Archive for the ‘不動産の価格’ Category

戦争を生き残った土地建物の価格

2024-05-13

日本は木造建築の建物が多く、第2次世界大戦の際の空襲で多くの建物が焼失してしまいましたが、公的な建物などRC造のものは焼失を免れ、現在、使用されている建物もあります。

名古屋市内でも市役所や愛知県庁、市政資料館などは現在も使用されており、ロケなども行われるそうです。

先日、鹿児島県にある昭和初期に建てられた建物が、保存を条件に売却される、との記事を見ました。当初は解体予定でしたが、保存の声が高まったことが理由だそうです。

この建物は昭和6年築のRC造、地上3階地下1階建てで、価格土地建物で4億円以上とのことです。

建物の価値はおそらくゼロだと思うので、土地のみで4億円、プラス建物の修繕維持に掛かる費用を考えると、買い手は限られるのでは、と思います。

ちなみにこの不動産は隣接する土地と併せて7億円以上が希望価格とのことですが、買い手は現れるか、成約価格はいくらになるのか、興味深く思います。

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神社の鑑定評価額

2024-05-12

最近、お寺が売りに出された、とのニュースを聞くことがありますが、お寺の土地建物よりも、宗教法人としての権利に需要があるように思います。

お寺の場合、土地宅地評価できますし、建物も寺社を専門に扱っている工務店さんがあるように、建設事例も取得できますので不動産としての鑑定評価は可能だと思います。

一方、宗教法人の権利の鑑定評価は取引が少なく、取引があっても個別性があったり、また、事例が表に出てくるケースはほとんどないので、鑑定評価は困難、不可になると思います。

先日、山口百恵さんにゆかりにある東京・新宿の神社が売りに出た、との記事を見ました。ちなみにこの神社、お社と境内がある一般的な神社ではなく、4階建ての近代的な建物だそうです。

気になる募集価格は10億円超ですが、反響は上々のようです。

今回の神社の価格ですが、神社は移転予定とのことなので、土地・建物のみの不動産価格のようです。

建物はデザイナーズビルの趣で、外国からの引き合いも多いようですが、売却後、どのような用途に変わるのか興味深く思います。

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3坪の不動産が8000万円

2024-05-10

高額での不動産取引が続く都心の一等地、その中でも東京・歌舞伎町は全国的な繁華街ですが、そこで土地面積3坪の木造建物が競売で8000万円で落札された、との記事を見ました。

建物の詳細は不明ですが、土地面積から建物も小規模なものと推測され、落札価格はほぼ土地の価格と考えられます。

この物件は新宿歌舞伎町の中でも特殊なゴールデン街と呼ばれるエリアにあり、主に外国人観光客から高い収益が期待できることから不動産需要が特に旺盛なのだそうです。

円安により海外からの旅行者が増える中、今後、ますますインバウンド需要を取り込んだエリアの地価が上昇していくものと思料されます。

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戸建住宅のバブルが崩壊か?

2024-05-02

価格破壊」という言葉が言われるようになったのはかなり前のことですが、戸建住宅の世界でもいわゆるパワービルダーと呼ばれる不動産業者による価格破壊があり、建物の価格が1000万円を切る物件も見られるようになりました。

以前は安かろう悪かろう、のイメージがありましたが、品質もかなり上がっており、満足感はかなり高いと聞いたことがあります。

この価格破壊の申し子であったパワービルダー系の戸建住宅が売れていない、との記事を見ました。コロナ禍で郊外の戸建住宅の需要が増えたものの、その後の都心回帰の影響で郊外の戸建住宅の販売が苦戦していることも要因だそうです。

金融緩和の影響などにより、特に都市部の地価は上昇が続いていましたが、金利の上昇懸念や円安による物価高により、戸建住宅市場は新たな段階に入ったとみる向きもあります。

景気が下降局面に向かいつつある現在、不動産市場の動向を注視する必要がありそうです。

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建築費の高騰とリノベーション住宅

2024-04-24

先日、建築費の高騰の結果、建物価格が上昇し、戸建住宅の売れ行きが鈍っている、との記事を見ました。ある不動産業者の方の話では、建築費が以前より500万円程度上昇しており、建物価格に転嫁できない部は土地や延面積を狭くして対応しているとのことでした。

一方、上昇する戸建住宅より割安感のあるリノベーション住宅に注目が集まっているとの声も聞かれます。古い戸建住宅マンションをリノベーションすることで、新築のような建物になっているケースも見られます。

リノベーション住宅のメリットは、新築より安い価格で内装や設備などが新しい住宅に住むことができることですが、リノベーションでは対応できない水回りなどの配管が痛んでいるケースもあり、注意が必要だと思います。

最近では大規模なリノベーションにより室内の間取を変更するケースもあり、部屋を仕切る壁を取り払って広い部屋にするのが流行りのようです。

但し、室内の壁を取り払うと建物の強度が落ちることもあり、耐震性に問題が出てくるケースもあるので、間取りを変更したい、または変更した建物を購入した方は、一度、耐震性について詳しい業者の方に相談することをお勧めします。

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高齢化社会と病院の関係

2024-04-22

度々このコラムでも書いている不動産の価格を形成する要因、価格形成要因ですが、その中でも最寄り駅からの距離は最も重視すべきと言ってもよい重要な項目となります。

また、不動産の鑑定評価を行う場合、公共施設(市役所、学校など)やスーパーなどの商業施設を価格形成要因として考慮することもあります。

私は小学校からの距離は、あまり重視しないことが多いのですが、最寄りのスーパーなど商業施設からの距離については最有効使用を単身者向けマンションなどにする場合、価格形成要因として考慮して不動産の鑑定評価を行っています。

先日、不動産を購入する際、病院からの距離を重視する人が増えている、との声を聞きました。地方やへき地の場合、医療機関の閉鎖が続いており、特に治療を必要とする方には切実な問題なのだと思います。

今後、高齢化社会がますます進めば、不動産価格形成要因として医療機関からの距離が現在よりも重視されるかもしれません。

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立地適正化計画と地価の関係

2024-04-18

少子高齢化社会が進み、今後、税自治体によっては立地適正化計画に基づいて都市機能を集約させる自治体が増えてきています。

河川や海岸の近くなど、災害リスクのあったり、都市中心部から離れたエリアを居住誘導区域外に指定し、人が居住するエリアをコンパクトにすることで、財政支出を抑える目的があります。

私が住んでいる名古屋市も、立地適正化計画が定められていますが、不動産の鑑定評価を行っていて、既成市街地であっても居住誘導区域外であったケースがありました。

居住誘導区域の内外を分ける明確な何か、例えば河川や大きな道路などはなく、都市計画図などを調べることで区域の内外が分かったケースではありました。

先日、居住誘導区域外の土地地価が下がるエリア、との記事を見ましたが、現時点では特に需要が落ちている傾向はなく、地価への影響は小さい印象を持っています。

但し、今後、大きな自然災害で被害を受けたり、人口の著しい現象が進む自治体などでは居住誘導区域外の土地地価が下がっていく可能性はあると思料されます。

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細長い形状のマンション

2024-04-10

土地建物の形状は有効利用率の高い長方形が理想とされており、その有効利用率の程度から判断し、不整形になるほど不動産の価格は安くなる傾向があります。

先日、東京にある極細マンションの記事を見ました。一棟建物の形状は三角形に近い台形、最も細い部分の長さは自動販売機の横幅ほどだそうです。

部屋の形状が劣る分、内部は機能的に造られており、快適に生活が可能な設計となっているそうです。

このようなマンションは名古屋にもあり、私も実際に見たことがありますが、オーナーによると常に満室状態とのこと、こちらも快適な生活が営めるということでしょうか。

今回のような形状の劣る土地、工夫次第で有効率及び収益率を上げることができるという好例だと思いました。

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地価上昇の生活への影響

2024-04-09

先月発表された地価公示でも地価が大きく上昇した北海道千歳市と熊本県菊陽町、半導体工場の進出により人口が増えていることも地価上昇の要因となっています。

千歳市では、地価上昇によりアパート家賃も上昇しており、単身向けで月5000円、家族向けで約10000円上昇したとの声も聞かれました。

アパート家賃が上昇したということは、住居の需要が増えているということで、あるネット記事では、更地には直ぐにマンションが建つ、と書かれていました。

地価が上昇すれば、売り手は高値で売ることができるというメリットがありますが、先程の賃貸居住者や、土地を売却する意思のない所有者は固定資産税等の上昇というデメリットを被ることになります。

工場を誘致した自治体は、街が活性化するることになり、固定資産税等の増収も見込めるため積極的に誘致活動を行うことになりますが、誘致に失敗したり、又は工場が徹底した自治体との格差が今後、ますます開くものと思われます。

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AIと不動産鑑定士の将来

2024-04-07

AIの普及により、私たちの生活が豊かになるという予想がある一方、AIに代わられることにより、不要となる仕事が出てくることも予想されています。

既にスーパーのレジがセルフレジになったり、ガストの配膳がロボットになったりと昔は人が行うことが普通であった仕事が無くなってしまったケースがあります。

先日、不動産鑑定士がいらなくなる職業かも、との記事を見ました。この記事に限らず、不動産鑑定士の将来については悲観的な予測が多く見られます。

私の私見ですが、ビックデータを不動産の鑑定評価に活用できるようになれば、地価公示などの公的評価が無くなってしまう可能性はありますが、裁判鑑定などでビックデータでは対応できない特殊な鑑定評価や、鑑定評価を活用した試算コンサルのような業務は無くならないのでは?と思います。

時代の移り変わりの早い昨今、意外と早い時期にこの答えは出るのかもしれません。

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