、中国などではヨットの売買も多いのでしょうか?もしかしたらヨットの鑑定評価を専門とするヨット鑑定士がいるかもしれませんね。

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機械式駐車場のあるマンションの鑑定評価額

2020-08-20

中心市街地など土地に余裕のないマンションの場合、駐車場附置義務を満たすため機械式駐車場を設置しているマンションは多くあります。機械式駐車場は、狭いスペースに複数台の車を駐車できるというメリットはありますが、管理費や修繕積立金の負担はあります。

また、機械式である以上、いつかは老朽化により修繕不能をなる時期は来ますので、相当以前に設置された旧式の機械式駐車場を設置したマンションの鑑定評価額は、何等かの減価が生ずるものと考えられます。

また、最近では、車を持たない世帯も増えており、空きの多い機械式駐車場が設置されている場合、管理費や修繕積立金の不足が発生している可能性もあります。このようなマンション鑑定評価を行う場合、以上の2点は注意する必要があると思います。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

鑑定評価と地歴調査のお話

2020-08-18

先日、ネットで江戸時代の処刑場跡地に建つホテルに霊が出るとの記事を見ました。霊感の強い人には成仏できなかった霊が見えたそうです。

不動産の鑑定評価を行う際、対象不動産とその周辺の地歴調査を行います。その際、資料として閉鎖登記簿、過去地図、必要な場合には過去の航空写真や過去の地形図などを使用して、地歴を調べます。但し、資料の収集には限界があるので、過去地図のある戦後以降の地歴を把握することが限界の場合が多いです。かなり前、ある地方で聞き取り調査をした際、対象不動産が屠殺場だったことがありました。山間の昼間でも暗い土地で、そこに向かう細い道は、牛や馬とそれを引く人が通れる広さにしたそうです。

現在は、名古屋でも江戸時代の地図などを見ることは可能なので、対象不動産がその当時どのような用途で使われていたかは知ることはある程度できますが、その当時の用途を鑑定評価額に反映させることはなく、また、あまり意味のないことだと思います。

もちろん、前記の屠殺場跡地は土も汚れていますし、市場性が著しく劣ることから相当の減価が発生しました。売却目的の鑑定評価でしたが、結局売れなかったと記憶しています。

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鑑定評価とスマホ写真のお話

2020-08-16

私が不動産鑑定評価の仕事を始めた頃と今とでは、基本は変わりませんが、仕事のやり方の細かいところはかなり変わったと思います。便利になったといった方がいいかもしれません。

例えば、地図や資料が紙ベースから電子ベースに変わったり、実際に役所に行く代わりにHPで調べられたり、電話やFAXを使っていたのがメールになったり・・、本当に便利になりました。

そういえば最近、貴金属などの買取店が増えてきましたが、スマホの普及と関係ある、との記事を見ました。何でも、支店やフランチャイズ店から送られた品物の写真を本部の専門家が見て、査定しているからだそうです。写真だけで8割方査定することができるそうです。買取も売却も、一度も現物を手にすることなく終わることもあるそうです。机上調査のみの仲介査定に似ていますね。

不動産鑑定評価は、収集した資料を基に実際に現地をみる必要がありますが、例えば、建物のみの評価で判断に必要な資料が十分収集できたのなら、写真を見ての評価も可能なのかな、とは思います。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

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