Archive for the ‘不動産の価格’ Category

農地価格の下落

2020-11-30

農地の取引は、農地法の許可が必要なため一般の人の購入が難しく、市街化調整区域内であれば通常は農業を営む人乃至は同法人になると思われます。

この農地の価格ですが、農業人口の減少に伴い下落が続いています。2020年3月末現在で、10アール当たり田が68万9080円(前年比-1.8%)、畑が42万4921円(前年比-1.2%)となっています。

食料自給率を上げるため、政府は農業の大規模化を推進してきましたが、思うように進んでいないことをこの数字が現していると思われます。日本では少子化による人口減少が進む一方、発展途上国では人口が急激に増えており、近い将来食料不足が深刻になることが予想されます。国が大規模農業の推進を進めることで、農地価格も上がっていくものと思われます。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

鎌倉の不動産価格

2020-11-28

かなり前、鎌倉を旅行したことがありますが、古都の趣と海と山があるお洒落な街、古くは文人が愛した理由がわかった気がしました。関東人の憧れの街である鎌倉、私もすっかり魅了された一人です。

東京からも比較的近く、リモートワークと職場に通うことの両立も可能であることから人気が上がっているようです。その鎌倉ですが、ネット記事に不動産価格の記事が出ていました。

一つは戸建住宅、価格は6780万円、土地面積約780㎡、建物は昭和45年3月築、鎌倉駅からバスで約16分、建物は古いですが土地は広くセカンドハウスとしては高めの価格になっています。

鎌倉は昔から人気の高い街であり、上記の戸建住宅、中古マンションとも価格は高額です。熱海のようにセカンドハウス目的の需要ではなく、定住目的の需要が中心であると感じました。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

熱海の不動産市場はバブル期並み

2020-11-26

昨日のブログで熱海市の不動産価格について書きましたが、本日、ネットで熱海の不動産市場は特需でバブル期並みの問い合わせとの記事を見ました。

理由は、やはり働き方改革によるテレワーク目的の需要だそうです。但し、本格的な移住目的の人は少なく、セカンドハウスとしての購入を希望する人がほとんどだそうです。

ちなみに売れ筋は1LDKや2LDKと複数室あるもので広さは70㎡~80㎡とセカンドハウスとしては広めの温泉付きリゾートマンションで、価格は2000万円~3000万円台と中古マンションとしては高めの物件だそうです。テレワーク目的の需要者が多いせいか、インターネット環境は必須のようです。

今回の熱海の不動産特需の先行き、テレワークが普及し、一般的な仕事のスタイルとして定着するか否かにかかっていると思います。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

 

金融緩和による金余りとオークション価格

2020-11-12

昨年10月の消費税増税に続いての今回のコロナ禍で不動産市場は大きなダメージを受けたことが報道される一方、世界的な低金利、金融緩和による金余りで不動産価格はバブル崩壊時やリーマンショック時のような大幅な下落は現時点では見られていません。

この世界的に余ったお金は、不動産市場のみではなくオークション市場にも流れており、絵画や芸術品、自動車など高額な価格で落札されたニュースが報道されています。

先日、スパイ映画「007 ドクター・ノオ」のでボンドが使用した拳銃が競売に掛けられる、との記事を見ました。落札予想価格は15万ドル~20万ドル(約1600万円~2100万円)とのことです。

コロナ禍にもかかわらず活況なオークション市場、だぶついたお金は次にどこに流れて行くのでしょうか。この金融緩和によるバブルが弾けないことを祈りたいと思います。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

大規模工場地の跡地の価格

2020-11-11

製造業の海外移転が進み、国内の人口が減りつつある中、日本国内の大規模工場の閉鎖が続いています。工場の存在は、雇用を提供し、また、税収や企業の社会貢献を通じてその地域にとって重要な存在でした。「企業城下町」、という言葉がその意味を如実に物語っています。

ネット記事で、佐賀市の旧九州グリコ工場の撤去が開始され、跡地利用について書かれていました。江崎グリコ広報によると、今後の利用については未定、とのことですが、複数企業からの問い合わせがあるそうです。

敷地面積は3万1520㎡、場所はJR佐賀駅から近く、最近では物流倉庫としての利用が考えれられますが、売買された場合、どのような用途に変わるでしょうか?入札になった場合の価格はいくらになるでしょうか?興味深く見守りたいです。

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値下げしても売れない不動産

2020-11-07

先日、価格0円でも売れない温泉施設のことを書きましたが、地方の経済情勢及び不動産市場は相当厳しいことを物語っています。

今回は0円ではありませんが、値下げしても売れない不動産の記事を見ました。この不動産は青森県にある市出資のビルで、1998年に土地建物総額7億1千万円で購入されたそうです。土地は約2000㎡、建物はSRC造4階建てで延べ面積2200㎡、市の出資額は4億5千万円だそうです。

その後、第3セクターの業績不振により2016年に売却が決定され、2億円で入札実施も入札はなく、翌年、不動産鑑定評価を行い約1億2千万円に値下げして再入札を実施も不調でした。

今回の再募集の売却価格は税込み7200万円、完成から20年で約10分の1になったことになります。ちなみに現時点で希望者はなく、不調に終わりそうです。

不動産の価格は最有効使用に原則に基づき決定されますが、想定される利用者がいなければ価格はつかないことになります。この不動産、先日の0円の温泉施設にように売れないでしょうか?さらに値下げ(0円?)して買い手が付くでしょうか?興味深く見守りたいです。

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南向きの土地のメリットとデメリット

2020-11-04

住宅地の場合、日照や採光に優れた南向きの土地が好まれる傾向があり、特にお子さんが小さいご家族の場合など南向きの土地を指名買いされる方もいるようです。

南向きの土地のメリットは、前記のとおり日照や採光に優れる点にありますが、他の方位の土地と比べて価格が高くなるのがデメリットとなります。但し、大規模開発地などで各方位の画地が売りに出されると、価格の高い南向きの土地から売れている印象があります。これは購入層の資金力とも関係するので、開発地の全てに当てはまらないとは思いますが。

先日、南向きの土地のデメリットとして、価格が高いことに加えてプライバシーの確保が難しいと書かれた記事を見ました。プライバシーの確保のためカーテンを閉めることになり、南向きでも日当たりは良くならない、との内容でした。確かに北向きでも建物の設計を工夫して上手に採光を取っている家はあります。

私は住宅地の場合、価格が高くなることを承知であれば南向きの方がよいと思っています。建物設計の自由度が増えますし、将来売却するようなことがあれば他の方位より市場性は強くなりますから。

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商業地の価格と賃料の関係

2020-11-02

不動産の価格と賃料の関係は、元本と果実の関係と言われ、価格(元本)と賃料(果実)との間に相関関係があることが知られています。すなわち、元本、果実のどちらか一方が上昇すれば片方も上昇、一方が下落すれば片方も下落するという理屈です。但し、賃料には遅効性があり、必ずしも価格の変動率には一致しない特性があります。

ネットで、居酒屋チェーンの店舗閉鎖の記事が出ていました。大手5社の合計で今春以降、全体に1割の約420店の閉店が決まったそうです。その中でも、駅前の好立地にある居酒屋ほどコロナ禍での売り上げが厳しいとの内容でした。一方、持ち帰りの多いファーストフード店舗は売り上げが堅調となっています。

居酒屋は飲酒運転の厳罰化以降、駅近に出店することが必須条件となっていた中、コロナ禍で売り上げが減少、高額な賃料に耐えれないことが要因と考えられます。店舗の賃料減額請求が増えている理由もわかります。

コロナ禍による店舗賃料の減額が続くことがあれば、相関関係にある価格も下がって行くことになります。来年1月1日の商業地の公示価格、どの程度の下落になるのか慎重に見極める必要があると思います。

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高さ制限と不動産価格との関係

2020-10-26

土地の建てられる建築物・構築物の規模は、建蔽率・容積率に加えて制限される高さの範囲内であることが重要です。高さ制限ですが、用途地域が第1種低層住居専用地域の場合、10mの高さ制限の地域が多く、建物は低層となるので街並みや景観は良くなります。

用途的地域が商業系の場合、収益性を高めるため高層の建物を建築することが多いですが、高さ制限が緩い方が開発業者には有利となります。当然、不動産の価格は高くなります。

先日、京都市が高さ制限を超える建物の建築を一定の条件下で民間にも認める規定案を明らかにしました。より高層の建築物の建築が可能となり、オフィスやマンションの施工面積が増えることにより人口の流入及び経済は活性化することが期待されます。

一方、京都市や観光の街であり、都市の景観が損なわれるとの懸念から反対の声が予想されます。

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路線価と土地の時価との関係

2020-10-24

路線価には、国税庁が発表する相続税や贈与税の基準となるものと、市町村が発表する固定資産税等の基準となるものがあります。以前は、路線価というと国税庁というイメージでしたが、最近はホームページから市町村の固定資産税路線価も見ることができ、また、納税意識の高まりから身近になってきました。

この路線価ですが、一般的に相続税路線価は時価の8掛け、固定資産税路線価は時価の7掛け、と言われることが多いです。納税者有利という考え方と、基準額が時価を上回ることがないようにとの配慮からこのようになっていると考えられます。

先日、ネットで土地価格の試算方法として、路線価×面積、と書かれた記事見ました。確かに評価額はこのように試算しますが、必ずしも時価とは一致しないことには注意する必要があります。

理由は、相続税路線価は時価の概ね8掛けであることに加えて、10万円/㎡を超える路線価は5000円単位であること、方位が考慮されていないことなどがあげられます。

路線価はホームページから手軽に調べられますし、簡易に土地の価格を知りたい場合には便利ですが、正確な時価が知りたい場合には不動産鑑定士にご相談することをお勧めします。

愛知県・名古屋市の不動産鑑定士「松岡不動産鑑定士事務所」

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